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バックログがあまりにもタスク気味になりがちなチームへ

 バックログなり、施策なりを具体化するところで、その中身があまりにタスク気味になってしまっているのは、よくあることかもしれない。バックログ、施策には粒度感があり、考えるところから実行するまでタスクレベルだったりすると、粒度が細かすぎる、手段しか見えておらず目的が不明、それゆえに他のアイデアが出にくい、いつものタスクマネジメントと同じになる、といったぐんにゃり感が高まってくる。

 「アジャイルって言ったって、結局タスクマネジメントじゃん(いつもとそんな変わんないじゃん、むしろミーティングが多くてオーバーヘッド高すぎじゃん?)」という声が早晩あがってくる。

 このつぶつぶの粒度感というのはとっても大事。「アジャイルはじめようぜ」の最初を乗り越えた後以降は、粒感との戦いが山場になっていく。構造化の整理が必要なのだ。

 構造化の先頭をやるべきこと(ToDo)にしてしまうと、それ以降WHYに立ちかえるのは難しく、ToDoをやりこなす構造に終始してしまう

 構造化として「背景」が必要だ。「From-To」で捉え直すようにしたい。

 この構造化の中で「差分(Gap)」が見えている、浮き上がってきているのが要点だ。差分を捉えているからこそ、何をするべきかについての定まりが得られる。解消したい差分が見えているからこそ。より望ましいやるべきことが想像できる。

 差分は、いわゆる「課題」に等しい。あえて、差分を強調するのは、ToとFromの表出を前提としているためだ。いきなり課題をあげる、という構造を取ると、今度は「課題」が妥当なのかどうか判断ができない。思いつきの課題しかあがらず、そのままやるべきことに突入する、という流れができやすくなる。

 ゆえに、どうなりたいか・ありたいかと、現状はどうなのか、の2軸を捉えて、差分を作り出すようにする。そもそもの「ありたさ」は合っているのか、「現状」の認識に間違いはないのか、このあたりを踏まえることで、解消すべき差分の妥当感を高めることができる。

 とにかくタスクを洗い出すでも、課題をあげるでもなく、背景から捉えることから始めよう。


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