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豊かさってどういう事?

こんにちは。

noteの使い方、わかってるようなわかってないような。

そんな感じにこなれてきました。

ゆたかさとは何か?

良くテーマに上がりますね。

私の小さな脳味噌で、自分が豊かさを感じる時は?幸せとは?とか自問自答しながら時々考えてます。

そんな時、いつも思い出すことがあります。

私の母方の両親は60代で癌でなくなりました。

田舎で質素に暮らしていて、小さくてかわいいばあばでした。

一方、父方の両親は数年前に祖父は亡くなりましたが祖母は健在。

東京で割と派手に暮らしていました。(今は大人しくしています。)

わかりづらいので田舎のばあばをキク、東京のばあばをボタンと呼びます。

キクばあは、結婚してからずっと子供の世話をしながら、寝たきりの夫の親の面倒を一人で見てました。

夫は働かないで有名な人でしたが、畑があるので家や、生活に困らないお金はありました。

しょっちゅうパチンコに行っていたのを覚えてます。

家には一切お金を入れないのでキクばあが働いて母や叔母達の学費を捻出していたとか。

キクばあ、趣味は菊を育てる事と機織。

発泡スチロールの中に植えられ、まっすぐ伸びた大きな菊の花。

今でいうとこの映える感じではないですが、殺風景な庭にそんな数本の菊の花がありました。

機織は趣味でありお金にもなっていた。作った作品を売ったり、孫の着る反物にしてくれたりしてたけどいつ作ってたのかな?

田舎に遊びに行ってる時は作っているのは見たことがなかった。

ちょっと機織りを触ろうとしただけで激怒したのを思い出します。


キクばあは、旅行もほとんど行ったことがなく、ずっと働いていた。

体調を崩した時に行った病院でガンが発覚した時にはもう末期でした。

一緒に病院について行った家族は知っていたけどキクばあには知らせなかった。

私は教えてあげた方が良いと思ったけど、一緒に暮らしている叔母夫婦や母の意向を尊重しました。

だからキクばあは、体が動かなくなるまでずっとパートでスーパーの清掃をしていた。

亡くなる数ヶ月前に田舎に行きスーパーに寄った時、一生懸命床をモップで拭いているばあを見て

「本当に教えてあげなくていいのだろうか」と思ったものです。

その後、何も知らずに入院して亡くなってしまいましたが、家に仏さんで帰ってきた時にお化粧を・・・

とばあの鏡台の下をみんなでみると、ちびた口紅がひとつ。

化粧もほとんどしない人でした。

でも私は、ばあは幸せだったと思っています。

子供も4人、孫も沢山いるし、いつも夕飯のあとじじいと喧嘩しながら花札をやったり、毎朝縁側にお茶を飲みに来る友達も沢山いました。

そんな時、東京から駆けつけたボタンばあ。

葬儀が終わり、帰宅の途につくと

「キクおばあちゃん、かわいそうね。」と言った。

私は、「何がかわいそうなの?」と聞くと

「だって、かわいそうじゃない。旅行も行かないし、何も楽しみもなく死んでいった。可哀想よ。」

と。

私はイラっとして

「全然可哀想じゃないよ。幸せだったよ。」

というと

「いいや、おじいちゃんもあんなだし可哀想だった」

と食い下がる。

ボタンばあはばあで、私の知らない、孫には見せていない大人の話を知っているのかもしれない。

でももうこれ以上そんな話聞きたくない。

「確かに、こっちからしたら可哀想に思うかもしれないけど、キクばあは旅行とか買い物とかそういう世界を知らなかった。知らないって事は、それが楽しい事も知らないんだから、その中の世界は幸せなんじゃないかって私は思うよ。」

これで最後にしてくれ。

「いや、そんな事ないと思う」

いつにもなくしつこいな!

もう面倒くさいのと、そんな不毛な話を聞きたくなくて話題を変えた。

可哀想を断定させてどうなる。

可哀想と思ったり、言うことの方が可哀想にしてしまう事があるんだなって

この時に思った。

じゃあ仮に、キクばあが沢山旅行に行きました、デパートで好きなだけ買い物をしました、美味しいものを高級品をしょっちゅう食べてたからって

幸せですか?

私は、キクばあを見ていて思ったのは、我慢強い人というとこと自分の世界の中で楽しく精一杯に生きていたという事。

キクばあの環境で、ボタンばあの考える幸せ、上に記した事をやってたらおかしくなってしまう。

それこそバランスが崩れて不幸に、可哀想になってしまってたと思う。

年に何回かしか田舎に行けなかったけど、いつも笑ってた。

イラっときたらすぐ怒るし、引き摺らない。

掃除や洗濯、もう次の行動をしてる。

お金の作る豊かさはないけど、毎日暇もなく充実していてばあの生き方って豊かだったと思う。

ただ豊かさとはその時々によって変わる物だし、他人からの様々な角度からみて豊かであったりなかったり。

つまりこれというものではなく、ライフスタイルに合った自分の生活容態を鑑みて無理なく自分が良いと思う方へ変えてみる事が、すぐに始められる豊かさへの一番の近道なのかなとぼんやり思った。

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