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スパソニの呪縛

恥汁

中学の卒業式
式が終わると、俺は誰にも挨拶せず家にダッシュで帰り、oasisのstand by meを爆音でかけ、部屋のど真ん中で天井見上げて寝転んだ。

という、これを書いている今も手がプルプル震え、身体中の毛穴から恥汁(ハジュウ)が出るくらいヤバい幕の閉じ方をしたのを思い出す。

※恥汁とは—恥ずかしい時に出る、汗なのかもよくわからない汁。背中の触れない場所から少しだけ出る。


特に「そばにいてくれ!!」と願う人もいなかったけど、好きな曲だったのでかけた。

英語は得意じゃないので何を歌ってるのか明確にわからないけど、自分の中では「映画のスタンドバイミー」的な意味付けをしてたと思う。ダサすぎる。

中学の頃は部活も行かなかったので深い友達も特にいないし、家ではパワプロやるか音楽聴くか。またはアラジンかライオンキングを見るくらいしかしてなかった。

アラジンを見てから、ライオンキングを見る。みたいな日もあった。

美女と野獣の日もあった。

oasisとの出会い


話をoasisに戻すけど、知ったのは「go let it out」がTVで流れているのを聴いたのが最初。
びっくりした。イントロからめっちゃかっこいい。

親父の影響でビートルズや陽水を中心に色々聴いてたけど、全然聴いたことない音楽だった。

なんかあの頃「ビートルズの再来」みたいな売り文句だったけど、ガキながら「どこがビートルズなん?」と思ってた。
今もなんでそう言われてたのかよくわかってないし、人の言うことなんか別にどうでもいい。

そこからoasisに夢中になり、金がないので婆ちゃんの手伝い等で得た金でTSUTAYAに行きCDをレンタルして、今では見ることのできない幻の「MD(エムデイ)」に落として聴いていた。 

擬音の限界


1番好きなアルバムは今でも「Standing on the Shoulder of Giants」なんだけど、マジで突き抜けるような衝撃を受けた曲は「supersonic」だった。

「ズンチャズンズンチャ」
※スパソニのイントロのつもりだけど、これが俺の思い付く擬音の限界。是非原曲を聴いてほしい。死ぬほどかっこいいので。

ものすごいシンプルだけど、1発でガシッと心を掴む音だと思う。

俺の「カッコいいと思うもの」の1つが完全にコレなんだけど、まあそんな音とはなかなか出会えないわけで。
日々続く生活の中で「スパソニの呪縛」を忘れかけていた。

とんでもないもんを見た

つい先日、新潟古町にあるWOODYというライブハウスに行った。

Gimme Shelter 7th Anniversaryとfigbash & the Sketchy  friendsのレコ発ということで4組の出演者がいた。

オシャレなフライヤー画像

figbash & the Sketchy friends
periwinkles
tasru (Band Set)
Unnamed Works.

どの出演者も素晴らしかったし、めちゃくちゃ良い日だった。

その中でperiwinklesはbaby shakesというアメリカのバンドが来た時以来で、見るのはかなり久しぶり。

音源は聴いていて「凄いなぁ〜」と思ってたけど、自分にブッ刺さるかっていうと刺さってなかったと思う。

何も考えずボケ〜っと突っ立ってたら暗転。
ライブが始まり、ドラムが鳴った瞬間「ドンッ」と一瞬で脳汁が吹き出た。

ズンチャズンズンチャ
(擬音の限界です。原曲をイメージしてください)

忘れかけてた「スパソニの呪縛」
俺はまだ全然縛られっぱなしだった。

ドラムの音がバカみたいにデカく感じ、時々マジでアラン・ホワイトに見える。
今日oasisが来てんのか?2人しかいないけど。

ギターは1曲目はトラブル?で少し小さめだったけど、2曲目から爆音仕様でめっちゃ凄かった。

音源は聴いてたけど「こんなバンドだったっけ…」って思うくらい、めちゃくちゃライブが凄い。伝え方というか迫力というか、詳しくわからないけどやばかった。

この日は全出演者凄かったけど、periwinkles見た感想は「とんでもないもん見た」という感覚。

新潟だと「しょしょ」もそうだけど、たった2人なのにこの雰囲気作るのヤバすぎるだろ。


ライブ終わって下の階に降り「音でけー!めちゃくちゃカッコよかった」と言うと、periwinklesをよく見てる2人が「そう?今日は小さい方だよ」と言っていた。

これ以上音デカい日があるのか…。

帰り道はなんとなく「supersonic」を聴けなくて「Gas Panic!」を聴いた。
めっちゃ良い日だった。

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