CPIが脅威の7円。奏功したパラレル海外プロモーション裏側公開
「パラレル」は友達と遊べる新しいSNSで、直近は日経TRENDYによる”スタートアップ大賞2021”、"2022年ヒット予測ランキング"、週刊東洋経済の”すごいベンチャー”にも選出いただきました。
パラレルでは、今後世界数十億人が利用するSNSを目指し、海外展開に力を入れています。今回は、パラレルのマーケティングを担当しているメンバーに、成功した海外プロモーションの裏側を公開してもらいました。
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パラレルでマーケティングをしている槙野と申します。
パラレルではこれまで海外展開に向けた検証を進めてきましたが、自分が実際に海外向けプロモーションを行う中で、海外プロモーションについて細かく共有されていることがとても少ない印象を受けました。
僕自身これまで日本国内で、15-20本ほどYouTubeプロモーションに携わってきましたが、海外でのYouTubeプロモーションがどのように進行されるのか正直まったくわからなかったです。
そこで今回はパラレルで海外向けに広告を打つ際に行ったことを公開していきたいと思います。
海外プロモーションを行った背景
パラレルは日本の特定マーケットで受け入れられており、ユーザーさんが使ってくれている理由とペインが把握できている状況でした。
海外向けの施策は特に打っていない状況でしたが、
①プロモーションを行う前からオーガニックでユーザー数が伸びていた
②元々日本ではなく、グローバルを狙っている
③日本でPMFしたのと同様に海外でもPMFするのか検証したかった
上記の理由から、海外でも一度がっつり火種をつけ、日本同様に成長市場があるかどうか、何であれば響くのか検証してみようとなりました。
プロモーション未経験でも出せた脅威の結果
YouTuberを活用したプロモーションの結果は以下のようになりました。
国A:CPI(Cost Per Install)7円
国B:CPI(Cost Per Install)10円
※CPI:1インストールあたりの広告コスト。成果報酬型広告に用いられる指標で、インストール課金型の広告(リワード広告など)で使用されます。
CPI150円とかでも良いと言われている中で、7-10円と驚異の数字を叩き出しました。なお、上記どちらも規模が小さいプロモーションだったわけではなく、比較的影響範囲の大きいYouTuberで実施しており、数字のボラリティが理由で偶然数字が良くなったわけではなさそうでした。
また、具体的な数字・推移は公開できないのですが、継続率・アクティブユーザーに関しても、プロモーションが火種となり、そこからバイラルが発生し、継続ユーザーが増えています。細かな数字は各国によりますが、いずれも順調に成長を遂げているので、施策としては大大大成功と言っていいのではないかなと思います。
僕自身、海外プロモーションの経験がなく、どのくらいの数字がでるか、本当に刺さるのか不安でしたが、結果として非常に良いものとなって、涙がでるほどうれしかったです。
うまくいったと考えられる理由
うまくいった理由を振り返ってみると、大きく3つかなと思います。
理由1:そもそも海外で伸びるプロダクトであること
理由2:YouTuber選定にこだわったこと
理由3:選定時に企画内容を同時に考え、持ち込んだこと
理由1. そもそも海外で伸びるプロダクトであること
今回のプロモーションについて、人一倍こだわりをもって実施しましたが、大前提としては、プロダクトとしてユーザーに利用される価値が提供できていることが大きいなと思っています。
いくらプロモーションを凝ったものにしても、プロダクトが良くなければ伸びないので、既に国内でPMFが出来ており、伸びることが検証済、かつユーザーさんに刺さっている理由も明確にわかっていたことが大きいのかなと思います。
国内で刺さっている理由を基にしてグローバルでも転用できたことにより、パラレルというプロダクトはグローバルを目指すべき、目指しても問題ないプロダクトだと肌で感じることができました。
理由2.YouTuber選定にこだわったこと
選定基準を明確にし、条件に当てはまるYouTuberたちの動画を徹底的に分析し、どういう人なのか、どういう動画が見られているのかを理解し、その上で最適な人を選定しました。
これまでの経験上、キャスティングをミスると施策自体が失敗するケースが多く、海外プロモーションの場合、国内プロモーションと比較すると1回の工数がかかるので、かなり慎重に選びました。
理由3.YouTuber選定時に企画内容を同時にこちらで考え、持ち込んだこと
各YouTuberの動画を見るときに、"どういう企画が数字として伸びているのか” "その企画でうまくパラレルの訴求ができるか"という2点をとにかく想像しながら選定しました。
実際にその時に考えていた企画内容が通り、また数字としても非常に良かったので、過去そのYouTuberの人気動画を確認して、訴求内容が動画企画に馴染むかどうか、を見極めるのが大事です。
逆にそのYouTuberの人気動画を見ても、企画イメージ湧かなければその人で実施しないほうがいいと思います。
プロダクトが海外でも伸びる余地があるか、YouTuberの動画内容が訴求内容に合致しているかどうか、訴求内容をこちらがしっかり提案できるかどうか。上記をしっかり押さえることができれば、成功確率は各段に上がると思います。
意外性があっておもしろかったこと
今回、海外プロモをしておもしろかったのが、狙っていた国はもちろんなのですが、それ以外の国でもパラレルが広まっていったことです。
おそらく偶然に他の国の方がYouTubeの動画を見て、そこからバイラルして広がったのだと思いますが、海外プロモは、国内向けに行うよりも、さらにどの国の人にささるか予測不可能であるということを改めて感じ、意外性があっておもしろかったです。
また今回のYouTubeプロモ以降も、急に特定の国(プロモしていない)でバズったりしていて、LINEが実は中東から流行ったとか、最近だとREALITYが海外で流行ってるなど事例は知ってましたが、実際に体験できたという点ではおもしろかったです(いまだになんでバズったかわかってません笑)。
海外プロモーション進行の流れ
冒頭でもお伝えした通り、海外プロモーションをしようと思っても、詳細な過去事例がなかったので、まずは情報を集めねばということで以下のことを行いました。
▼やったこと
1.ネットで海外のYouTube関連の記事を漁りまくる
2.海外のYouTubeプロモを実施している代理店に話を聞く
3.海外のYouTubeプロモを行ったことあるC向けの会社に話を聞く
上記について調べる中で、以下が分かりました。
▼分かったこと
・基本的なフローは日本と同じ
・日本と同様の細かいディレクションまではできない
・現地の言語をしゃべれないといけない
・直接YouTubeに載ってるアドレスから問い合わせして頑張るしかない
・動画の形式には①Integratedと②Dedicatedの2種類がある
フローについては経験則もあり、なんとなく想像はついたのですが、実際にやってみないと分からないことがたくさん出てきそうだったので、とりあえずやってみようの精神で、日本のフローと同じ流れでがんがんアクションをしていきました。
1. YouTuber選定
まずは選定を行いました。選定をミスると施策自体が失敗するので、実際に各YouTuberの動画を細かく見て、本当にパラレルとマッチするか?をベースに以下の基準を設けました。
・火種がつくくらいある程度リーチ力がある人(10万視聴以上)
・説明がうまい(しゃべりが下手な人がいる)
・対象のマーケットにリーチできる
・動画が作り込まれている(たまに動画編集ができない人がいる)
・通話を友達としている(通話アプリなので)
・パラレルを使用した企画が想像できる
上述の基準を元に可能な限りリストアップしました。
2. プロモーション依頼の連絡
リストアップができたら、YouTubeに載ってるアドレスに片っ端から英語で連絡しました。英語で文章を書かないといけなかったので、大変でした笑(一時期留学してた経験値と、Google先生に助けてもらいました)
余談ですが、英語でメールする時って"Dear"とか"sincerely"とか打たないといけないイメージあったのですが、実際はむちゃくちゃラフでした笑
なんなら挨拶もなしに、"Hi,Yuta"みたいな、LINE送るぐらいのテンションで送ってきたので、そのくらいラフでいいんだなーと思いました(これは業界によると思いますが)。何人か承諾の連絡がきたので、その中から一番良さそうな人に依頼することにしました。
3. キックオフMTG
依頼が完了したら、どういう企画をしたいか、どういう契約内容にするかなどのキックオフを行いました。ここは認識の齟齬が起きるとまずいので、通訳に依頼し、MTGに挑みました。
キックオフで話す内容として、以下の項目を準備していきました。
事前に企画を考えていないと必ずMTGやその後の進みがグダるのと、感覚の違いでルールを破られることもあると思ったので、注意事項を細かく設定したりしました。
・サービスについての説明
・訴求してほしいポイントの説明
・企画案の説明とディスカッション
・詳細の契約について(お金周り・注意事項など)
4. 契約・請求周りの締結〜6.動画公開
そこからは意外とすんなりいきました。
契約・請求周りは法務に英語のドキュメントを作って頂いたりなど非常に助かりました。万が一ごたごたが起きた場合のことを見据え、ここはきちんとプロを入れてつくるのが良いと思います。
契約周りが済んだら、あとはディレクションのみです。スケジュールだけすり合わせて、そのスケジュールになったらリマインドし、期日どおりに動画を公開できるように管理するくらいでした。
動画自体も非常に良いものが出来上がり、指摘する部分も少なく、公開までなんの問題もなく進みました。
今後もガンガン海外プロモーションしていきます
今回は、パラレルで行った海外YouTubeプロモーションの裏側について公開しました。
YouTubeプロモに関しては、YouTuberの選定と企画内容が施策の良し悪しを分けるので、国内も海外もそこを意識するのが重要です。
また、今回は実際にうまくいったという結果に至りましたが、うまくいった理由が言語化されて、国内・海外の違いや、国内・海外問わず重要なことが実体験を通して学べて、非常に貴重でした。
パラレルは、今後も国内マーケットにとどまることなく、むしろ海外展開にかなり力を入れていきます。世界を獲るSNSを一緒につくりたいという方からのご連絡、ぜひお待ちしています!
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