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ぱっぷこーんと初の映画『白滝』

先月下旬、ぱっぷこーんとで本格的な映画撮影をして来ました。「ぱっぷこーんとnote公演」でアップしているようなコントではなく、一切笑いの無い実験的な短編映画です。あ、監督の平林です。

パップコーンの3人とは、直前までブランデッドムービーの仕事で一緒に撮影をしていましたので、本格的な撮影を一緒にやるのは初めてではありません。カメラマンはそのブランデッドムービーでもお願いしていた長谷川友美さんでした。

直前までその撮影をしていましたので、準備から撮影まで一週間、ロケハンは前日という強行軍で撮影をしたんです。何なら、ぱっぷこーんとnote公演の撮影でも、もっとしっかり準備をしています。

その様な突貫工事的な撮影でしたが、私ぐらい燻し銀の監督になりますと、そんな事は関係なく超えて行くのです。後ろは振り返らないのです。検証などしないのです。あーだこーだ悩まないのです。「後ろを振り返るヒマがあったら足を一歩前に出せ」なのです。

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この写真を見て頂けたら分かると思いますが、面白そうだと思いませんか?実際に撮影して編集してみたら、メチャクチャ面白いんです。私は難解な実験映画を作ったはずなんですけど、よく分からない面白映画になりました。

もしかしたら、私の短編映画人生の集大成と言っても過言では無いかも知れません。ものすごく無意味な映画なんです。悪い言い方をすると、存在意義が無い映画なのです。良い言い方をしても、存在意義の無い映画かも知れません。

私はずっとそういう映画を作りたいと思ってきました。社会を良くするとか問題提起をするとか、そういう映画は実は簡単なんです。そして、社会に対して問題提起をする映画が高い評価を受けたりもします。でも私は、無意味な映画が作りたいと思っていました。そして、見事に無意味で存在意義の無い映画が出来る手応えがあるのです。存在意義が無くなった存在、それがアートだと思うのです。そしてアートの関を超えた瞬間に、とてつもない存在意義が生まれるのです。

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キャストは総勢9名。パップコーンの3人と、女優の宇乃うめのさん、あとは全員ウチトラです。ぱっぷこーんとのメンバーである勝俣Pも大藏Dもキャストして入っています。

今回、あえて若いウチトラを入れませんでした。その御蔭で、みんな動きがナチュラルなんです。この業界に長いこといて、ある程度の地位にいる人達は、そこで何をすれば良いのかが分かっています。私はただそれぞれの役割の指示しただけで、あとは皆さんが勝手に演技をし、勝手に動いてくれました。そして、それがいい感じに撮れています。

パップコーンの3人は、お笑い芸人といいつつも、割と劇団的なお笑いをやって来ているので、普通に演技が上手です。もっと役者として売れてもいいはずなんですけどね。3人ともそれぞれ個性があって面白いのに。

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この作品は、来年のベルリン国際映画祭の短編部門にエントリーする予定です。ベルリン国際映画祭は世界三大映画祭と言われている映画祭です。この映画祭は、ローザンヌ国際バレエコンクールとか、ショパン国際ピアノコンクールみたいに、受賞するとニュースになる映画祭です。下手するとニュース速報される映画祭なんです。そこにチャレンジするのです。

私の中では、ものすごい手応えがあったので、パップコーンの3人でもっと映画を撮ってみたいと思っています。長編映画を作って世界に打って出たいという夢もありますし、実現可能だとも思っています。

また文化庁あたりが助成金プログラムやってくれないかな。今度こそ申請して数百万をゲットしたいです。絶対に意味のある使い方しますんで。

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撮影の帰りは、鈍行電車に3時間半乗って家路に着きました。完全に大人の部活ですね。

この短編映画『白滝』は、まず海外のメジャー映画祭のエントリーから始まりますので、すぐにはネットで公開などは出来ません。何となく、1年ぐらいを目安にのんびりと待っていて下さい。

もし、ぱっぷこーんとで長編映画を作るなら、500万円とか5000万円とか出しますよ、という方がいましたらご連絡頂けたらと思います。


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