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公立中高一貫校 適性検査のゲームルールを理解する

公立中高一貫校の受験(受検と呼ぶべきだそうですが表記ゆれはご容赦下さい)は、「適性検査」と呼ばれる方式が一般的ですね。
私も子供の解いた問題集や過去問をかなりたくさん解説しましたが、小学校で習う内容を教科横断的に取り上げて思考力や応用力を試すというのがこの形式の問題の特徴だと感じましたし、それは巷でもよく言われていることでしょう。

受験生本人も保護者も知っておくべき事項の最たるものは、以下の点だと私は思います。

あくまでも公立なので小学校で習わない知識を問われることはない

これが適性検査の最も重要で基本的なゲームルールです。

そんなこと当たり前だと思う人が多いでしょうし、実際保護者は大半が理解していると思います。
ただ、問題を解いている本人たちは必ずしもそうではないようです。うちの息子もそうでした。どういうことなのか説明しますね。

適性検査で取り上げられる話題は社会問題、環境問題からコンピュータサイエンスと多岐に渡ることもありますし、一見すると単純な理科の問題のように見えて、内容としては中学や高校で習うようなトピックであることもあります。トピックとしてはひょっとすると大人も知らないようなことがあるかもしれません。

そう、トピックそのものは小学校で習っていない内容を含んでいるのです。ここで子供たちは焦ってしまうことがあるようなのです。

「やばい、こんなの知らないぞ」
「授業でこんなこと習ったっけ、忘れちゃったかな、どうしよう」
「もしかして学校で習わないけど一般常識なのかな」

ここで一つ深呼吸をしてゲームルールに立ち返ってほしいのです。

あくまでも公立なので小学校で習わない知識を問われることはない

習っていないトピックを出題されるということは、必要な情報は全て与えられているということを意味します。知識として知っているかどうかは問われていないのです。慌てず騒がず、とにかく読み込めば考える材料は得られるんだ、と思えるかどうかが最初の分かれ目です。

解けなかった問題を親子で復習するときに、
「ほら、ここをきちんと読み取っていれば分かったんじゃない?」
「あ、なーんだ」
ということが本当に本当にたくさんありました。
この「なーんだ」を積み重ねていくと、ゲームルールを体感として覚えることができます。そのようにして受験生自身がこのルールを体にしみこませておくことが大事だというのが私の経験からの気づきです。

もう一つ大事なことはやっぱり基礎力

というわけで、一見学校では習っていない内容でも落ち着いて問題に取り組むことが大事だというそれだけの話ではあるのですが、もう一つ大事なことがあります。こちらも当たり前ですが小学校の授業内容をきちんと習得していることです。

上記のゲームルールで安心できるための前提条件は、小学校で教わる内容はきちんと身についているということです。そこに漏れがあると、知識を問われていることと変わらなくなってしまいます。

また受験生本人たちにとっては、

1.  自分は小学校で教わる内容はきちんと習得している
      ↓
2.  その自分に分からないということは、元々小学校で習わない内容だ
      ↓
3.  ということは情報の読み取り力や類推力を試されているはずだ

という思考パターンに持ち込むためには、1.から2.のステップが要なのです。

適性検査では応用力が試されることは確かなのですが、応用するための武器や道具がなければ始まりません。普段からの積み重ねがこういう形で活きてくるというのは面白いですね。

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