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EUのAI規制法について〜AIと法律について素人が考えた1

こんにちは。AI静止画を使った動画を作っているpariparifilmsと申します。様々な物を見る機会があり、ちょっとAIと法律について考えてみようかなと思い立ちました。まぁ、素人が調べたものをちょっとずつ公開していこうかなという企画なので、気楽に読んでください。ご意見はX(@pariparifilms)まで

まず「AIって何」っていう話

AIっていうと何を思い浮かべますか?私はAIで動画を作っているので真っ先に画像生成AIが浮かぶのですが、一般的なものだとchatGPTやお掃除ロボット、車の自動運転、スマホの顔認識やカメラ機能補助、合成音声の案内、SiriやGoogleアシスタントなどでしょうか?それから将棋の話題でもよく出てきますね。AI棋士は棋士に勝てるのか?など。
AIはArtificial Intelligenceの略で人工知能という意味です。プログラムした通りに動く「ロボット」とは違って、自分で考えて行動する事ができる技術。
AIっていつ頃からあるんだろうと思って調べてみたところ、1956年、アメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーが提唱したのだそうです。
そして、手入力(!!)で教育をしていたとか。→挫折し、お蔵入り。
2010年ごろからスマホの普及やネットでのデータのやり取りが一般化してweb上に大量のデータが蓄積されるようになって、それを元に技術が進化し、実用化が加速されたようです。(意外と昔から概念はあったんですね)

※引用 国土交通白書

(この辺から個人の感覚です)そんなに古くからあったものがなぜ今話題になっているのかというと、膨大なデータを無尽蔵に取り込む事で有能になり過ぎてしまった、という事があるのだと思います。相手が猿なら「おさるさんなのに偉いね」で済んでいたのに、なんでも人間より出来る、二十四時間眠りもせず、疲れもせず、死にも(おそらく)せず、ひたすら蓄えていく存在が出てきたら、流石に脅威を感じますよね。やっぱり規制は必要であると私も思っています。兵器から大事なプライバシーの保護、家電や車の運転、AIのいまや守備範囲はとても広いですし、野放しというわけにもいかないですよね。

EUのAI規制法について

https://www.soumu.go.jp/main_content/000826707.pdf

3月13日、世界初となるAI規制法がEUで可決されました。これは加盟国にEUの統一ルールが直接適用されるようです。国によって違うとかは無しという事ですね。そして、EU国内の利用に違反があった場合、遠隔地企業等にも(日本も)適応されるそうです。罰金も40億円か全世界売り上げ6%のどちらかの高い方だそうです。
すごいよですね。他EUでビジネス出来なくなる可能性もあるそうです。これ、勝手にEUの人にダウンロードされて持って帰られたら悲劇?

EUのAI禁止法、最大の特徴はリスクベースアプローチですね。リスクの重さによって規制の内容が変わります

↓総務省資料より引用

許容できないリスクのあるAI


・サブリミナルな技法で対象者の行動、行為を歪ませるAI
・子供や障がいのある方などの脆弱性を利用したAI
・公的機関のソーシャルスコアリングAI
・法執行における公にアクセスできる場所における、リアルタイム遠隔認識システム
→禁止

ハイリスクのあるAI


総務省資料に詳しく載っていなかったのでこちらを参考にさせていただきました

付属書Ⅱ
A節 機械、玩具、娯楽用船舶、昇降機、無線機器、圧力機器、旅客用ロープウェイ、個人用保護具、ガス状燃料を燃焼する機器、医療機器、体外診断用医療機器

B節民間航空、二輪車、三輪車及びクアドリサイクル、農業用及び林業用車両、船舶用機器、鉄道システム、自動車及びそのトレーラー、並びにこれらの車両用のシステム、構成部品及び単体技術ユニットの認証及び市場監視

付属書Ⅲ(要約(※5)) 1. 自然人の遠隔生体識別及び分類 2. 重要なインフラの管理及び運営(例:道路交通、水道、ガス、電気の供給管理・運営など) 3. 教育及び職業訓練へのアクセスの可否の決定(例:入学試験の採点など) 4. 雇用、労働者の管理、自営業へのアクセスの可否の決定(例:採用手続き用の履歴書分類ソフトウェア、昇進及びリストラ対象の決定ソフトウェアなど) 5. 必須の民間および公共サービスへのアクセスの可否の決定(例:信用スコアリングにより国民が融資を受ける機会を拒否する) 6. 人々の基本的権利を妨害する可能性のある法執行機関(証拠の信頼性の評価など) 7. 移住、亡命、国境管理の管理(渡航書類の信頼性の検証など) 8. 司法および民主的プロセスの管理(具体的な一連の事実に対する法律の適用など)

なるほど。これは事故が起きたりしたら人間に危害を加えかねないものという事ですね。そこに使われているAIは規制が必要であり、第3者適合評価を必要とするようです。

そして、限定リスクAIと最小リスクAI。今ある大体のAIはここに入るそうです。

最小リスクAI

自動翻訳やエスプレッソマシンなど。これは規制無し

限定リスクAI

透明化の義務のみ課せられるようです。

先ほど述べたように、EUで展開している企業は全部影響を受けます。
画像生成AIもここに入ると思われます。
学習先の明示や、生成Aiを使った物であるという表示の義務化、は上げられていますね。罰金も大きいので、みなさんがもやっていたこの辺の事情(学習はどこでどんなふうに行われていたのか)が明確になるかもしれません。

実はAIタグ自動でつくようになると正直ちょっと嬉しい。
つけ忘れとか防げるからね
オリジナルのAIタグが選べたりするといいかな
動画ではしっかりクレジットに明記させていただこうと思っています

スケジュールについてはしばらく移行期で2024年後半に完全移行になる予定だそうです。

アメリカも気になりますね。novelAIのAnlatan社やMidjourneyのLeap Motion社はアメリカの企業なので。

他の国の動きと気になる著作権法についてはまた次の記事で


補足:こちら↓の記事から引用させていただきました。
EUのAI規制法が起稿されたのが2018年。chatGPTや主な画像生成AIはその後誕生したので、生成AIに関しては新たな項目の追加も行われているそうです。この辺の情報に注意ですね。


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