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【SNS投稿和訳】マイケル・コフマン氏:ロシア側の一日平均砲撃数・砲弾消費数の再検証

ロシア軍事専門家のマイケル・コフマン氏が日本時間2024年7月24日午前4時台に、ロシア側の一日平均砲撃数・砲弾消費数に関して、Xで連続投稿しています(連投の最初が上記リンク先)。

以下はこのX連続投稿の日本語訳です。なお、訳文中の[  ]内の記述は、訳者による補足になります。

日本語訳

頻繁に繰り返される数字は時折、再検証する必要がある。その一つの例が、ロシア側の砲撃数だ。この数値は、遡って2022年から、全般的に過大な試算がなされており、それは、一日あたり6万発というセンセーショナルな数字も含めた砲弾消費数に関しても同様だ。以下、短い連続投稿。

まず、私たちは何をカウントしているのだろうか。公表されているものは、通常の場合、主要な各種口径の火砲の数だ。具体的には、152mm榴弾砲、122mm榴弾砲、MLRS[多連装ロケット砲](300mm、220mm、122mm)そして120mm迫撃砲といったものだ。この数字には、より小口径の歩兵携行可能な迫撃砲、対戦車砲、間接射撃任務で使われる戦車等々は含まれていない。

2022年のロシア軍射撃回数は、おそらく[一日あたり]1万5千発から2万発の範囲に収まるものと思われる。おそらくだが、最大で1万8千発だった可能性が高い(これに関しては近日公開予定のポッドキャストを参照)。2022年にロシア軍の砲撃が一日あたり6万発に達したという証拠はほとんど見当たらない。この期間の最大射撃数は、上記の数字の2倍にあたる[一日あたり]3万5千発から4万発であった可能性が高い。

この数字をもとにすると、2022年一年間の射撃数である550万~600万発に近くなる。なお、これにはミサイル等の攻撃によって破壊された分の砲弾供給数は含まれておらず、破壊された分の数字の試算は困難である。控えめに見積もった場合でも、さらに50万~100万発、加わることになる。

では、6万発という数字はどこからやって来たのだろうか。2022年春のある時点で、ウクライナは一日あたり平均で5~6千発、砲撃していた。一部の地区において、ロシアは10対1の局地的火力優勢を保持していた。この数字が掛け算されて、6万という数値が生み出されたのではないかと私は考えているが、この[掛け算のもとになった]数値は、決して全体を代表し得る数字ではない。

ロシア軍の砲撃数は、2023年冬の1万5千発と考えられる数から減少し、同年夏までに1万発を下回るようになった。その後、北朝鮮製砲弾が流入した結果、10月には再び増加した。2023年夏季、ウクライナは火力均衡を維持しており、南部において、わずかに優勢を確保することもあった。

2023年夏までに、ロシア軍は対砲兵戦任務へのランセット[*注:ロシア製空中ドローン]の投入を増加させ、かなりの数量のFPV[一人称視点]ドローンを入手できるようになり、精密誘導弾の数を増やした。それに伴い、ある種の任務に関して、大規模火力指向のアプローチを重視しなくなっていった。

2023年のロシア軍平均砲弾消費数は、一日あたり1万発近くだと思われ、2024年の今まで、ロシア軍の砲撃は、この消費数を確実に保っている。注目すべきなのは、大量のFPVやほかの種類の攻撃型UAS[無人航空機システム]を実戦投入しているにもかかわらず、砲撃数が大きく減少していない点だ。

これらの数字にMLRSを含めるべきか、それとも、控えめにして、火砲のみに限定すべきかどうかの議論は妥当なものだと思われる。しかし、どちらの場合でも、砲撃数と砲弾消費数は、下方修正される必要がある。

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