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水曜日の23時を守れ。

 昔に比べて、タスク管理の必要性が減っている…どころか、クライアント向けの現場仕事、経営、自社プロダクト、(別の会社の)経営、マーケティング、コミュニティ、執筆etcと、多種多様なタスクが押しよせてくる。いつまでにやるべきか、どれを先にやるべきか、カテゴリを越えて横断的に把握、判断しないといけないため、タスク管理はとても大事。

 思えば、タスク管理をどうやるかという話題について、デベロッパーのアンテナは昔から高いと思う。タスク管理ツールとして何を選ぶかで、迷った経験は一度や二度ではないはずだ。新しいものが出たと聞けば試す。そうやって自分にあったものが手元に残るわけだ。私の場合は、Googleカレンダー

 なぜ、ここに行き着いたかというと、実施日問題パーキングロット(駐車場)問題の両方が解決できたからである。タスク管理ツールは大きくわけて2種類ある。リスト型と、カンバン型だ。リスト型の代表例は、昔なつかしRemember The Milk、カンバン型はTrelloを挙げておこう。いずれも利用が長続きしなかった。続かないということは何か現実の自分の習慣と合っていないということなのだ。ツールが悪いわけではない、たぶん。

 リスト型を使っていて直面する問題は、単一のスロットで管理できるほど単純な優先順位で生きていないということだ。今日やるべきこともあれば、一ヶ月、半年、一年単位くらいで捉えるタスク、課題もある。では別のスロット(箱)を用意すれば良いじゃないとなると、それはもうカンバンだ。

 カンバン型の問題は、時間軸の消失である。カンバンは、フロー(流れ)の管理なので、いつまでにやらないといけない、という観点が弱くなる。うっかり、タスクの期限踏み倒しに繋がる。では、いっそカンバンの横軸に曜日の概念を加えたら?それはもうカレンダーだ。私はGoogleカレンダーを一週間形式のviewにして使っている。

 カレンダーでタスク管理しようとすると、該当のタスクをいつやるのか決めることになる。12月26日(水)の8時30分にやる、とか。結局、タスクの洗い出し、計画を完璧にやったところで、それを実施する時間がなければ意味がない。30分、1時間、2時間、必要な時間を現実世界にマッピングしないと、タスクを実施できる可能性は低い。これが、先に述べた実施日問題。カンバンだと、カンバンでタスク管理しながら、結局時間軸の管理が必要になる。そして、行き来しているうちにめんどうになる。

 カンバンの良いところはアイデアレベルとか、いますぐの緊急性はないけど重要なタスクとか、賞味期限に応じて箱を切れるところ。こうした、メインのタスクスロットとは別の時間軸で置いておける場所=パーキングロットをどうカレンダーで定義するか?

 2段階で管理するようにしている。一つは、曜日毎。毎曜日23時の時間帯にさすがに人と予定が入ることは稀なので、ここにその日のいつでも良いけど必ずその日中に倒しておきたいタスクを置く。その上で、アイデアレベルであとで精査したいことや、一週間のいつでも良いけど一週間中に倒しておきたいタスクは土曜日や日曜日に積んでおく。平日を過ごす中で余裕が生まれたら土日のスロットからタスクを取り出して平日の予定に組み込む。カレンダーで管理しておくと、人は必ずその上を通過して生きていくわけだから、タスクの対応漏れに気づきやすい。土日を迎えたときに一週間軸のタスクの扱いを決める。来週に回す、やめる、土日にやる。

 これでも解決しないのはさらに長期的な課題と向き合うこと。これは一週間のviewで管理できないので、別途テキストエディタに長期的課題を棚卸ししている。ただし、向き合う時間を確保するようにしている。私の場合、毎週土曜日の朝9時。これを予定として組んでおく。眼の前のことに終始して、このままでいいんだっけ、俺は何がしたかったんだっけ?を防げる。

 まとめると、こうだ。

 1. やるべきタイミングが決まっているタスク → 予定として組む
 2. その日の内に倒すべきタスク → その曜日の23時に積む
 3. その週の内に倒すべきタスク → その週の土日に積む
 4. もっと射程距離の長い課題 → 向き合う時間を予定として確保

 なお、人に依頼されたタスクも上記のルールで管理する。もっというと、人に依頼したタスクも上記のルールで管理する。誰それに頼んだタスクの状況を確認する、という予定を積む。最近は、slackのremind me about thisが便利で、slackで依頼した自分自身の発言をremindするようにしている。このやり方も手軽で、便利。

 おそらく、少なくとも5年くらいはこれでタスク管理している。昔に比べて、確実にタスクの抜け漏れは減っていると思う。5年前に比べるとやることも壮大に増えているがタスクの管理的には乗り切れている。こうしてタスク管理ができるようになると、仕事や活動のやりきり力が高まり、自分が本来やりたかったことができるようになった感じがする。

 最後に。なぜ、この文章を残そうかと思ったかというと、この管理の仕方をすると、水曜日の23時がGoogleカレンダーの更新メッセージと被って非常に不便な思いをしていた(このメッセージがまたなかなか消えないのだ...)のが、今朝方解消されていることに気づいたからである。更新メッセージが消える速度が以前に比べて劇的に早くなったのもさることながら、閉じるボタンまで実装されている!

 あまりにも嬉しくて、このことだけ書こうとして、よく考えたら、前提となるタスク管理の方法まで書かないといけなかった、というお話。

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