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#219 なぜ膝立ちから?

今回は『なぜ膝立ちから?』というテーマで話しました。

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こんにちは、中井祐樹。ゴキゲンRADIOはじまりました。
レターをいただいています。
中井先生、いつも楽しく拝聴しています。
寝技の練習で膝立ちから始めたり、背中同士をつけて始めたりする練習法がありますが、どんな意味があるのでしょうか?
高専柔道の寝技はどのようにやっていたのでしょうか?
ご回答いただけば幸いです。
これね、結構重要な質問ですよね。
寝技の練習で、つまり抑え込みをあいましょうみたいなことであったり、 グラウンドで仕留める練習をする時ですね。
膝立ちから始めるというのは、これは北海道大学ではやっていませんでした。
北海道大学は寝技乱取りという言い方をしていたのは1年生の時ぐらいですかね。
1年生、2年生ぐらいまでで、その後は自由乱取りという言葉になって、 その時間にもちろん投げてもいいと当たりますが、 寝技乱取りという言い方は2年ぐらいまでだったと思います。 今で自由乱取りという名前になったようなことに記憶しています。
結局立ち技を続けてもいいと、立ってエスケープしてもいいということですね。
寝技をしましょうみたいな予定調和がなくなっていって、 スタンドから始めることが多かったですね。
スタンドから引き込んで始めていました。
膝立ちから始めるというのは、これ多分グレイシー柔術です。
膝立ちからやるという文化は、僕が知ったのはグレイシーです。
少なくとも修斗とかでもやっていませんでした。 膝立ちからやるんだというふうに、オリジナルグレイシーだから、 多分ホリオンとかの練習風景とかでなっていたのかな。
それから立ちからやることが多いという文化を。 だからグレイシー一家の第一世代の人たちがやって、 それで膝立ちからやるというのが、なんとなく日本で流行したんですよ。
日本はこのように、わりと従順に受け入れるところがあるんですね。 いいか悪いかはあまり気にすることなくやることがあるんですよ。
それで膝立ちから始めるという文化があって、 それでなんとなく膝立ちから、私でさえも、なんとなくエンセンのクラスも膝立ちだったりするので、 その流れで膝立ちを容認する、疑うことのない感じだったんですよね。
話が先に出しておりますけど、背中同士をつけて用意ドンみたいなのがありますよね。
これ確かにあるんですよ。
これ多分投げ合いの中から始まるというのではなくて、 なんとなく用意ドンって背中をついて、偶発性をつけて、 パッと離した時にどっちになっているかわからないというような、 なんかこうコンフュージングな状態を作り出すという意味だと思うんですよ。
おそらく。
背中合わせなんてないですからね。 用意ドンってやることで、どっち有利不利がなくなって、 どっちかが投げて用意ドンするんじゃなくて、 というような中立な状態を作るための架空の設定だと思います。
これ学校体育とかでもたまに使ったりするようなことだと思うし、 もしかしたら練習でそのまま使っている柔道部とかもあるかもしれない。
初心者の多い部とかはやっているかもしれないですね。
そういう意味があるとは思います。
ですからそれなりに意味はあるとは思いますよ。 膝立ちからやるというのは、一つは投げ技によるダメージの軽減ですよね。
投げ技によって、投げ技の実力で決まってしまってから 寝技の練習をするんじゃなくて、 イーブンな状態を作りたいということからやったと思うんですね。
この二つとも北海道大学ではやってませんでした。 全くやってませんでした。
ただなんとなく北海道大学じゃない柔道部に行くと、 なんとなく寝技乱取りといったら どっちかの先輩が下になって始めるんですよ。
寝技乱取りといったら なんとなく先輩の方がさあ来い坊やみたいな感じで 引き込むような感じの文化があるんですよ。
どっちかというと。
何となく座礼してお願いしますと言って 座ったところから始めることが多いんですよ。
それが寝技乱取りだと思うんですよ。
これおそらくですけど一般の柔道部の皆さん おそらくこういう感じじゃないんじゃないかと思ったりするんです。
先進的な柔道部は逃げたりしてもよくて とかはやってるかもしれないですけど そうでなければ特に のんべんだらりとごめんなさいそんなこと言っちゃいますね。
わりと日々をこなすための練習をやってる人が ごめんなさいひどいことばっかり言ってますね。
その場合はきっと そうやってなんとなく先輩格の人が さあおいで後輩みたいな坊やおいでみたいな感じで 引っ込んでいないかなという風に想像します。 おそらくこれ僕が他のところに行った時に そういうことが多かったからです。
膝立ちからやるという文化は 逆に柔道にはなかったように思います。 だからグレイシーの作った話なんじゃないかなという風に 想像はしてます。
わかりませんよこれ。
私もブラジルのすべて知ってるわけじゃないんで。 ですが北海道はどれも使ってませんでした。
北海道はむしろ どのようにやってたんでしょうかと言われると 立ち技乱取りというのがあって 立ち技乱取りは当然あったんですよ。
今は驚くべきことに ちょっとわかんないですけど立ち技乱取りやってないと思います。
自由乱取りで全部片付けてると思います。
多分。
ごめんなさいね。
古い情報が入ってるんで。
ごめんなさいね。
反論ある人にレターくださいね。
なんとなく僕が聞いたのは、 他大学の練習を聞いた時に、立ち技の時はないって聞いて、 全部じゃないですよ。
1個か2個の話なんで、分かんないですけど、 それは僕らは、NO!って思ったんですよ。
僕ら北海道大学は立ち技の時はしっかりやるっていうことなんです。
私は立ち技弱いですよ。
超弱いです。
柔道は超弱いんですけど、立ち技でやらないと根本的に柔道が弱くなるから、やる。
しかし本数は少ないですよ。
残念ながら。
北海道大学やってるって言っても、立ち技中心の大学、質の大学だとすれば、 もうアホみたいに少ないですけど、 でもそれでも立ち技の時間はちゃんと取るってことをやってました。
その時間は引き込みとかしないですよ。 引き込みとかしちゃダメです。
通常の立ち技乱取りですね。 その後に、いわゆる寝技乱取りという、 その後自由乱取りになったんですけど、 立ちからスタンドを始めて、 グラウンドの下になりたくなければ投げをやってもいいというもので、 グラウンドの待てがかからないというものですね。
それは僕は僕らが現役部員の時は、 絶対立ち技乱取りを抜かすことがスマイと誓ってます。
それが結果的に我々は優勝したんで、 でかいこと言えるところにはあるんですけど、 結果的にはそれはバランスをつくることになったんじゃないかと思ってます。
あれがもし全部自由乱取りで寝技をしていなかったら、 おそらくそうなってないんじゃないかなと思います。
この私が全日本学生とかいったわけですから、 おそらくそれが一つの証明なんじゃないかなと思うんですね。
そういう感じです。
あとドリル、今で言うシチュエーションドリルなものがあったことは、 特筆してもいいんじゃないかなと思います。
二重絡みからの足抜きとか、亀取りとか、 それを抜き線にしたり、交代して、 抑えきり40秒、40秒抑える練習。
40秒の間に逃げるとか。
あとは正対地でどっちかが引っ込んだドリルですね。
これ実はやってたんですよ、もう既に。 時々の日替わりだったんで、 目には一定しなかったんですけど、 時々勝ち抜きになったりして、そういうのやってました。
これはちょっと、ただいまか分かりません。
やってるんじゃないかと思うんですけど、 我々はそういうことをやっていました。
今から考えると、バリエーションは少ないし、 あれだけれども、当時としてはそういうことをやってましたね。 今はきっともっと増えてると思いますよ。
分かんないですけど。
それで、膝立ちでやってたりすると、 膝立ちが強くなるということが、 例えば、軽習会さんとかで分かったんですよ。
膝立ちからの力が強くなる。
だけど立ちからのものになると、 実力が変わってしまうみたいなことが結構感じてました。
例えば、軽習会の東京本部という団体は、 膝立ちからの技をしこたまやるという団体だったので、 膝立ちからの技はバカ強いんですよ。
めちゃくちゃ強いんですよ。
だけど、あれ?実践になると、 あれ?同じ実力、 あの実力がなぜスタンドから始めた時に出ない?
みたいなことがあったなと思いました。
だから僕は、その辺りからちょっと膝立ちのシステムに やや疑問を感じ始めていました。
だから、膝立ちで始めるということは、 現実は立たないよねっていう、分かりますか?
立ち上がったりしないよねっていう前提があるように思えて、 そこに予定調和を感じてしまって、実践からちょっと違うんじゃないかなという風に。
限定ルールでやることは悪いことじゃないんですけど、 トータルになった時に結構同じシチュエーションはないよな、 みたいなことになって、 僕の中から膝立ちはほぼ撤廃して、 やるならスタンドからやろう。
特に理由がなければスタンドからやろう。
「ごめんなさい、私寝たところからいいですか? 」って言えばいいじゃないですか。
相手がOKならそれでやればいい。
ただし、相手も寝たいかもしれないので、 属然的に寝るのはあんまりいいとは思いません。
ただ、慣例で寝てしまう人がいるので、それを僕は人生を正す必要はないと思っているので、 別に仕方ないと思うんですけど。
そういう風に変えました。
もともと、背中合わせでパチンってことはほぼ最初からないですね。
これは本当に学校体育みたいな感じのイメージなので、あんまりないですけど、 それでもやってもいいとは思いますよ。
でもやっぱり現実にあるシチュエーションかどうかは吟味する必要があるんですけど、 ただ、ハプニング性を持たせてために、練習を面白くするためにはやってもいいんじゃないかなという風には思いますけどね。
実践的には、実践的にという言葉がちょっと微妙に曖昧なんですけど、 コンペティションに近いものと言ってすれば、スタンドから始まって引き込んでいいものだったらば、 引き込み方も決めて、引き込んでも良い、だけどスタンドをやっても良いとして、 先方に制限をつけない、つけたルール、つけた練習も必要なんですけど、 あった方がいいんですけど、 基本的には何もなければ、全部フリーにしてやった方がいいと思いますよ。 一応ね、光線柔道は、7対10は両手で持って引き込まないといけないというルールがあって、 ブラジルの術は片方でいいんですよ。上着の片方を持てばいいので、この辺の違いはあるって言うのはあります。 七帝戦は両手で持って引き込まないといけないので、立ち技で決まる要素がある、予知があるんですよね。 ブラジリアン柔術は片方で引き込めるので、立ち技のテイクダウンが決まる率がその分下がるんですよ。
一本勝ちというのがないので、それを狙ってない人も多いんですけど、 そういう面が変わってくるので、練習方法は色々と工夫ができるんじゃないかなと思いました。
ちょっと喋りきれないんですけど、またこれ以上のことも聞いてもらえたらと思います。
今日はここまで。
ありがとうございました。

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