見出し画像

チームビルディングという言葉を使わない。

 先日、「チーム・ジャーニー」のイベントで、こういう質問を受けた。

「チームビルディングのために、ワークショップとして何をするべきでしょうか。ドラッカー風エクササイズ、インセプションデッキなど、何からやるべきでしょうか。」

 チームビルディングのためにどんなワークショップをするべきか。「カイゼン・ジャーニー」ではチームビルディング3種の神器として以下を挙げている。

・インセプションデッキ
・ドラッカー風エクササイズ
・星取表

 他にも、さまざまなワークがあるからどれからやるべきなのだろうと迷われるのは致し方ない。

 ただ、先に明らかにするべきは何をやるかではなく、"チームビルディング"でどうなりたいかだ。チームのどんなパラメータを上げたいのか。ミッションの理解度か、お互いの価値観か、それとも経験の把握か。それらが今必要なのはどういう理由からか。こうした整理は、「チームビルディング」という丸まった言葉に頼っていても、始まらない。

 そのためには手っ取り早いのは、チームビルディングという言葉を使わずに、どうしたいのか、どうなりたいのかに向き合うこと。抽象度の高い言葉は理解があっていれば早くて、便利だ。だが、中身があってないとなかなか噛み合わない。それは、自分と他者だけではなく、自分自身ともだ。

 自分が捉えた、言語化しにくい、置くことのできない大事な何か。これに、手に取りやすい、便利な言葉を被せたところで、結局は自分の感じ取ったことと繋がっていかない。何やっても、もやもやし続ける。

 その言葉で何に迫りたいのか。問うのは、こっちだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?