沖縄での貴重なフライト体験③

皆さんこんにちは。パイロットになりたいパパです。
本日は沖縄でのフライト体験記事の第3弾です。

3. 航空無線について

飛行機が飛ぶ時には必ず航空管制官の許可が必要です。
スポットを離れるのも、タクシーをするのも滑走路に入るのも、離陸するのも、上空をフライトするのも、逆に着陸するのも、誘導路に入るのもスポットインするのも、全て管制官の許可が必要です。
もちろん今回乗せて頂いた小型機についても、駐機場を出発し誘導路に出るてから着陸してスポットに戻るまでの全ての行動に対して、無線で管制塔とやり取りをして必ず管制官に許可を貰っていました。

こうした無線のやり取りは最近ではYouTubeやLiveATCというサイトで聞くことができますので、興味がある人は聞いてみて下さい。
https://www.liveatc.net/
さらにFlightradar24というサイトでは飛行機の動きをリアルタイムでみることができます。レーダーを見ながら航空無線を一緒に聞くと実際の動きが目に見て分かりますので、併せて見てみて下さい。
https://www.flightradar24.com/

ATCについては特にアメリカだと完全にnativeな英語になるので、日本にいるうちにもっと勉強して英語に慣れてよく使う言い回しや必要な単語等を覚えていきたいと思います。

では実際今回フライト中に聞いたやり取りを一例として文字に起こしてみました。うろ覚えの部分や聞き取れていなかった部分もあるので一部省略していますが、やり取りの意味も併記しています。
T: 航空管制官の発言
P: パイロットの発言

T: JA3991 Hold short of W4.
  JA3991 W4の手前で待機せよ。
P: Hold short of W4, JA3991.
  W4の手前で待機します、JA3991。

T: JA3991 Taxi to W5.
  JA3991 W5までタクシーせよ。
P: Taxi to W5, JA3991.
  W5までタクシーします、JA3991。

T: JA3991 Runway36R at W5 line up and wait.
  JA3991 Runway36RヘW5より入り待機せよ。
P: Not ready, JA3991.
  まだ準備できていません、JA3991。
T: JA3991 roger. Report when you ready.
  JA3991了解しました。準備できたら教えてください。
P: Report when ready, JA3991.
 準備できたら報告します、JA3991。

P: Tower, JA3991, we are ready.
  タワー、こちらJA3991です。準備できました。
T: JA3991 Wind 〇〇 at 〇, Runway36R at W5, cleared for take off.
  JA3991、風が〇〇から〇knotsの風速です。Runway36Rより離陸を許可します。
P: Runway36R at W5 cleared for take off, JA3991.
  Runway36RをW5より離陸します、JA3991 。

T: JA3991 Runway36L continue approach you are number 2 Airbus 350 final approach.
  JA3991 Runway36Lへアプローチを続けてください。あなたは2番目でA350が最終進入中です。
P: Runway36L continue approach number 2. Traffic insight. JA3991.
  Runway36Lへアプローチを続けます。航空機視認しました、JA3991。
T: JA3991 Runway36L continue approach. Report your intention after touch and go.
  JA3991, Runway36Lへアプローチを続けてください。そしてタッチアンドゴーの後どうするか教えてください。   

T: JA3991 Airbus 350 vacating, Runway 36L cleared touch and go, wind 080 at 11. After touch and go, report your (???)
  JA3991 A350が滑走路より離脱しています。Runway36Lでのタッチアンドゴーを許可します。風は〇〇から〇〇knotsの風速です。タッチアンドゴーの後...をreportしてください。
P: Runway 36L cleared touch and go, JA3991.
  Runway 36Lでタッチアンドゴーします、JA3991。

T: JA3991 contact departure 118.75.
  JA3991 デパーチャー 118.75へコンタクトせよ。
P: Contact departure 118.75, JA3991
  デパーチャー 118.75へコンタクトします、JA3991。

他にも印象的だったのが、
Peachのパイロットが”Naha tower, Air peach 〇〇”とタワーを呼んでいたのですが応答がなく、”Naha tower Air peach 〇〇”、”Naha tower, this is Air peach 〇〇”, と3回繰り返し呼びかけていたことです。やはり無線の応答がないと機械の故障なのかの確認であったり、結果delayにつながる事にもなるので無線のやり取りはお互いに気を付けないといけないのかなと思いました。
また"taxi to 〇〇 no delay."という指示がよく飛んでいたのも印象的でした。
忙しい空港だからこそ、"no delay"といったwordが出てきたりするのだと思うので管制官も大変だろうなと聞いていて思いました。
Live ATCで羽田空港や伊丹空港の無線を聞いたりするのですが、no delayというwordはあまり聞いたことがないです。YouTubeで福岡空港では"immediate take off."という交信がよくあるという動画は見たことがあるので、巨大空港=忙しいといったことでもないのかな?
旅客機の離発着だけでも忙しいのに、そこに自衛隊にスクランブルが突然入っているので、那覇空港の航空管制官の方は本当に大変なんじゃないかなと思います。

管制塔からの指示を受けて飛行機が実際に飛ぶことができるという事、パイロットだけでは飛行機を飛ばすことができないということを実感することができた体験フライトとなりました。

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