【バンコク】インドのアシュラ男爵Ardhanarishvaraかと思ったら、シヴァ神とマリアンマン女神だった。
こちらのアシュラ男爵。
2021年6月14日、タイはバンコク、アソーク=スクムビット駅近くです。
半分男、半分女。
インドには「アルダナーリーシュヴァラArdhanarishvara」という両性具有の神さまがいます。アルダが半分、ナーリーが女、イーシュヴァラが主(神)で、「半分女の主(神)」ということですね。
半分シヴァ神、半分パールヴァティ女神です。
クシャーナ朝の図像(マトゥラー博物館蔵)が初出、ギリシア出典という説もあるようです。
ヘルマプロディートスやアンドロギュノスでしょうか。
ともかく、この像も「アルダナーリーシュヴァラArdhanarishvara」かと思いました。
さて、像の下にあるマントラを見ると⋯
どうやら、半分がシヴァ神、半分がマリアンマン(Mariamman)女神のようです。
マリアンマンは、南インドの女神。タミル語でマリ(雨)とアンマン(母)ということです。
ヒンドゥー教は各地の地母神の類を取り込んで、パールヴァティの化身(アヴァターラ)としてきました。
すなわち、マリアンマン=パールヴァティということでしょう。
バンコクでは、突発的にバケツをひっくり返したように降るスコールはなかなか激しいものです。
「雨」をコントロールする女神として、パールヴァティ(吉祥天)というより、マリアンマンが求められたのでしょう。
というわけで、マリアンマン自体は元は南インドですが、東南アジアに伝わったようです。
タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポールなどにマリアンマンを祀る寺院が残ります。
バンコクにもSri Maha Mariamman Temple (Maha Uma Devi Temple)があります。2021年6月8日訪問時、コロナで入れず。
目の前のマッサマンカレー(ムスリムのカレー)屋さんが、とてもおいしかったです。
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