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音楽に付いてゆく


音楽は 嫌いですか?



ギターとピアノは違うようで似ている弦楽器

随分昔に別れたけれど 根っこは同じ

弦で音を響かせる楽器

手を使って歌うものたち


ドラムとベースは全く違うけど重なるところがある楽器

ドラムは張られた皮をスティックで叩く

ベースは時として弦を指で叩くように弾(はじ)く

叩いて音を響かせメロディを支える楽器

手を(ドラムは足も)使って歌うものたち


このごろは

機械で音を音楽を作る人も増えた

ソフトの中の歌手を使い歌が紡がれる

歌や演奏をすぐインターネットの中で発信し 受ければどんどん拡散され

様々なSNSに流れ色んな形で使われ 消費される

“音楽の進化”“音楽が身近になった”と人は評価する

街から テレビから ラジオから だった以前

イマドキは スマートフォンから パソコンから

大ヒットが現れる

ずっと親しまれ残るかどうかは


ライブハウスでコンサートホールで人が集まりにくい 今

撮影したライブをネットで発信する形がこの一年で広まり定着した 

チケットが取れなかった人も遠方で動きにくかった人も

本来の料金よりも手軽に等しくライブが見られ

離れていても画面越しに同じ時間を共に楽しめる

「ライブを共有出来るシステム」「カンセンしない安全な方法」 と喜ぶ人は多い

足りなさを片隅で感じていても

ソレは口にせず 声を上げず



ともすれば生きる事に役には立たない

“不要不急”の中に入れられしまう

音楽

なら 何故世界中でいつも流れ

時に励まされたり 泣きたくなり

心を揺すぶられるのだろう



流れゆく時の中で 変わらず 紡がれてゆく



音はひとつでも綺麗

ふたつになるとつばぜり合いしたり手を取り踊ったりの二重奏

みっつだと輪ができて回るような三重奏

よっつ集まれば重なりはあつくなり楽しさは増す四重奏

そうやって更に多く集まると楽団になり

音は大きく広がり

人を 世界を 包み 沸かせる



遥か昔 弦で歌う楽器たちは

かたや砂漠と海を渡る旅の果て

日本で琵琶や三味線になり

かたや山々を越える旅の行く先々

ヨーロッパではギターやバイオリンへと

楽器は土地に住む人に合わせ姿を変えながら

音楽を広め人を楽しませた


つくった人がいなくなっても

誰かが奏で歌い 誰かの耳に心に残る

音楽の中にその人は生き続ける


聴く人が 奏でる人が いる限り

変わりながら様々な形で継がれる

音楽は 生きている



音楽がいちばん輝く時を

『ライブ』と呼ぶのはどうしてなんだろうね

歌い奏で叫び笑い踊り手を打ち腕を振り上げ

心を解放し楽しむ姿は

生 そのもの


毎日毎晩何処かで

当たり前の様にライブがあった日々が懐かしい 今

楽器と旅する人たちも耐えている

支える人たちも お店も 厳しいとの話しも聞く

出来ることが限られている 今

紡がれる細い糸を

ノイズや中傷で千切れないように


まもってゆきたい

音楽を




音楽は 好きですか?



96年頃に仲間に配ったコピー誌に載せた詩を今-2021年に合わせ半分くらい加えたり削ったりして書き換えたが伝えたいテーマは変わらない、むしろ今こそ。この時からタイトルは無かったが今回は付けた。悩んだ末にツイッターアカウントの@後に自分の決意表明で去年末辺りからつけている英文を日本語に戻した言葉を、ド直球ではあるが使ったった。
どアタマの言葉は詩を書いた頃以前からあった。90年位のマンガ『東京BABYLON』のキーになる言葉「あなたは東京が嫌いですか?」の影響をモロ受けソレは長く片隅でくすぶっとったのをこの詩に出した。1996年版はティーケーサウンド全盛期過ぎた世の中に向け。2021年版はライブへの風当たりが厳しい現状に対して。どんな内容かはマンガのWikipediaを下記にリンクを付けるが、ま、参考ぐらいに。マンガは結局「嫌い」というゴールなんだろうな、あのラストからして。今年再アニメ化するが原作者集団がノータッチでなんかごたついているのがなぁ。
もうひとつこの詩に多大に影響出ているのは、コレも88、9年ので筒井百々子さんのマンガ『ものまね鳥シンフォニー』。「遥か昔 弦で歌う楽器たちは~」の辺りはがっつり引用も。マンガ自体は人類が月に移民開拓を始めた時代で超能力も描かれているSF、しかしサイコキネシスで建築、そして楽器演奏をする話し。作中での音楽の描き方や語る言葉が好きで、自分が詩や文章を書く動機「音楽を伝えたい、ライブを描きたい」の土台になっているくらいでして。今改めて広めたいが悲しいかな筒井さんの作品は全て絶版、電子書籍も無し。作家さんも2000年代以降もうマンガを書いていないようで。本来はしてはあかんが作品の雰囲気を伝えたく引用箇所とコミックスを画像で⬇️ Wikipediaは作品も作家さんも大して書かれていないんでリンクはしまへん。

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画像2

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引用のことを書きたかった今回のグダトークは以上で。