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「POPEYE」や「ホットドッグ・プレス」

雑誌「POPEYE」が創刊されたのは1976年。「ホットドッグ・プレス」が創刊されたのが1979年のこと。両方とも当時の10歳代後半から20歳代男子向けの雑誌を代表する、いわば二大巨頭。そういった感じの雑誌だった。
誌面のほとんどがファッションとグッズ、レジャーに行く場所の紹介で、そういうのが具体的な(もてる)キャラクター・デザイン例やデート・プランに沿って紹介される…故に、この雑誌から生まれたような若者風俗は、当時「カタログ文化」などといわれて揶揄されたもんですが、今になってみると、確かに「おっしゃるとおりだったな」と思う。

今はweb版になっている「R25」という雑誌(かつてはフリーペーパー)。この2004年に創刊された「R25」ぐらいで、様変わりにびっくりしたものだ。
内容が真面目だったから。

20歳代向けの雑誌だったんだと思うけれど、「POPEYE」や「ホットドッグ・プレス」に慣れた世代にとっては、とても違和感があった。
(今の「R25」には「動画編集で人生をもっと自由に」「サイバーセキュリティの世界的中核拠点に」などの新着記事が並ぶ。

「POPEYE」や「ホットドッグ・プレス」は、もっとゆるゆるの「遊び」感覚な話題ばっかりで、社会のこと、経済のことを考えさせようという記事は1本もなかったような雑誌だった。繰り返しになるけれど、それに比較すれば、2004年の「R25」だって大真面目だ。ハワイのサーフィン・スポットの話しじゃなくて、ルワンダ難民のことなんかが紹介されていたりする。

「POPEYE」や「ホットドッグ・プレス」にも、アートやデザインのことでは高尚な特集もあったような記憶があるけれど、社会問題、経済的な格差なんて、そんなもん、いったいどこの国の話しだという編集方針だったと記憶する。

「R25」、当時、公称60万部とも70万部ともいわれていて、首都圏中心の展開だったことを考えるとかなりの人気だったと思う。「POPEYE」や「ホットドッグ・プレス」で育ってきた、当時の10歳代後半から20歳代の世代は、この先行って、「R25」の頃の20歳代にあっさりと負けちゃうような気がしていた…当時ね。

でも、案外、そうじゃあなかったな。

もしかしたら、僕らより、お気楽ぶりには磨きがかかっているような気さえする。
ただね。Z世代は違うかな。今度はホントに負けちゃうかな。そう思っている。今はAIなどを味方にすれば、一人でもつっ走ってっていくこともできるから…
で、ひとりいれば、かなりのことが片づいちゃう。チームの必要でさえ、あるんだかないんだか。

でね。
そんなことを考えていたら、ホントにチャットGPTが登場した。