修学旅行レポ Day1
1日目 ~スパムとガマとユニットバス~
集合場所の『太陽の塔(羽田空港地下一階)』に着くと、既に大半の生徒は到着し、列を成していた。普段、時間にルーズなことに定評のある我が校の生徒たちだが、さすがにこの日は遅刻しなかった様子。埼京線が遅延した大雨の日とは大違いだ。
それにしても凄い人の列だ。学年全体で240名も生徒がいるもんだから、側から見ると開店前のヨドバシカメラか?とすら思う。入場整理券を配りたい。
とはいえ、流石は我らが修学旅行委員。他のお客様の邪魔にならないよう、列は綺麗に整えられていた。
委員さんから俺の並ぶ場所を教えてもらい、列へ加わる。友人にちょっかいをかけたり飛行機のチケットを受け取ったりして待っていると、委員さんからの挨拶があり、移動が始まった。
馬鹿デカいエスカレーターを上る。下の方に友人が見えて、手を振る。気づかれなかった。泣いた。
エスカレーターを上り切ると一気に周りの雰囲気が変わる。全体的に白かった壁や天井は黒くなり、シックな感じに。オシャレだ。
引き続き委員さんについていくと、スーパーのレジ待ちのような並び方に。どうやら荷物検査を受けるらしい。
友人を揶揄いつつ順路を進むと、看板に諸注意が。ポケットの中身を出しておく、飲み物は出しておく、電池類は出しておく、ベルトは外しておく………なるほどなるほど……………
…………………え?ベルト外すんですか?
いや、私足が太いもんで、足に合わせてズボンを買うと、ウエストがゆるゆるになるんですよ。だからいつもはベルトで無理やり閉めてるんです。
ベルトを外して歩くとなると、ガニ股でヒョコヒョコ歩くことになっちゃう。いやん、アタシ恥ずかしいわ。お婿に行けない・・・。
そんなことはどうでもいいが、無事荷物検査は通過できた。ベルトを巻いて順路を進むと飛行機を発見!!でけぇ!!朝日が機体に反射して綺麗だった。
飛行機に乗るのは2年半ぶり。ワクワクが止まらない。四角い連絡通路を通って機内へ。自席は残念ながら通路側。景色はちょっとだけ見えた。
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着陸し、空港を出てバスに乗る。車内で昼メシが配られた。「ポークエッグサンド」、だそうな。うまそうな響きだ。
バスが向かった先は『平和公園』。平和祈念資料館や石碑などもあり、式典なども行われる広い敷地である。
まずは芝生に座ってお昼ご飯。先ほど配られた包みを開けると、スパムと玉子焼きが挟まったおにぎりが。
そうか、そういえばスパムって沖縄の名産だったな、と思い出す。美味かった。間違いのない味だ。
昼メシの後は『平和の礎』を見に行き、その後2カ所の平和キネン資料館へ。沖縄地上戦の内容がメインの資料館で、時間が許せばもっとじっくり回りたい内容であった。
詳細は、ここで語れるほど軽いものではないので割愛する。
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バスで移動し、今度はガマ(戦争中、防空壕や現地民の隠れ場所として使われていた自然の洞窟)へ。現地のガイドさんの説明を受けて中へ入る。
自然洞窟とはいえ、歩く板など整備はある程度されているのだろうなと思っていたが、全くそんなことはなかった。明かりも歩道も全く無く、完全に自然の洞窟のまま。懐中電灯を消すと本当に何も見えない。目の前に手を持ってきてひらひらさせても、全く見えない。こんな環境で、いつまでかも分からず身を隠すことを想像するとゾッとする。
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再びバスに揺られ、しばらくしてホテルへ到着。事前に送っておいたスーツケースがホテルに届いており、再会を果たす。
エレベーターを使うと混雑するため、階段を使い自室のある四階まで荷物を運ぶ。いい鍛錬だった。
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夕食を済ませたのち、海へ行った。謎の生き物を発見。岩に張り付いており、表面はなかなか固い。友人Fに聞くと、ヒザラガイというらしい。膝の皿に似ているからだとか。昔は食べることもあったんだそうな。
ホテルに帰り、風呂に入る。久々のユニットバスだった。ちょっと慣れないが新鮮で楽しい。気が付いたら足拭きマットがグチャグチャのビチョビチョになっていたが、なぜだろう。世の中には不思議なことが沢山だ。
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初日ということもあり、風呂に入った後は割とすぐに寝てしまった。翌日からはいよいよ伊平屋島での民泊が始まる。クリスマスイブの夜の子供のように、ワクワクしながら寝床についた。
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