SRS「腹膜法」を選びました。理由。【MtF向け】
MtFトランスジェンダー向けのSRS性別適合手術は、「反転法(陰茎or陰嚢)」、「S字結腸法」がメジャーです。
そんななか、2020年から「腹膜法(PPV)」が本格的に始まりました。
私は2021年5月下旬に「腹膜法」でのSRSを受けることに決めました。なぜでしょうか。
1.【メリット】なぜ腹膜法か⇒術後が楽らしい
反転法は「ダイレが大変」と言われます。
一方、腹膜法は奥の部分は腹膜を使うので、閉塞リスクが低い。よって、腹膜法はダイレも比較的楽と言われており、術後の活動がスムーズと思われました。
S字結腸法は「腸液が垂れ続ける」といわれます。
一方、腹膜法は潤滑作用もあるというものの、それほどではないと言われます。また、膣の深さ(15cm~?)が確保出来るうえ、S字結腸法のように腸が膣から多少出て来てしまうリスクは無いはずとされています。
何より、2021年3月現在、欧米からガモン病院に来る人たちは、ほとんどが腹膜法を選択しているらしいです。「欧米か!」と突っ込みを受けそうです。が、お金さえ持っていれば皆、ほかの術式ではなく、腹膜法を選ぶ。それだけメリットが知られている、と考えられます。
2.【デメリット】腹膜法は症例が少ない。高い。
腹膜法(PPV)はまだ始まったばかりです。よって、これからどんな「後遺症」などが出てくるかわかりません。これをもって、アテンド会社さんによっては、「腹膜法はお勧めできません!」としているところもあります。
実際、日本人でガモン病院で腹膜法(PPV)を受けた人は、2021年3月現在で5人だけのようです。(一方、欧米人やときにはタイ人は⋯)
2021年5月に私が受けた時も私で6人目のようでした。(その後私がタイにいる間に腹膜法で2,3人いらっしゃったと聞きます。)
また、デメリットとして、反転法が100万円くらい、S字結腸法が150万円くらいなのに対し、腹膜法は200万円もします。
私も含め日本人は貧しいからか?、反転法がお得なような気がしてしまいます。が、前述のとおり、欧米人はほぼ腹膜法一択のようです。
私は面倒くさがりです。反転法にして、ダイレが痛くてしかも多ければ、億劫になりそうです。閉塞してしまっては意味がありませんので、一番閉塞しなさそうな方法がいい気がしました。(閉塞した場合、直す手術にまたお金がかかります。)
もっとも、「膣」がいらない人は、造膣なしが一番安くていいでしょう。造膣なしなら、日本で島根や名古屋あたりで、サッと、やってもらうのがいい気がします。形はおいておいて。
お金については、銀行融資を利用しました。
3.これから体験談をアップします。
現在、コロナウイルス対策で、バンコクで15日間の強制隔離中です。
退所後、手術を受けますので、感想をアップしたいと思います。
(★後日追記;アップしています)
(参考:2か月経過時点)
・手術直後はお腹が張る感じがありましたが、2か月経過時点で、おなかに不調はありません。
・腹膜法の開腹箇所はおへそ、おへその左1か所、右2か所の計4か所ですが、2か月時点でかさぶたみたいのも取れ、跡だけ小さく残っています。でべそも消えました。
・ダイレーションは、入り口部分だけ少し大変、という感じです。サイズに慣れれば、それもとくに大変ではありません。軽く締まってるのを少しずつ緩める感じです。
(参考:術後100日間経過時点)
・術後70~80日目ごろ、ダイレーションの最大サイズ(5)になった後、血がたくさん出るようになり、術後すぐのような腹痛にまた襲われるようになりました。腹膜法特有かもしれません。
(サイズ4の頃に少しだけダイレーションをさぼってしまったのを後悔していました。3か月間は、ちゃんと1日2回やるべきです。)
・しかしそれも2週間ほどすると、落ち着きました。しかし、深さは1.5~2.5㎝ほど浅くなった状態で安定してしまったようです。
(参考:術後140日間経過時点)
・容赦なく浅くなります。ダイレーション、一日1回は最低マストです。術後3か月を超えたら一日1回で言いと言われますが、一日2回できればベターと思います。深さが3.5㎝ほど浅くなった状態で安定してしまったようです泣。
(参考:術後1年間経過時点)
・ダイレーションは週一回で安定しています。ダイレーションで出血もしなくなりました。そんなに痛くもありません。「二段階ダイレーション」にしているからかと思います。
・においは気になりません。「液体が出続ける」という話もありましたが、とくに大丈夫です。
・腹膜法でよかったかというと、何ともいえません。が、上記2つが反転法(皮弁法)やS字結腸法だと「そうでもない」という話を聞きますと、よかったのかもしれません。
・術後半年くらい残った「お腹の痛み」や「内またのしびれ」も無くなりました。
(参考)声オペについては下記の記事を。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?