「奇特な病院2」うっかりさん科
※連作短編小説ですが、1話でも完結します。
第11外来:うっかりさん科(患者 佐渡川千景)
最近、鍵をかけ忘れたり、財布をどこかに落としてしまったり、人の名前を間違えてしまったり、段々と笑えるうっかりではなくなってきたので、うっかりさん科を受診することにした。
「どうしました?」
先生はかなり前のめりに質問してきた。
「もううっかりですませられない事態に陥ってまして」
「そうなんですね?」
「私もうだめなんでしょうか。なんでこんなにポンコツなんでしょう」
「そうですね