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boa viagem #009 『再びオリンダ』by 写真家・新多正典

再びオリンダ。
ピナが海の街である一方、ここは丘陵地帯。
そういう変化だけでも新鮮に映る。




ポルトヒコの予定のない日。
アティーラからレオンコロアードがオリンダで演奏するから来てよと誘われ向かった。

16時に本部に到着。
以前見た通り穏やかな雰囲気で準備が進んだ。

この国は本当に犬が多い。
野良もいるし、飼ってる人も多い。
一番懐いてくれたのがこの子。


会場に向かうバスが到着し、楽器や衣装とともに水や弁当も運ばれる。
大人がみんなで遠足に向かうような感じ。
マラカトゥのチームにはこういった演奏以外の飲食に対するフォローが行き届いている。
本部にはちゃんとキッチンもあるし。

日本だと大人の集団行動は現地でやることやって終わった後は解散、が定例かな。
こっちに来るとそれが殺伐と感じてしまう。


バスの中。



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マラカトゥは宗教行為を音楽化したものと書いたもののやっぱり語弊はあって、楽器を鳴らす部隊とともに、王侯貴族の衣装を着たダンサー部隊のパレード行進も重要な構成要素だ。

音楽をシンプルに演奏するだけなら写真の対象として目が向かなかったけど、華美な衣装のダンサーが路上の観衆と入り乱れて行進していく様が視覚に強く訴えかける。

今回は、旧市街地をスタート地点に聖地である教会まで演奏しながら行進した。
だいたい1時間くらいで終了。




お弁当食べてほどほどに休憩して帰るのかなと思ったら一向に帰らない。

昨日に続きクスクス。
地べたに座ってみんなで食事


実はレオンコロアードは、行進の一組めで、後から時間差で他チームが出発、続々とゴール地点にやってきた。

全てを見届けた後、最後は教会の前に再登場して演奏というフィナーレが待っていた。


もの凄い数の観衆が柵越しに詰め掛けていた
フィナーレ
教会の前


19時半に始まり終わったのが0時過ぎ。
本当に国全体で時間の使い方が大胆だなと感心してしまう。

つづく。

新多正典(にったまさのり) 
京都市在住。写真業に従事しつつゼラチンシルバープリントなどアナログワークによる作品製作でグループ展等に参加。近年はリソグラフ印刷にシフトし、隔月刊行シリーズ『GRAIN』を制作・販売中。

新多正典 Instagram(旅の様子をリアルタイムで更新中!)
https://www.instagram.com/nitta_masanori/

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