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スキマ的風景 vol.4 by NATUMI

日常のスキマに挟まったちょっと気になる場面、ほんの少しの「切なさ」「おかしさ」を含んだ瞬間。そんなスキマ的景色。連載『スキマ的風景』では、私 NATUMI が惹かれる「スキマ的」なものごとを紹介していきたいと思います。


川を挟んで見つめ合う犬。

うちの犬は子犬の頃から他の犬が大好きです。
子犬の頃は夢中で走って近くへ行こうとしていたのですが、
大人になり自然と我慢をするようになってきました。
震えながら走っていきたい気持ちをこらえている姿は健気です。

犬は古代から人間と暮らしながら進化してきた結果、
生まれつき自分をコントロールをできる性質を持っているそうです。
もちろんおやつをねだったり、散歩を拒否したり、
行きたい方向へリードを引っ張ったりもしますが、
ふとした瞬間にそういった性質が現れます。

例えば、子犬の頃からそこまで教えてもいないのに「マテ」ができました。
今でもご飯の時、「マテ」と言わなくても「ヨシ」を待っています。
小さな体で自分をコントロールしている姿は「切ない」し、
本人には申し訳ないですが「おかしさ」もあります。

そんな犬たちは、立ち話中の飼い主の足もと、カフェのテーブルの下、店先など様々な場所で待たされ、
「スキマ的景色」を作り出してくれています。

今回の個展では犬の「スキマ的景色」を描いた作品もたくさんありますので、
会場で想像しながら観ていただけたら嬉しいです!


NATUMI
1990年生まれ、女子美術大学卒業。
2021年 パレットクラブスクール イラストコース卒業後、デザインの仕事と並行してイラストレーターとしての活動を本格化。空想を織り交ぜた日常の景色を得意としています。最近では愛犬をモチーフにした作品も。
2021年 第17回 TIS 公募 金賞受賞。
https://natumiillustration.tumblr.com
https://www.instagram.com/natumi_illustration


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