150日目 幕間の演出

舞台がひと息ついたとき。
客が休憩時間となるそのときにも、舞台裏には緊張感が漂っている。
演出は、人の目に触れるところだけで行われるわけではない。
一幕と二幕の間、暗転している間、他の演者が演じている間にも、全体を動かすための準備が進められている。

演出ではないが、運営に回って活動した二日間。
業務は主に誘導、交通整理だったが、数多くの人の協力によって舞台が成り立っていることを痛感した。
見る側、鑑賞する側には、その場に応じたマナーが必要だ。
マナーは教えられて身につくのか。はたまた自分で気づいていくものなのか。
あるいは、その両方か。

演劇鑑賞におけるマナーを獲得していくことと、日頃の生活の中における指導と。
自分が携わったこの二日間は、あくまで大きな取組。
幹となる部分。演劇鑑賞という、幹の部分。
枝葉に分かれる部分は、また別の役割。
裏側を知った自分が、どういった形でこの経験をつないでいけるか。
何を伝えられるか。「どんな子どもを育てたいか」というとちょっと驕りが感じられる。
この場をどんな風に共有するか。
子どもは何を受け止め、どうやって未来へつないでいくか。

劇団の人の中には、小学生の頃の演劇鑑賞が今の仕事につながっている人もいる。
そういう一面もある。
マナーの悪さとか鑑賞態度とか、そういう部分を切り取ることもできる。
だけど大きな幹の部分が支えになるのだから、枝葉はどうとでも伸ばせる。
逆も然り。枝葉がしっかり実るためには、美希がしっかりしていないといけない。

「なんのためにしているのか」と考える癖がつくことは大事。
今日の学びが、過去の自分となり、未来の自分をまた豊かにしていくことを期待している。

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