壁に梯子をかけて、一緒に乗り越えたい
私が邦銀で銀行員をしていたとき、毎日同じような格好をして、決められたルールの中で粛々と仕事をしていて、ふと自分の個性が失われていくような感覚に陥ったことがある。それに反抗して起こしたささやかなムーブメントは、絶対に銀行員が着ないような、規則に反した服装をすること。周囲からは「一体何を目指しているんだ」と好奇の目で見られたが、私はルールや固定観念に依らない自律的な自分を保つことができ、一種の誇らしさを感じていたのを覚えている。どんな状況に置かれても、周りからどう見られようとも、