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第三代パピーレガシー王決定戦カバレージ

By Tsutomu Date


第三代パピーレガシー王決定戦は、8/26の禁止改定から実に5日後の8/31(土)に行われた。
前回、第二代パピー王レガシー決定戦は1月末であったので、7ヶ月ぶりの開催となる。

前回はヤマダマサシが『セファリッドブレークファースト』で『RUGデルバー』のヤマダユウトを破り、見事第二代レガシー王の座についた。

それから7ヶ月の間にレガシー環境は『モダンホライゾン3』発売で大きく姿を変え…そして一強となった青黒リアニメイトが5日前の禁止改定で《悲嘆》を失い、レガシーは新たな地平線を迎えたと言っていいだろう。

参考となる大型イベントを挟むこともなく、新環境でのデッキの開発は始まったばかりだ。
各々が自らの手で切り開いた先にあるのは。
レガシーの新環境を制するのは。

参加者27名のデッキ分布は以下となっている。

《悲嘆》を失ってもなお最大手の青黒、続くのはモダンで禁止されたばかりの《有翼の叡智、ナドゥ》デッキ。
そして茶単と続く。


スイスラウンド5回戦を勝ち抜いたプレイヤー達のプロフィールと使用デッキについてはこちらを御覧いただきたい。

TOP8ブラケット

そしてシングルイリミネーションの2ラウンドを終えた最終戦、第三代パピーレガシー王に王手をかけるのは…

坂倉 克哉(エルドラージ)

藤波 尚弘(青黒リアニメイト)
だ。

坂倉 克哉

本日唯一の無敗、坂倉はスイスラウンド1位からここまで駆け上がってきた

「もう13年ぐらいですかね」

坂倉は自らのレガシー歴を振り返る。

「C.B.L.*1 にもよく行っていましたし、グランプリでフォーマットになった時は、GPT等で県内の遠征もよく行ってました」
*1 レガシー黎明期の東海を支えたtesting氏主催の草の根大会。BIGMAGIC名古屋店で毎月開催されていた

古参、と言っていい坂倉の使用デッキ遍歴は多彩を極める。

「昔はアブザンジャンク…The Rocksのようなデッキとか…ジャンドも好きでした。
《死儀礼のシャーマン》がまだ使えた頃ですか。
ボブ、タルモ、血編み、みたいなデッキもよかったですね」

「最近ではBUGの豆の木コンもやるし、スタイフルノートも使います。
あとデスシャドウも触ったか…。
全部の色を使うし、触らない色はないですね。
自分のポリシーとしてはボードコンが好きですけど」

レガシープレイヤーはカード資産からこれと決めた色で臨むことが多い。
坂倉のような全ての色を使うプレイヤーは稀有だ
そんな坂倉が今回選んだデッキは、無色
『モダンホライゾン3』での新生エルドラージ…ほぼ全てのスペルが入れ替わった…を携えて決勝戦に臨む。
全色を使いこなす坂倉が今回無色のエルドラージを選んだのはなぜか。

この環境は押し切る方が強い、というのが表向きの理由です(笑)。
実際は、禁止前は白黒Scamを使っていたのですが《悲嘆》が禁止になってしまったので…禁止自体は予想していたので、次はこちらと乗り換える準備はしていたんですけどね。
エルドラージ自体は『ゲートウォッチの誓い』がリリースされた時から使ってはいましたよ。
今回の構成で本格的に回し始めたのは今日からですが(笑)」

坂倉は多くの選択肢を持つ中でこのデッキを選んだ。
では、決勝戦で卓を挟んで座る藤波のデッキ…青黒リアニメイトに対するマッチアップはどのように考えているのだろう。

リアニメイトはきついですね…。
メインは不利ですが(スイスラウンドでは上位なので)先手でチャリスが間に合うか
その上で《難題の予見者》を引ければ勝負になると思います。
サイド後は対応できるカードを結構取っています」


藤波 尚弘

東海で《全知》と言えば藤波

一方の藤波もレガシー歴は長い

「始めたのは『ラヴニカへの回帰』発売の頃ですから、もう11年以上になるんですかね。
一番やってるフォーマットはレガシー、たまに気が向いたら他のフォーマットも触りますがここ最近はレガシーのみです」

レガシー環境はデッキとプレイヤーは紐づけられることが多い。
デルバーならあの人、リアニだったらあの人、多色コントロールなら…と言った具合だ。
大会会場に来て参加者の顔ぶれを見てその日のサイドボードを調整するプレイヤーさえいるほどだ。

坂倉が多くのデッキを使いこなす一方、藤波は《全知》を使い続けてきた
そのため東海のレガシー界では「《全知》の人」で知られている。
《僧院の導師》と合わせたオリジナリティあふれる《全知》デッキと対戦したことのあることのあるプレイヤーも多いはずだ。

その《全知》の藤波だが、しばらく前からは青黒のリアニメイトで勝ち続けている
馴染んだデッキから乗り換え、実績を上げ続けているのはどんな理由があるのだろう。

「使っていたデッキは手札破壊に弱かったので、じゃあ自分も使ってみようか、というところから始めました」

敵を知るためにまずは使ってみる、という発想はなかなかできるものではない。
それから手に馴染んだのか、元からの相性が良かったのか、禁止改定後の今日も、相棒に選んだのは青黒リアニメイトだ。

《悲嘆》が使えなくなったのは大きいですが、そこを他のカードに替えることはできるしまだいけるかな、と思いました。
《思考囲い》に替えるところからまずは試そうと思って、あと《濁浪の執政》が好きなので入れたりもしています」

その見立て通り、今日の藤波はスタイフルノートや青黒系のテンポデッキ、カーンフォージやペインター、ミラーマッチと様々なマッチで勝利してここまで来ている。

坂倉との対戦はどう捉えているのだろう。

「《悲嘆》が使えなくなってしまったので、《虚空の杯》置かれたらつらいですね…」

Game1が後手であることがどこまで響くか。
マリガンの選択も先手と比べ、重いものとなりそうだ。


奇しくも、双方東海地域のレガシー界隈ではその名を知らぬものはいないであろう、『TEAM四日市レガシー』『達磨会』所属メンバー。
メンバー同士の対戦ともあって、その決勝戦の卓での雰囲気は練習会を思わせるように和やかだ。

本日の最終戦、雌雄を決する2人

決勝戦

Game1

先手は坂倉。

圧をかけていきたい坂倉側としては心もとないか

《不毛の大地》2枚を含む初手ではあるが、スペルが心もとないか。
即マリガンを宣言。

後手の藤波も以下のハンドをマリガン宣言する。
《不毛の大地》のみの土地は流石に厳しい。

せめて色マナがあれば…
ボトムに送るのは《荒地》

マリガン後の坂倉は《虚空の杯》…藤波が最も恐れている1枚…を1ターン目に叩きつけることができるハンドをキープ。
通れば大きく天秤は坂倉側に傾き、仮に《意志の力》されてもマリガン分は十分取り返せる。

《残虐の執政官》をボトムに

一方の藤波は土地が1枚ながらも《渦まく知識》で先の展望が期待できる、《意志の力》も備えた好ハンドだ。

そして坂倉の1ターン目は勿論…《古えの墳墓》からの《虚空の杯》X=1!

相手の《意志の力》を《虚空の杯》で引き出す坂倉克哉

藤波もそれを想定してマリガンを選択したであろう。
当然のように《意志の力》で対応する。

藤波来ると思っていたよ…ダメに決まってるじゃん!もう、そんな予定通りの行動しないでよー!」

藤波の第1ターンは《汚染された三角州》でエンド、続く坂倉は《終わりを告げるもの》と《不毛の大地》を展開。

まずは2/2から

藤波は自ターンで《Underground Sea》から《渦まく知識》。
戻した2枚をフェッチランド起動でサーチからシャッフルすると《思考囲い》で坂倉のハンドから《まき散らす菌糸生物》を落とす。
直近の脅威がハンドにないことは確認したが、受けに回る展開に不安が残るか。

藤波は《思考囲い》で唯一のスペルである《まき散らす菌糸生物》で落とす

坂倉は《エルドラージの寺院》を置きつつ《終わりを告げるもの》アタックで藤波のライフを14まで減らし、《不毛の大地》で藤波の《Underground Sea》を破壊。

ターンを貰った藤波は気合のドローとともに「あー助かったー!」と安堵の言葉を漏らす。
藤波は2枚目の土地(《溢れかえる岸辺》)を引くことができたのだ。
ここでのマナスクリューは致命傷になりうる。
そして《終わりを告げるもの》は《致命的な一押し》で除去、フェッチ起動は《島》サーチで《不毛の大地》をケアしていく。

坂倉の自ターンパスに対し、藤波は《超能力蛙》プレイで攻守交代か…しかしそこには坂倉の《コジレックの命令》(《超能力蛙》追放と占術ドロー)で主導権を渡さない。
これで盤面は双方クリアになったが。
坂倉は占術で見たトップの2枚に対して藤波を圧倒する宣言。

坂倉「うーん、あるよね…うーん、あるな…両方…上か…」
藤波両方上!?

手札には《運命を貪るもの》、トップの2枚は《難題の予見者》と《エルドラージの寺院》

両方上、が意味するものの1枚が藤波に襲いかかる。
まずは《難題の予見者》。
対応する藤波は《渦まく知識》で3枚ドロー。
これで重要なカードはトップに逃がすことができるが…。

藤波「一つわかっていることは…」
坂倉「ん?」
藤波引いたカード弱いな…」

双方に笑みがこぼれる。

そして公開された3枚の手札から坂倉は《再活性》を追放する。

公開されたのは《再活性》と土地2枚

藤波は帰ってきたターンでフェッチランドをプレイするがそのままターンエンド。
坂倉が《難題の予見者》でアタック、《まばゆい肉掻き》を増援に加え、《コジレックの命令》(落とし子と占術ドロー)を唱えると、ライフを守りきれないと判断した藤波は投了した。

《まばゆい肉掻き》の能力が直接藤波のライフを削っていく

坂倉 1-0 藤波


坂倉「とりあえずワンチャリ(《虚空の杯》X=1)ができてよかった。大事だからね」

今度は先手となる藤波は、盤面へ直接干渉できるカードをインし、代わりに手札破壊やリアニ要素を減らしていく。

Game2藤波のイン
Game2藤波のアウト

坂倉は墓地対策と除去、そして単体のクリーチャーがフィニッシュとなることが多いデッキに刺さる《イス卿の迷路》をイン。

Game2坂倉のイン
Game2坂倉のアウト

サイドのイン・アウトについてに思いを巡らしつつ、自問自答することで思考を整理していく藤波。

藤波「ごめんね、独り言多くて」
坂倉(かぶりをふりつつ)「リアニがね、そんなに簡単にプレイできてたら今頃(《悲嘆》ではなく)《再活性》が禁止になってるから」
藤波「レガシーも当初は《再活性》が禁止…いや、禁止だったのは《納墓》か」
坂倉「《納墓》が解禁になったのいつだっけ?もう10年以上前?」
藤波「あの頃《適者生存》使えたでしょ?なんで《適者生存》が許されて《納墓》がダメだったの?」
坂倉「何がダメだったんだろうね…あの頃はね、《精神の願望》も禁止でね」
藤波「釣るものがあまりなかったのかな」
坂倉「《黒の万力》も禁止、《土地税》も禁止だったしね」
藤波「いや、おじトークがさ…」
坂倉「長く生きてる、長くやってるとね!」

さっさと切り上げてビール片手に昔話をしたくなる衝動を抑え、Game2の開始を見守ろう。


Game2

先手の藤波は1マリガン後キープ。
後手の坂倉はダブルマリガン。
慎重にボトムに戻すカードを選び、

坂倉「では…始めます!」

後手の坂倉がこのような宣言をすること、それはゲーム開始時にイベントが起こることを意味する。そう、坂倉は戦場に《虚空の力線》を設置!
そして《Underground Sea》プレイでターンを返す藤波に対し、またもや…
《古えの墳墓》からの《虚空の杯》

再び1ターン目に《虚空の杯》をプレイする坂倉克哉

藤波まーた来やがったな!…いや、今回はシカトしよう!」

ダブルマリガンの坂倉の手札はこれで3枚…藤波の手札には《渦まく知識》と《意志の力》のセット、そして《超能力蛙》が控えている。
ここで貴重なカウンターは使わず、《不毛の大地》で坂倉のマナを攻めることで行動を制限し《超能力蛙》でマウントを取っていく狙いか。

ターンが返った藤波は《不毛の大地》で《古えの墳墓》を割ると、
次の坂倉の《エルドラージの寺院》も再度《不毛の大地》で即破壊。
ダブルマリガンでスタートした坂倉は流石にここで土地が止まるか…と思いきや、《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ》、《エルドラージの寺院》と続けて土地をプレイ。
ダブルマリガン後の後手で土地破壊を2連打されたとは思えない動きだ。

しかしここからは藤波の独壇場だった。

《超能力蛙》展開から《仕組まれた爆薬》で《虚空の杯》を割り1マナの呪文を唱えられるようにし、
坂倉の《難題の予見者》を、初手から温存していた《意志の力》で打ち消す。

そして《虚空の力線》なぞ関係ないとばかりに、たった今墓地に落ちた坂倉の《難題の予見者》を《動く死体》で釣り上げ…《超能力蛙》に向けられた《コジレックの命令》も《意志の力》、
そしてダメ押しの2体目の《超能力蛙》のプレイで勝負をイーブンに持ち込んだ

坂倉 1-1 藤波


想定したプラン通りのプレイができたか、
藤波「やったー1本返せた!…でも次は後手か」
と気を引き締める。

最終戦のサイドボーディングは両者先手後手の調整か、1枚ずつの変更に留める。

坂倉は《ガイアの揺籃の地》をアウトし《荒地》をイン、
藤波は《残虐の執政官》アウトで《偉大なる統一者、アトラクサ》をインした。

互いに15枚のサイドボードを確認すると、卓に静寂が訪れた。
先ほどまでギャラリーをも包みこんでいた柔らかい空気が張り詰めていくのを感じる。

藤波「泣いても笑ってもね…」
坂倉「うん、これで最後」

試合が終わるのを惜しむような、勝敗が決まることを恐れるような言葉とともに、デッキをシャッフルする音が決勝卓に響き渡る。

先に沈黙を破ったのは坂倉だった。

坂倉「これが終わったらコロナワールド*2 行こうかな…」
*2 愛知県に本社をおく複合型娯楽施設。『天然温泉 コロナの湯』が有名

藤波「もう勝った気でいるのか!?」
坂倉「いや、勝っても負けてもコロナワールドだよ!風呂入るに決まってるだろ!」
藤波「いいなー風呂…確かにアリだろ…」
坂倉「そのために誰かの車を捕まえなきゃならないんだけど」
藤波じゃあ一緒に行く?なんならね、俺いつも車にタオル常備してるから」
坂倉「俺はね、風呂用のメガネ持ってる。入る気満々で来てる
HJ「サウナでレンズやフレームが歪んだりしないやつですね」
坂倉「そうそう、高温多湿でも大丈夫ってやつ」
藤波決勝で何の会話しとるんや!

全くである。

笑みがこぼれるいつもの2人に戻ったところで互いのデッキのシャッフルは完了した。
2人の対戦はこうでなくては。
最後の戦いを見守ろう。


Game3

再びの先手は坂倉。即キープを宣言する一方、
藤波は「うーわー!」という声とともに「やりたさはあるんだが…」と頭を抱える。
その初手はというと、

《納墓》
《再活性》
《目くらまし》
それと土地4枚の手札。

坂倉からの妨害がないと仮定すれば、ベストに近い初手と言っていいだろう。
しかし、坂倉は悩むことなくキープを宣言した。
それは《虚空の力線》《虚空の杯》が初手にあることを想定させる。
いや、ダメだな」とマリガンを選択し、改めて引いた7枚は以下。

《納墓》
《納墓》
《動く死体》
《意志の力》
《厚かましい借り手》
土地2枚

カウンターもある、コンボを決めるパーツもある、とキープを宣言し2枚のうち1枚の《納墓》をボトムに送ることを選択した。

藤波の「ゲーム開始!」という声に坂倉の対応がない…つまり《虚空の力線》が戦場に出ないことを確認すると、まずは藤波も一安心。

藤波よしよしよし!

しかし次に坂倉がプレイしたのは…

相手の《意志の力》を《虚空の杯》で引き出す坂倉克哉

3ゲーム続いての《古えの墳墓》からの《虚空の杯》!

藤波「はーやーいーよー!!!…考えます…」

藤波としてはこれを《意志の力》して《納墓》から《動く死体》ルートを進むか、
もしくは通して次のエルドラージを対処するか、という2択であろうか。
そして藤波は前者を選んだ。

藤波のターン、まずは《地底街の下水道》でトップの《仕組まれた爆薬》を落としてターンエンド。
坂倉の妨害がなければ次ターンに《納墓》、更に《動く死体》と繋いでいける

しかし坂倉の2ターン目のプレイは…藤波の思惑を打ち砕いた
《エルドラージの寺院》プレイで《古えの墳墓》と合わせ4マナを出して《難題の予見者》をプレイ!《納墓》を落とす。

《四肢切断》《動く死体》《納墓》から《納墓》を落とす坂倉

残った藤波の手札には《四肢切断》と《動く死体》が。

ターンをパスした藤波は坂倉のアタックに合わせ、予定通り《難題の予見者》を《四肢切断》する。
次ターンに《動く死体》で除去したこれを釣り上げることができれば…
しかし坂倉は第2メインで2枚目の《難題の予見者》をプレイしてこのプランをも打ち砕いていく。

公開されたのは《四肢切断》《動く死体》《沸騰する小湖》

坂倉(公開された手札を見て)「《四肢切断》されたらドローは入ってくる、《動く死体》されたらちょっと面倒くさい…という気持ちはある…でもパワー差はあるのか」

坂倉は《四肢切断》を落とし《難題の予見者》を戦場に残すことを選択した

坂倉「うーん、《四肢切断》!」
藤波「だよねー」

除去は落とされたものの、藤波としては手札に残った《動く死体》で坂倉の《難題の予見者》を釣り上げる選択が示された。
4/4と3/4の対峙となるが展開できないよりはずっといい。
しかしターンが返ってドローしたカードを見て「話が変わった」とより良い選択を見つけた藤波は《カザド=ドゥームのトロール》をサイクリング

これを《動く死体》で釣り上げることで坂倉の4/4の《難題の予見者》に5/5の《カザド=ドゥームのトロール》で対抗する。

不利になる盤面をサイクリングからの《動く死体》でひっくり返す藤波

藤波「これでちょっと楽になるかな…しかしこのまま終わるとは思えん

毎ターン脅威を叩きつける坂倉はその言葉に応えるように、6マナを倒すと《まき散らす菌糸生物》をキッカーでキャスト!
藤波の《島》を追放する。

恍惚の表情で藤波の《島》を追放する坂倉
追放される《島》を指差しで示してくれる藤波

そしてライブラリからサーチされる土地は…《イス卿の迷路》!
この盤面でクリーチャーに対応できるカードの価値は高い。

4枚の土地から6マナのスペルをキャストするビッグプレイ、そして《イス卿の迷路》

藤波「《イス卿の迷路》か!テクいカード入ってる!」
坂倉「サイドから入れました」
藤波「マジか!こいつ(《カザド=ドゥームのトロール》)は優秀なブロッカーと考えるしかないな」

ターンが返った藤波は気合の一声。

藤波「アンタップアップキープ…《不毛の大地》!」

音声認識でドローを操作しようするが、ライブラリはそれに応えず。
代わりにもたらされたのは《渦まく知識》。
藤波は改めてライブラリが正確に聞き取れるよう「ふ、も、う」と一音節ずつ発音し3枚ドローするが…。

藤波「ない…」
坂倉「ない…」
藤波「《不毛の大地》はない…」
坂倉「ありはしない…」
藤波「ない…」
坂倉そんなもの、ここにはないよ…

まるで共同作業のように掛け合う2人だが、気を取り直した藤波はフェッチ起動で不要牌をリフレッシュして《超能力蛙》。
これで盤面としては拮抗しているように見えるが、藤波の手札は少なく《超能力蛙》が十分に活躍できる盤面とは言い難い。

藤波「《イス卿の迷路》を持ってきたということは、7マナ目はない…か?

藤波は《運命を貪るもの》を警戒し、それが実現しないことを祈っていたが、ターンが返った坂倉は無情だった。

《古えの墳墓》プレイで一気に8マナまで伸ばすと、《運命を貪るもの》をプレイして、《カザド=ドゥームのトロール》を追放する!
これで天秤は大きく坂倉に傾いた。

指差し確認に余念のない2人
坂倉「これ、対象は、これ」

藤波顔芸しなくていいんだよ!!!

解決されると「こういう決勝なの?(笑)」とツッコミを入れる藤波。
確かにこういう決勝戦が見られることはなかなかないであろう。
そのまま7点アタックを繰り出す坂倉。

坂倉「そんなに指差し確認多かったかな…そんなに対象取るデッキじゃなかったような…」

《超能力蛙》を立たせそのままターンを渡す藤波に対し、坂倉はダメ押しとばかりに最後の呪文を唱えた。

「絵面が汚いな…」という声も漏れる

《超能力蛙》を対象に《コジレックの命令》X=2でプレイし、邪魔するものがいないことを確認すると、エルドラージ全軍を藤波に向けた。
それは藤波のライフを0にすることを意味する。

長い戦いは2人の固い握手で終わりを告げた

坂倉・藤波ありがとうございました!!!

互いの感謝の言葉が、長い戦いの決着を教えてくれた。

勝者は坂倉 克哉!

新たなレガシー王、第三代パピーレガシー王は坂倉 克哉!
おめでとう!坂倉 克哉!

坂倉 2-1 藤波


対戦を終えて

優勝賞品の《裏切り者の都》を授与される新パピーレガシー王、坂倉
「王子」と呼ばれる坂倉が「王」となった瞬間だ

いつにない熱戦、レガシーらしい読み合いとパワーカードの炸裂!
そして気持ちのいい対戦を見せてくれたお二人に感謝します!

次回、パピー王決定戦は日程が決まり次第SNSにて発信していきます!

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