satsukim 連載 『ひびときめき、きょうてりやき』 〈8〉
曇りのち晴れ、夏至のあくる日
寝坊をした。またゴミを出せなかった。
昨日、友だちとバッティングセンターに行ったので、脇腹周りとお腹周りが筋肉痛で、起き上がる時にウッとなる。くるしいが、昨日はとてもたのしい1日だった。
朝起きると、ベランダの様子を見ることからはじまる。朝顔がどんどん成長している。蔓を柵の部分に巻きつくように糸でくくりつけると、ちゃんとそこから上へ上へとすくすくと伸びはじめた。
まるで、自分の意志を持っているかのような。こんなに面白かったっけ?
小学生ぶりに育てるので、いちいち感動する。
今日もなんとか雨は降らなそうな天気なので、午前中から出かけることにする。
新宿の伊勢丹で、鈴木美緒ちゃんのアートワークが、ショーウィンドウの空間演出になっているということで観に行ってきた。ひさしぶりに降り立った新宿駅東口は、こんなだったっけ?というかんじ。
渋谷もだけど、降りるたびに雰囲気が変わるような気がする。
すべてのショーウィンドウが美緒ちゃんの作品で飾られていて、ダイナミックだった。
作品が街の景色になるってすごいことだなあ。
美緒ちゃんのウェブサイトを、素人ながらにではあるがデザインをさせてもらって、作品の写真を見るたびに本物を見たいなあと思っていたので、目にできてよかった。夜も見てみたいなあ。
伊勢丹の中では、MIKU FUKAMITSUというジュエリーブランドがポップアップをやっていたのだけど、オーナーのみくちゃんはお昼休みに出られていたのでまた後ほどまた寄ることにする。
世界堂でなくなりかけていた絵の具をいくつか買い、安西水丸展を観に芦花公園へ。久しぶりに京王線に乗ったら、いろんな駅を飛ばして遠くへ行ってしまいそうになった。
やっとこさ着いた世田谷文学館の雰囲気は、いつきても安心のする身近さ。
来るのはかなり久しぶりになってしまったけど。
たしか、3年前くらいのミロコマチコさんの個展ぶり。あの展示も、すんばらしかった〜。
平日だったからか、そこまで人もおらず、じっくりと観る。わたしは特に、本の装丁だったり旅のところがとてもお気に入り。水丸さんの作品や考え方には、本を読んだりする中で影響をたくさん受けてきたので、その作品たちを生で観れたことがうれしかった。
会期が延長されたのを知らなくって急いで行ったんだけど、秋までにまた観にきたいような、ボリューミーで面白い展示だった。(きっとこれから行くという方も多いだろうから、くわしいことはかきません)
作品集は通常版のをもっていたのだけど、展覧会オリジナルバージョン(中身はほぼ一緒?)も買ってしまった。おみやげにもなりそうな、ポストカードも各種。
お昼を食べていなかったので、観ながらお腹が空いてきていた。外のベンチで、伊勢丹の地下で買ったおはぎを食べる。風が心地よかった。
新宿に戻って、みくちゃんの展示を観に行く。そこで、これからがんばるためのお守りとして小指にはめる指輪を購入した。適度な重みと存在感があって、身につけるたびにヨシ!という気持ちになる。
わたしはなにかきっかけがあるときにお守りや記録として、自分のためにアクセサリーを買って身につけることが多い気がする。
新宿西口の喫茶店で、写真家の星野さんとお茶をして帰った。とても居心地の良い喫茶店と、短いながらもたのしい時間のおかげで、苦手だった新宿がすこしすきになった日。
週末から、すこし実家に帰ります。
〈夏の雲とやまなみのスケッチ〉
satsukim
絵描き、たまにデザインもやります
7/22-27 大阪で個展開催予定
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