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幾歳青

空気が整っていくのを
平凡な立ち方で見ていた
嵐の時は斜めに
傾いた柱を支えに
私の足がまだ2本で
減りも増えもいないことを
不思議そうな顔をして
軽トラックが走りゆく
楽しみにしていた
春だというのに暗いとか
まだ肌寒いとか
挨拶のような雛形を
口にする歳になった
彼方の出来事
日々の暮らし
諍いも争いも
枠の中から眺めて見ていた
どうしてみようもない日々が
袖にぶら下がる
払えば余計に重たい
肌呼吸を感じるたびに
纏わりついてうざったい
考え事は相変わらず止まない
生ぬるい温もりが
やけに身に染みる

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