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【SNS投稿和訳】ウクライナ軍予備役将校によるアウジーウカ情勢分析(日本時間2023年10月26日06:56投稿)

はじめに

本記事はウクライナ軍予備役将校のTatarihami_UA氏のX投稿の日本語訳である。記事中で使用した画像は、Tatarihami_UA氏の投稿のものを転載使用した。

日本語訳

アウジーウカ最新情勢(あなたがこれを読むまでの間に情勢が進展している可能性があることにご注意ください):

ここの情勢は依然として困難な状況で、アウジーウカの両翼とこの都市自体に対するロシア軍からの圧力が続いている。両軍とも石炭屑集積場[*注:アウジーウカ北西に隣接]を完全に制圧できていないが、ロシア軍はこの場所に何とか進入できるようになっており、この場所を時折、もしくは一時的に使うことができている。

ロシア軍は航空投下爆弾とその誘導式のものを重点的に使用しており、その結果、民間インフラも含めたアウジーウカ市内の建造物に甚大な損害を与えている。

石炭屑集積場にほど近いアウジーウカ市内北部に対する集中した重砲撃が衛星画像に示されており、守備部隊にかかる圧力が続いていることが推測できる。

比較分析のための画像をここに示しておく。これらの画像は、10月15日以降のものと10月25日[*注:原文ママ、おそらく正しくは24日]以降のものだ。

ロシア側は否定するが、損失の増大はますます明確になっている。これらの損失は、ドローンからの画像、有志による位置特定の努力、衛星画像によって裏付けられている。

例えば、クラスノホリウカの西方に位置する以下画像の地区では、16両のロシア軍車両が破壊されたか、損傷を被ったか、遺棄された。

まとめると、兵力と装備に著しい損失が生じているにも関わらず、このような激しい圧力を加える攻撃を持続する敵側の能力、そうする敵側の意図が続く期間がどれほどになるのかは、今のところ不明だ。複数の報告が攻撃に投じられる車両数の減少を示唆しているが、しつこく続く砲撃と強襲は懸念を高めている。ロシア軍は、車両と兵力の甚大な損失に直面してもなお、ステポヴェに向かって小刻みに進んでいる模様だ。

この進撃によって、危険な状況がつくり出される可能性が潜在的に存在する。というのも、ロシア軍がステポヴェに拠点を築くと、同軍がアウジーウカへ向かう残存兵站ルートを遮断できるようになる可能性が生じるからだ。

ウクライナがロシア軍の進撃を撃退する好機は十分にあるとはいえ、ロシア軍によるステポヴェ占領はまったく不可能な話だと主張するのは、非現実的であり、浅はかな主張であろう。また、結局のところ、ロシア軍が成功を収められないならば、この作戦は2023年後半における最も損失の大きい作戦の一つになりうるだろう。

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