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「あの夏」を日常生活に取り入れる

人間、生きれば生きるほど時間の流れを早く感じるようになり、それは自分の実感と照らし合わせても真実としか言いようがないようだ。

だけど、どうせならその現象に少しでも抗いたい。
これは近年の僕の生活テーマのひとつでもあって、実際、毎日毎日ルーチンワークを繰り返し、土日はただ家でダラついて過ごすのと、日々新しい経験をしたり、新しい景色に触れたりする日常なら、後者の方がちょっとは抗えるんじゃないかって気がする。
最近の自分の例だと、「酒場人」という雑誌の取材で、仕事後に連日あっちこっちの街に行っていろんな酒場で飲み、たくさんの人の話を聞いたりしてすごした期間を振り返ってみた時、遠い昔のように感じていたことがたった1ヶ月前の出来事だったりした。

ところで、今まさにやって来ようとしている「夏」は、他と比べ、格段に浮かれた感じがし、無駄にワクワクしてしまう季節だ。
ただこれも大人になると、お盆休みったって数日だし、朝から夜までは基本仕事だしってことで、気がつけば「今年も夏らしいことなんにもしなかったな〜」で終わってしまいがちだ。
短い休みに思い切って南の島へ旅行に行ったりすると、後から思い返した時、確実に「あの夏」となる思い出が刻まれるけど、いろいろな問題があって、なかなか実行に移せなかったりする。
自分だってここ数年、お盆に休みは取れていない。
そもそも「時間の流れがゆるやか」と噂のある海辺の街や、山の中に住んで生活ごと変えてみたいと思っても、今すぐなんて現実的でない。
それで大人は「暑い」という要素だけが残された夏という季節を嫌いになっていったりする。

じゃあ諦めるしかないのかというと、僕はそう思いたくはなくて、日常生活の中に積極的に夏の「要素」を取り入れていくことこそが重要だと感じている。

最近、雑貨屋で見かけたミニクルーザータイプのスケボーを衝動買いした。
そしたら思いの他楽しくてはまってしまい、また、これが良き生活のスパイスにもなった。
同じ人力を動力とする移動なら、自転車の方が圧倒的に便利だし、カゴに物だって詰められる。
スケボーは必死で漕いだら板の上に乗って、スーッと直立不動のまま移動し、遅くなってきたらまた漕ぐという、自転車の人が横目に「なに苦労してんだ」って追い抜いていく代物だ。
その上、ガラガラーとか音がしてるし、バランスを取ろうとして両手を広げて「おっとっと」とかいって、笑えるったらない。
しかし、これで早朝の公園の木漏れ日の中を滑っていると、なんともいえず爽快かつノスタルジックな気分になれる。

他にも、出社前に1時間早く家を出て、無駄に街を徘徊する。
道端でアイスコーヒーを飲む。
家の一駅前で電車を降りて歩いて帰ってみる。
あざといくらいに夏っぽい音楽を聴く。
サーティーワンでアイスを食べる。
近所の公園でザリガニを釣る。
区民プールへ行く。
その帰りに図書館で涼む。
窓にすだれをかける。
風鈴を飾る。
蚊取り線香をたく。
ベランダで夕涼みする。
午前中の涼しいうちに宿題をすませておく。
など、日々の生活にちょっとしたスパイスを加える方法はいくらでもある。
今年はマクドナルドで誕生日会をしてみるってのもいいんじゃないかな?

そして今となっては、そこに大人だけの特権である「夜の公園で缶ビールを飲む」を加えることだってできるんだから、大人は最高だ。
そうやって思いついたこと全部やってたら、いつもは気づけば終わってしまっていた夏が、ちょっとだけ長いものにならないかな、なんて、淡い期待を抱いている。

ファッションも重要。
何しろ自分が身につけるものだから、そこを変えるだけで全面的に意識が変わるに決まっている。
「何かいいものがないかな?」とお嘆きの方におすすめなのが、

ClubTさんから先日発売された「酒たぬきTシャツ "NATSUYASUMI"」

2016年の新作デザインで、カラーバリエーションも豊富。
価格は2800円(レディースラインは2900円)となっています。

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