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ビギナーズラックとしっぺ返し

パン作り沼の人たちが例に漏れず憧れるのが、「パックリ開いたクープ」。「クープ」とは、フランスパンなどのハード系パンの表面にある裂け目のこと。

焼いたら裂けちゃった、じゃなくて、伸びにくいフランスパンの生地を伸びやすくしたり、火の通りをよくしたりと、おいしいパンにするためにわざわざナイフで切れ目を入れている。

ただ、フランスパン作りはかなり難易度が高く、設備の問題もあるので、家庭でのパン作りでは、クープをきれいに開かせるのはなかなかうまくいかない。だからこそ、パン作り沼の人はきれいにクープの開いたパンを焼くのに憧れるわけ。

オーブンが焼き上がりを知らせる音を奏でた時、ドキドキしながら扉を開ける人、多いんじゃないかな?うん、私もそう。

ちなみに、昨日作った全粒粉入りミニクッペはこんな感じ。

裂けてるっちゃあ裂けてるけどさ・・・

これはイマイチ。まだ作り始めて半年くらいの、うまく行った時のがこれ。

メリメリっ、ていう音が聞こえてきそうでしょ?

ここまでガバッと開いてくれると成功です。パンの中身(クラムって言うんだよ)には気泡がたくさん入り、軽い食感に仕上がる。

パンを作り始めて2年以上経ったけれど、うまく行ったり行かなかったりで、つかめた!ってところまではまだまだという感じ。焼く前の切れ目の入れ方だけじゃなくて、パンのこね方、発酵の進み具合、成形の仕方など、いくつもの工程での成否が、クラムの開き方に影響してくるそう。

パン作りを始めた最初の頃に何度かうまく行ったのは、たまたま。いわゆるビギナーズラックってやつなんだろうな、と今になるとそう思う。

それぞれの工程での完成度を上げて、クープが開くべくして開いたという状態に持っていくことが、次なるステップの目標でございます。

仕事でもスポーツでもゲームでも、まだ始めたばかりの初心者が思わぬ成果、高得点を挙げてしまうという、ビギナーズラック。それを、能力や才能とうぬぼれるのではなく、「たまたま」だったんだという状況をしっかり理解して、さらなる高みへの踏み台にできるかどうかが、成功への鍵を握っている、というのはよく言われること。

私?
私は、まあ、なんだクープ開くじゃん、意外と簡単じゃーん、なんてちょっとだけ思ってたけど、今頃になってしっぺ返しが来てますよ。ええ、それはちゃんと理解してます。失敗は何度か繰り返してきているので、その反省を元に、より確実に美しくクープの開いたパンが作れるよう、精進していきます。

毎日パンが焼ければいいんだけどなあ・・・

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