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リヒター展 2022年10月23日

豊田市で開催のリヒター展に行ってきた。

初めてリヒターの絵を見たのは昨年大阪Louis vuittonで、
このアーテイストに興味を持った。
エネルギー凄い、御年、90歳目前。

それ以来パリのLouis vuitton財団にいつか行けたらいいな、と思っていたけどコロナ渦の状況が徐々に解凍してきた頃の、国外からの大規模の個展が嬉しいことにリヒター展だった。この展示はリヒター自身の個人蔵の作品が多数とのことで、またそれも興味津々に、美術館に行く日をとても楽しみにしていた。

普段住んでいない美術館へは、行くまでの街並みも楽しい。豊田市美術館へは駅に降りてからの道案内もとっても分かりやすかった。

いつも美術館ではガイドイヤホンは借りないけれど、日曜美術館で紹介されていたこの展覧会の鈴木京香さんのリヒター作品への見方が興味深くて、今回はダウンロードし鑑賞。

会場に入ってすぐに展示絵画に没入していたのは(その直前からの美術館へのアプローチ要素はもちろん)ナレーションがとても大きく寄与していると思っている。京香さん、ナレーター上手だなあ。この展覧会の展示方法などはリヒターも一緒になって協議を重ねていたとのことを知る。またナレーションもうまい具合に呼応していて、作品に入り込めたとても大きい部分だった。

以下。展示作品についてのメモ。
1、モーターボート、グレイペインテイング。
近づかないと本当に描かれているのかが分からない。
写真と絵画、その対象作品の選び方。初期の頃からの作品に対するリヒター自身の考え方。

2、私には何も言うことがない(ジョン・ケイジ)だからそのことを言う。
ー自分たちが知りうること、言いうることは実に少ないー そのことを理解する。

3、メメントモリ(le moment mourir)
抽象絵画のプロセス。死ぬ時を思う。
どうしてその距離感を得ることが出来たのか、東西のバランス、検討項。

4、写真とは映像そのもの。絵画には常に現実性がある。なすりつける。

5、その時の人が(人でしか)感じ得ないことの偶然性。
ガラス。映り込み。移動。虚像。イメージ。戻る。鏡。
絶対的イメージを信じない。

6、当時の写真、人のその事実。
絵画、転写。
自分のいる位置。
その場所、そこからでしか、発生しうることない未来。
ひとり、自分を含めたひと、それぞれからの感じる、その位置からの始点。

リヒターは創作活動を停止とした、とのとこですが、最後の展示されていた写真にはドローイングの美しさ、線の一つにも稲妻みたいな強さを感じるものもあり、そのいくつかは写真に収めてきました。






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