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東京外国語大学・3年次編入試験について②

今回は東京外国語大学の3年次編入試験を受ける上で事前に準備しておくべきことpart1. 書類選考の概要と進路選択・志望動機の体験談について紹介します。

第一弾はこちら↓



まず、、、

当たり前かもしれませんが、受ける年度の募集要項を取り寄せて中身をチェック!
私は大学一年次になんとなく編入が視野にあったので前年度の募集要項もチェックしていました。
応募資格を確認した上で、わからない場合は適宜外大事務局に問い合わせましょう。
また、募集要項には受験票や受験料の振り込み用紙、編入受験生用の封筒などがついてくるため、取り寄せぬことには書類の提出ができません!

第一次選抜で必要なもの

※2021年度募集要項を参考としています。
①志願票・・・編入後入る予定のゼミを第一志望(あるひとは第二志望も)を書くことになります。
②志望動機書・・・志願理由、選択コースとその理由、入学後の学修計画、学修に必要な言語能力についてそれぞれ指定された文字数で書く必要があります。
③受験票(写真付き)
④検定料・・・銀行・コンビニ振込後、証明書を貼る
⑤卒業証明書または在学証明書・・・必ず原本で厳封されたものを送りましょう!証明書類は発行に時間がかかることがあるため、あらかじめ準備しておきましょう。
⑥成績証明書・・・⑤と同じく。
⑦言語検定証明書・・・専門によって異なりますが、英語・ロシア語・日本語以外を選択する人は任意になります。
※2019年度編入試験時は、国際社会学部は専攻言語に関わらず一貫してTOEFLのスコアを求められていました(なので年度によって変わるかも)。
⑧宛名票・返信用封筒・・・返信用切手をお忘れなく。
⑨その他、日本国籍でない方などの追加書類

このように書類作成・収集に時間がかかるので、余裕を持って準備しておくと良いと思います。
私の場合は一年前から軽く調べてはいたものの、ちゃんと志望動機を書き始めたのは4月あたりからでした。予備校にも通っておらず、知り合いに外大生や編入経験者もおらず、なかなか綱渡りな方法で合格した私ですが、そうした中で感じた受験準備のポイントについて書いておこうと思います。

準備①学部選び・先生探し

編入初心者にとってつい見落としがちな問題。それは「ゼミ」の存在です。
私の周りには編入経験者も大学院出身者もほとんどおらず「大学=有名なほど就職に有利」という考えの持ち主がほとんどで、、、。

私が思うにこの編入試験はいわば「プレ・大学院入試」のようなものだと感じました。
というのも、在籍していた大学とは異なる大学院を外部受験する場合研究計画や志望理由を書く必要がありますが、そこでは指導教員(ゼミの先生)の研究と調和性がとれた研究をするのかが大きな基軸となっているからです。つまり、文系大学院はなおさらのこと、大学のネームブランドよりも「教授・教員の専門分野と自分の学びたい領域に関連性があるから入りたい!」という考えのもと選択する必要があります。
ただ、これを最初から理解した上で個々の先生を探るのは難しいこと。私自身もお世話になった指導教員についてはあまり知らない状態で選んでいました。ゼミの求める人材が広範囲だったので運よく、、、。

結論から言うと、私の場合は、外大の特色と学部編成に焦点をあてて選びました。
外大の特色は「言語」と「専門」を両立して学べること。外国語学部のある大学に在学中だった私は、「フランス語」を学びつつも「(西洋)舞踊」を専門に探究したいと思っていました。

当時の心の声。
(「舞踊」は学問として未熟だから、舞踊を専門とする大学学部はあるけれど、それだとフランス語がおざなりになってしまう。それなら、舞踊を取り巻く社会や文化の勉強をしてから大学院かフランスの大学で舞踊学を学んだ方がいいのではないか、、、。よし、西洋の社会・文化・芸術に絞って探そう!)

そのため、「フランス語」と「フランス語圏以外を含むヨーロッパ領域の芸術」というカテゴリーに当てはまる学部学科コース探しから始めました。
結果、言語文化学部言語文化学科総合文化コースを発見。
※外大の学部・コース編成ですが2022年度から変わり、現在総合文化コースは存在しません。変更前と変更後の編成については別途書きます。

あとは、総合文化コースの先生方のゼミ紹介を読みゼミの求める人材をニュアンス読みしつつ、自分が学びたいと思う分野に理解がありそうな先生を選びました。

ぱれすぅ〜のつぶやき🦥
(外大生からのクチコミや先生に面会した方が確実だと思います。大学院入試の際は、興味のある先生に出願期間外にアポを取り直接対話してから受験することもあるので、先生の連絡先がわかる場合は直接連絡することもありかもしれません。あとはオープンキャンパス、、、。筆者はそこら辺が不準備でした(焦)。あとは、指導教員の書いた論文や著書をあらかじめ読んでおくとベスト。そうすれば、先生の研究内容をより深く理解できます。)

準備②志望動機

志望動機は書類選考の中で一番時間をかけるべきものだと私は思います。

と言うのも、さほど長くはないものの、2200字ほど書く必要があるからです。

私の場合予備校には通っていませんでしたが、受験する一年前に某予備校で実力判定テストを受けたことがありました。結果は総合でD判定。志望動機はE判定をもらっていました。

理由は簡単。まずその時点で志望動機があまり明確ではなかったから。あと、私日本語での文章の構成だったり「てにをは」の使い方がたまに変だから(日本生まれ日本育ちなのに、、、)。

そうした自分の弱点が顕著だったため、見られても差し障りのない大学の友達に何度か読んでもらって変ではないか、言いたいことが伝わっているかを確認してもらっていました。

(とは言いつつも、今読んでもその当時の文章の拙さは今以上に残念な感じなので、より多くの人の意見を聞いた方がよりいい言い回しを発見できたりするかもしれません。)


当時私が書いた項目は以下の通り。

  • 志願理由(400字):外大に惹かれた点(大学の特色、制度)、自分の過去との関連性

  • 選択コースとその理由(450字):自分の専門や将来との関わり

  • 入学後の学修計画(1000字):自分の専門を生かしてやりたいこと、専門に関連のある分野を広義に把握する必要性、多文化交流と広い視野、大学院・海外大学への興味・関心など

  • 学修に必要な言語能力(350字):フランス語・英語のCEFR基準での目標、ロシア語への興味・関心、研究を目標とした語学力について

この志望動機書に関しては年毎に変化するため文字数も書く内容も多少は変化すると思いますが、いずれにせよ、外大の制度や利点をよく調べた上で外大に所属する全ての人(とりわけ先生)が納得するような内容を目指すことが第一にあると思います。

また、筆者が受験した当時、志望理由書は全て手書きでの提出が求められました。そのため、まずワードで原稿案をまとめ、プリントアウトしたものを修正して、新たなアイディアが浮かんだらまた書いて、といったようなことを繰り返していた記憶があります(画面上で見たものと紙上で読んだものでは同じ内容でも違って感じるのは私だけでしょうか?私は紙上で違和感がないように確認する意味も込めて、何度も修正作業を繰り返していました)。

一学生が書く文章なので、先生方から見れば稚拙な文章かもしれません。しかし、そこは学問に対する情熱や敬意といったもの、つまり人間性と要約される部分も加味されているように思います。

一度自分の興味のあることについて荒削りながらも書いてみることで「本当に自分がしたいこと」に気づくきっかけになるかも。

※追記:募集要項に書かれているAdmission Policyは、志望動機を書く上でとても大きなヒントになっていると思います。募集要項は熟読しておきましょう。

P.S. 実際に書いた志望動機の当時の草案を有料で公開しました。だいぶぱれすぅ〜ワールドで参考になるかは分かりませんが、こちらにリンクを載せておきます。


Message(心構え)

最後に、外大受験に向けての心構えとしてお伝えしたいことが一つ。

編入試験が最も大学受験と違うこと、それは心の持ち方だと思います。

私は実際に大学受験をした際、「どの大学も落ちたらどうしよう」という一抹の不安を抱えながら受験していました。結果、センターで出願したところしか受かりませんでした。

しかし編入試験を受けて思ったのは、例え落ちたとしても自分の居場所はあるということ。私は最初の大学も結構気に入っていて、「もうワンステップ上にいくためのチャレンジ」という比較的ストレスフリーな精神で受けていました。そのためか大学の先生はどのような生徒が欲しいのか、そのニーズに私は沿っているのか、といった俯瞰した目で自分のわかる範囲で精一杯受験に臨んでいたように思います。

そもそも編入試験を受けようと思った時点で向上心があり、試験を経験したことで自分の状況を把握し適応するための手段を考える良いきっかけをもらったと思います。だから、この記事を発見した人は失敗を恐れずに挑戦してほしいと思います。


この続きは次の記事で〜!



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