蕎麦話2

蕎麦を追求するべく週に4,5回の頻度で食べるようになった。続けていると、徐々にそれで事足り、体重も落ちてきた。
だがあまりに蕎麦ばかりのせいなのか、胃腸に不調を感じるようになった。身体に悪くも無かろうと思っていたが、何事もやりすぎは良くない。調べてみると、うどんに比べて蕎麦は消化が悪いらしく、決して胃腸に良いわけでもないようだ。というわけで頻度を下げたら体調も戻った。今は週に2,3回にしている。そのためか、蕎麦の食事はむしろ楽しく感じる。

神田に名店「神田藪蕎麦」があり、たまに行く。適度に混雑した店内で、まずはビールとつまみ(板わさ・天ぷらなど)を軽くやり、日本酒に切り替えて今少し、最後に蕎麦で〆る。控えめに言って、それが実に良い。他の店では感じられない、ゆったりとした時間の流れがそこにはある。雑多な居酒屋ばかりで飲むのではなく、たまに蕎麦屋で飲む酒は大人の嗜みと言ってよい。大人たちはこんな楽しい酒をやっていたのか!と。

以前知人宅で蕎麦打ちを体験させてもらった。粉から自分で作る蕎麦の不思議な味はなんだろう。粉が水を含んで麺になっていく過程、それまで意識せずに口に運んでいた蕎麦の成り立ち。たくさんの人を魅了する蕎麦の魅力。鉄道好きに「乗り鉄」「撮り鉄」「音鉄」などがあるように、蕎麦は「蕎麦食い」「蕎麦打ち」「蕎麦猪口狂い」。猪口狂いがあるかは知らないが、追及するにあまりに広くも深くもある世界。

そうか、新たな新曲のネタになりうる。蕎麦の世界。

(ひさとし)

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