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正しいものを正しくつくる

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書籍「正しいものを正しくつくる」に関するマガジン。 https://beyondagile.info/ https://www.amazon.co.jp/gp/product/4…
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2022年8月の記事一覧

自分で立てた仮説だからこそ、どう扱うべきかも自分で分かる

 プロダクト作りにおいても、プロジェクト仕事においても、組織活動のあらゆる取り組みにおいて「自分なりの仮説を立てて臨む」という行為は欠かすことができない。仮説を立てなく良い仕事など存在しない、と言って良いくらい。  プロダクトレベルでの仮説もあれば、「いつもの定例ミーティングをもっとより良くするためには?」といったタスクレベルでも仮説は必要になる。つまり、日々において、もっというと毎時間において、大小の様々な仮説が存在しうる。  自分なりの仮説が無いとしたら、起きていること

「ソフトウェア開発」と「プロダクト開発」は違う

 執筆をしていて、時々迷うことがある。 「ソフトウェア開発」と書くべきか、「プロダクト開発」と書くべきか。 手元の行為としては同じでも、この2つの言葉の間には隔たりがある。  何げなく使っている言葉であっても、突き詰めて捉えていくと違いに気づくことができる。言葉を丸めたまま扱うと、それ以上理解が深まることはない。大事なテーマであるほど、使う言葉に気を払うようにしたい。「ソフトウェア開発」と「プロダクト開発」この言葉の違いを、置いている「目的」から捉えてみよう。  ソフトウ

プロダクトオーナーを支える「プロダクト参謀チーム」

 プロダクト作りでまず迷うのは、どんなチーム体制であるべきかだろう。いくつかのパターンがある。 (1)プロダクトの企画者自身が一人だけ立つ。 (2)テーマのドメイン領域に詳しい者が複数人立つ。 (3)POは明確に一人立ち、ドメイン知見者が複数人入る。  「(1)プロダクトの企画者自身が一人だけ立つ」は、代表的なケース。POはプロダクトチームに一人だけ置く。POを複数人すると、方向性が曖昧になったり、意思決定に時間もかかる。  企業内新規事業だろうと、スタートアップであろう