boa viagem #007 『改めてカーニバルについて』by 写真家・新多正典
ここで改めてブラジルで一体なにに密着して写真を撮り続けているのか。
僕が来ているのはブラジル北東部、レシーフェという街です。
リオ・デ・ジャネイロやサンパウロのような国際的に有名な都市ではなく、国内線を乗り継がないと辿り着けない地方都市です。
ブラジルのカーニバルは、リオのような大都市だけで開催されるのではなく、同時期に全国的に行われます。
演奏される音楽には各地方に郷土色があり、レシーフェにはマラカトゥという音楽があります(サンバとはまったく異なる)。
マラカトゥを演奏するチームは細かく分けると相当な数がありますが、僕は2017年からポルトヒコというチームに合流しています。
ポルトヒコの演奏するマラカトゥに感動しているのが動機ではあるけれど、写真に残していく、ということを考えると、2017年当初は全然撮れませんでした。
その結果の一番の理由は、僕と彼らの間にまだまだ壁がある、ということ。
これをライフワークにするなら毎年通い少しずつこちらの熱意を伝えていかないと写真は変わらないなあと思いました。
パンデミックで中断して岐路には立ったけど、ここまで続けた、ここまで関係を築いたのは、作品を作っていこうとする者にとってはアドバンテージだと思っていて、簡単に辞めるわけにはいかないなあと思っています。
昨日訪ねたアティーラとも今後展開が広がっていきそうな気もするし…。
日本の友だちからはリオやサルバドールも見てきたらいいのに、と言われることもあるけど、頑なにそれができない理由はこれです。
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さて、今日は夜8時に全体練習会、7時半集合と招集かかってたけど、案の定8時に集まらないし、雨も降るわで開始したのが9時だった。
というか9時にこぞって集まり出してきて、こういう「本当の開始時間」を察知するこの人らの嗅覚なのかなんなのか分からん勘はなに?
つづく。
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