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コーヒーミルクのような恋愛をするならミルクは多めがいい

 友人とマクドナルドで、言葉の訛りについて話していた時のこと。私が、訛りが違う両親に育てられた子供は、半々の訛り言葉を話すことに「それってコーヒーミルクみたいやね」と言った。友人がそれに対して、「そういえばコーヒーミルクで思い出したんだけどさ」と続ける。「え、コーヒーミルクから広がる話ってあるん?」と心の中でツッコむ。どうやら銭湯に行った際、そこの壁に、「恋愛はコーヒーミルク」と書かれた紙を見つけたらしい。友人はその意味が分からず、一緒に来ていた別の友人に聞いたが、興味が無かったらしく、すぐ話題を変えられてしまったとのこと。もう一人の友人よ、もう少し興味を持ってあげてもいいじゃない。
 
恋愛はコーヒーミルク

 色々な解釈ができそうだ。コーヒーの苦みがツン、ミルクの甘味がデレ、とか。私の友人は枠に捕らわれない人間だ。「じゃあ砂糖は何?」と言い出す。まったく、悩みの種を増やされた。考える要素が多くなるほど、物事を捉えるのは複雑になる。
 
 そんなこんなで話しながら思ったことは、コーヒーが「不安」、ミルクが「安心」だった。ちなみに砂糖は「デレ」になった。二人が恋に落ち、恋愛を始めた最初はとても幸せだと思う。でもお互いまだ知らないこともたくさんあるだろう。それにこれからずっと一緒にいることを念頭に置いた恋愛だと考えると、「この先長いなぁ」なんて思ったりするかも。その状態は、コーヒーの苦み、不安が多い状態。でももちろん好き同士だからデレデレだってする。コーヒーに砂糖を入れて甘くしているような恋愛。

 でもコーヒーの苦みを砂糖で無理やり甘くし続けるのは難しい。お互いの嫌なところも見つかるし、些細なことで話し合いになってしまうことだってある。そんな苦いだけのコーヒーの時期もきっと来る。二人とも「この先や
っていけるのかな」って不安。小さな対立が続いたり、たまに大きな対立があったり。気持ちはブルーだけどブラックなコーヒー。

 だけど小さな対立も、大きな対立も、うやむやにしないで二人で乗り越える。そうするとブラックコーヒーに少しミルクが足される。安心感だ。「つらい時期だったけど超えられたね」っていう安心感。「これから喧嘩することがあっても乗り越えられるね」っていう安心感。仮に砂糖を入れ無くなって、ミルクがあれば安心できる、少し大人な味。

まだまだ知らない相手のところ、趣味や価値観が違うところ、そんなコーヒーの苦みも癖になる。でも長くいればいるほど、ミルクの量は増えていって安心する。だからコーヒーミルクのような恋愛をするなら、私はミルクは多めが良い。

 


 



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