京都大学医学部附属病院の挑戦 - 産科救急の最前線
はじめに
皆さん、こんにちは。今回は、京都大学医学部附属病院(以下、京大病院)の産科救急に関する取り組みについて、詳しくお伝えします。2017年2月12日に行われた第20回京大病院臨床懇話会での篠塚健先生の講演内容を中心に、産科救急の現状と課題、そして最新の取り組みについてご紹介します。
産科救急は、母体と胎児の両方の命を守る非常に重要な医療分野です。しかし、その緊急性と複雑さゆえに、多くの課題も抱えています。京大病院では、これらの課題に対して、最新の医療技術と組織的なアプローチで挑戦を続けています。
講演者の紹介:篠塚健先生
まずは、講演者である篠塚健先生についてご紹介します。
1.1 経歴
篠塚先生は、臨床研修制度が始まって2年目の医師として、2005年4月に京都第二日赤病院で初期研修を開始しました。その後、同病院の救命救急センターで救急医としてのキャリアをスタートさせ、救急専門医を取得しています。
1.2 専門性の拡大
2012年4月からは、さらなる技術向上を目指して京大病院の大学院に進学し、放射線診断科で画像診断とIVR(Interventional Radiology:画像下治療)の技術を学びました。2015年にはIVRの専門医を取得しています。
1.3 京大病院での現在の役割
2016年4月から京大病院の初期診療・救急科の特定病院助教として勤務を開始しました。救急医としての経験とIVRの専門性を活かし、産科救急を含む緊急時の治療に取り組んでいます。
IVR(Interventional Radiology)について
篠塚先生の専門分野であるIVRについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
2.1 IVRとは
IVRは、日本語では「画像下治療」と訳されます。これは、X線やCT、超音波などの画像診断装置を使いながら、体の中の病変部位に細い管(カテーテル)を挿入して治療を行う方法です。
2.2 IVRの特徴
IVRの主な特徴は以下の通りです:
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