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褒めたい勝利 第20節 鹿児島対岐阜

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん
こんにちは、仙太郎です。

このブログは、なんか試合に勝っても、いつも文句を言っているような感じなのかもですが、本来であれば快勝して欠点を指摘もせずに、褒めに褒めたブログを書きたいのですが、今日の鹿児島はそれに近かったかもしれません。なので褒めて褒めて、褒めまくりたいと思いますww。


先週は2−0で快勝した鹿児島の上野監督は、今週も先週と同じスタメンを選択しました。上野監督的にはかなり手応えがあったのでしょうね。

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岐阜はショートパスでビルドアップをする鹿児島に対して、前からプレスを掛けてきました。これは当然、対鹿児島としては予想できる岐阜の守備戦術でした。ただ前からプレスを掛けるのですが、中盤以降のプレスの強度がそれほど強くなかったので、鹿児島はボールを前進させることができました。また相手が前からプレスに来ていると、相手DFラインの裏にロングボールを入れて、相手DFを押し下げたり、大きなサイドチェンジを入れたりと、いつもだと近すぎることも多い選手間も適切な距離を取れていることが多かったと思います。秋山選手が入ったことにより、ワンタッチやツータッチでのプレーも増えてきており、相手のプレスを掛けづらくさせているのも好ポイントです。

なんて言っている前半4分に得点が生まれます。フォゲッチ選手からの戻したボールをCBの藤原選手が秋山選手へ縦パスを入れます。これを秋山選手がワンタッチで横にサポートに来ていた中原選手にパス。中原選手は相手に寄せられているのを見て、またダイレクトで秋山選手に返します。これで相手のCBの一人パウロン選手が前にプレスを掛けに来ますが、それをあざ笑うかのように秋山選手がこれまたワンタッチでパウロン選手が出てきて空いたスペースにパスを出します。そこに先週に引き続きCFWに入っている山本選手が走り込み、ダイレクトでシュート。相手CBの足に当たったのですが、それがいい具体にドライブが掛かり落ちるようにGKの頭を超えてゴール。確かに相手に当たってゴールしたのでラッキーなんですが、シュートは打たなければ絶対にゴールにはならないので、山本選手の見事なシュートでした。今シーズン加入した山本選手の記念すべきJリーグ初ゴールとなりました。

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秋山選手と中原選手のパス交換で空いたスペースにパスを出す秋山選手とそのスペースに走り込む山本選手。このあと秋山選手は、山本選手が空けたスペースに走り込みます。

秋山選手と中原選手のパス交換が浮き球だったのもポイント高いですね。浮き玉のプレーは当然、難易度は高くなるのですが、浮いているボールは相手も取りに来づらいですし、秋山選手のラストパスみたいに相手の横を通して裏のスペースにパスが出せるので、守備がしづらいんですね。ただ試合中にこの浮き球のパス交換ができるこの二人の技術の高さには驚かされますね。

ここでもう一つ見ていてほしいポイントが有りまして、山本選手にパスを出した後に秋山選手が、山本選手が空けたスペースに入り込んでいるところですね。これができると山本選手から戻りのパスも受けれますし、山本選手のシュートをGKが弾けば、詰めて得点を狙うこともできます。パス出して次のスペースに動くのは基本的な動きなんですが、それができるかどうかは別の話なので、いいパス&ムーブでした。そういう観点から見ても秋山選手のクオリティの高さが伺われます。秋山選手はこの日もとてもいいプレーを見せていまして、相手のプレスをキックフェントで、かわして逆サイドに展開したプレーなんて、しびれてしまいましたね。観客からも驚嘆の声が出ていました。まるでマジックを見ているようでした。

そういうわけで前半は鹿児島が一方的に押し込む展開が多くなりました。前半間際のピンチも藤原選手が体を投げ出しコースを限定した上で、大西選手の素晴らしいセーブでなんとか切り抜けました。ただ直後のCKからヘディングシュートは完全にフリーだったので、入らなかったのは幸運でした。

ところが後半に入り大きく展開が変わります。前半の岐阜の攻撃は縦に早い攻撃でしたが、正直単調でほとんど跳ね返していました。ところが後半に入ると守備の前からもプレスも厳しくなり、攻撃もサイドを使った攻撃を仕掛けてきたことにより、鹿児島は防戦一方になります。サイドで数的有利な状態でも、センタリングを上げられたり、1対1で突破されたりして、ピンチが続きます。ただ以前ならこういうときにCBがサイドに釣り出されて、ゴール前に人が少なくなってやられたりしていたのですが、今はサイドを突破されても中に人数が揃っているので、なんとか跳ね返すことができていました。これは上野監督以前とは変化している部分なので、上野監督の指示する戦術と見てもいいでしょう。

また前後半を通じて柏木選手のセットプレーはとても危険でした。とても質のいいボールを入れてきていました。さすがは元J1プレーヤーで日本代表の選手です。クオリティがJ3とはかなり違いましたね。

後半はいつ失点してもおかしくない状況だったのですが、半ばをすぎると岐阜が再び縦に速い攻撃を仕掛け始めます。残り時間が少なくなっているということもあったのでしょうが、これは正直助かりました。岐阜のサイド攻撃に鹿児島は打つ手なしだったので。これでマイボールが増えてきた鹿児島はカウンター攻撃をする機会も増えてきました。本来ならここで追加点入れて、試合を終わらせておきたかったですね。

その後、岐阜の攻撃も大西選手のファインセーブで防ぎながら、なんとか1点を守りきり今季初の2連勝を飾りました。しかも4月以来のホームでの勝利です。

米澤選手が相手のボールを追い回したプレーも良かったですね。こちらも観客から拍手が起きていました。こういう地味な守備なプレーが称賛されるのは素敵なことだと思います。

中原選手も攻撃を加速させたり、スペードダウンさせたり、時間帯や得点差や状況を見ながらコントロールしていたのも印象に残りましたね。これとても重要なんです。サッカーって相手より得点たくさん取れば勝てるスポーツなんですけど、そんなに得点が取れるスポーツじゃないんです。だからチャンスのときには攻撃を加速させなければならないんですけど、ときにはスローダウンさせることも必要です。この判断ができるかできないかで、試合の勝敗や得点失点に大きく関わってきます。そういう意味で中原選手の判断は素晴らしかったと思います。もちろん秋山選手も八反田選手もいいプレーを見せていたことは追加させていただきます。

大西選手の素晴らしいセーブも光りました。なんか普通に正面で止めているようなのですが、これはいいポジションを取れているからなんですよね。GKが横に飛んでセーブすると、すごいとなりがちなんですが、ポジションが間違っていて飛んでいることもままあります。大西選手を見ていていいなと思うのは、シュートを打たれる瞬間には完全に準備ができていることです。準備ができているので、右に来ても左に来ても対応できます。ただいいポジションを取れているので、ほとんどの場合は正面で受けられています。ボールをキャッチできるのと、弾くのでは大違いで、ボールをキャッチできると即攻撃が開始できますが、弾くと相手ボールになりそのまま攻撃が続くこともあります。

上野監督が目指す強度の高いプレーを90分続けることができていかと思います。以前の鹿児島は前半は動けていても、後半は動きが鈍くなり失点することが多かったのですが、この日は開始4分で先制したのですが、その後も運動量が落ちることもなく1点を守り切ることができました。これは大きな進歩ですね。

また以前から指摘している簡単なボールロストからのショートカウンターですが、なかったわけではないですが回数が前回より少なかったですし、ボールを失った後の守備も良かったと思います。

それにしても今年前半の主力だったウェズレイ選手や田辺選手や萱沼選手が先発しなくても、こんだけ強いって選手層が本当に厚くなりましたね。酒本選手の出番がないくらいですから。

ですのでスコアは1−0ですが、内容的にはチームとしての成長が見られたので、かなり満足度の高い試合でした。
この試合が続けられれば連勝をすることは可能だと思います。まだ上位陣との勝ち点差は少ないですし、上野監督流のプレーが見られるようになってきたので、また来週が楽しみですね。

それではまた来週の横浜戦でお会いしましょう。
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

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