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8:公的機関成功の条件

保険も銀行も株式も、あらゆる手続きがオンライン上で完結するのが当たり前の世の中で、学校、病院、市役所などの公的機関は未だにアナログな手続きを必要とします。

公的機関が顧客の要望を満たし、成果をあげるためには何が必要なのでしょうか。

公的機関が成果を上げて成功するための条件について説明します。

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8−1:六つの規律

公的機関の成功に必要なのは、六つの規律を課すことです。

公的機関は良くも悪くも予算に依存しています。彼らにとってはより多くの予算を手に入れることこそ最大の関心ごとなのです。

①事業の定義を決める
②目標を設定する
③優先順位を設ける
④成果の尺度を決める
⑤フィードバックを行う 
⑥監査する

この6つの規律を自ら課すこと、そしてこのサイクルを繰り返すこと。

企業は自らこの六つの規律を課すことで、成果のために行動することができます。そして、予算への依存を抑えることが可能になります。



8−2:公的機関の種類

6つの規律は全ての公的機関に適用すべきですが、その方法は公的機関の種類によって異なります。公的機関はその特徴から3種類に分類されます。

①自然的独占企業:電力・ガスなど1社が独占的に行う企業のこと。
②予算から支払いを受けて事業を行う公的機関:公営の学校、病院などのこと。


8−3:行政組織

③行政組織:国防や司法に関わる組織で統治を提供する。



◆◆◆

公的機関に必要なことは、企業のまねではない。もちろん、成果について評価することは必要である。だがそれらのものは、何よりもまず、病院らしく、行政組織らしく、政府らしくなければならない。自らに特有の使命、目的、機能について徹底的に検討しなければならない。

公的機関に必要なことを一言で言うと、本来の目的を思い出すことです。

全ての公的機関は必要があって誕生しました。ただし時の流れとともに、彼らの多くは予算に依存するだけの存在となってしまったのです。公的機関や企業のサービス部門に所属する人は今一度考えて直す必要があります。

「学校関係者として、我々は何のために働いているのか?」
「行政組織として、何のためにルールを制定しているのか?」
「人事部として、この研修は何のために行なっているのか?」

今一度、「われわれの組織は何なのか」を問い、予算に依存するだけの存在から脱却すること。公的機関に必要なのは初心を思い出すことです。

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