山路を登りガール

グラフィックデザイナー未満 3人暮らし

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最近の記事

喫茶店まとめ(2024上半期)

浅草 待合室 浅草といえばローヤルだったのだが案の定混んでいたので、すぐ入れるところを探していて遭遇。路面店なので外の明るさと室内の暗さのコントラストが気持ちよかった。洒落た内装の一方で、デカい液晶で競馬や野球を垂れ流しているところが良い。かなり好立地なのにローヤルほど人がいなくていつもすぐ入れる。あとで椎名ちゃんの知り合いが働いていたことがわかって内緒でもう一回行った。アイスカフェオレが腰抜かすほど美味しい。 浅草 ロッジ赤石 東くんが教えてくれたお店。私たちの通された座

    • 晩柑

      わたしが働いている会社は本業本職のほかに社長の意向でやっている派生ビジネスのようなものがあるのだが、本職に比してそちらの仕事でミスを連発しており、その度に発生する説教が結構堪えている。面接時に説明された上で入社しているので理不尽とは思わないけれど、そちらでばかり消耗するので何やってるんだろうという気持ちにはなる。この日は怒られたあとでちゃんと確認したら、わたしが自分でミスったと勘違いしていただけの怒られ損だったことがわかり、帰りの電車でため息が止まらなかった。 遅い時間

      • 夜明けのすべて 他

        実家にお誕生日を祝われに帰る椎名ちゃんと午前中だけ時間が合ったので、テアトル新宿に「夜明けのすべて」を見に行った。気持ちを晴れやかにしてくれる映画で後味がとてもよかった。それぞれパニック障害とPMSという持病を抱える男女ふたりが職場で同じ薬を飲んでいたことから親しくなってお互いを気にかけるようになるのだが、最後はあっさり別々の方向に行ってしまう。この潔さがお話としてとても好きだと思った。描かれたふたりの関係は恋愛ではなく友達とも違って、結局ほんの数ヶ月交差しただけの他人であ

        • 羊の毛刈り

          数年前から羊の毛刈りがやりたいと思っていた。Instagramで爆速で丸刈りにされる羊の動画を延々と見続けていたことがあって、いつか自分でもやらねばと思うものの機を逃し続けていたのである。羊の毛刈りにはシーズンがあって、概ね初夏の時期に行われるためここを逃すと翌年まで待たなければならない。あまり大々的に催されるものでもないようで体験できるところを見つけるも難しいのだが、ゴールデンウィーク中に宇都宮の動物園でできるらしいという情報を得た。同行者を探したかったがこの時点で開催

          日々

          共同生活は順調すぎるくらい順調だ。みんな食べることが好きなので、一人暮らしだと考えにくい凝った料理や量作らないとおいしくないもの、戸建てだからこそ持てる調理器具を駆使して食事を楽しんでいる。この共同生活が決まったとき、なにかトラブルがあっても駅近の立地に低家賃で住めるうまみがデカすぎるためお互いに妥協し合えるだろうと思っていたが、家賃のほかに食事におけるメリットも思わず鎹のやくめを果たしていると感じる。自分が美味しいと思ったものを友達にも美味しいも思ってもらえるのはうれしい

          ストローについて

          先週末は珍しく何も予定をいれていなかったので引きこもって布団の虫をする心積りだったのだが、あまりにも天気が良かったので出ないわけにはいかないという心境になって会うタイミングを失っていた友達のひとりにお伺いを立ててみることにした。 快諾をくれた中村くん(仮名)は大学で学科とサークルが同じだったことで知り合った友達だ。中村くんのいいところは物事に対する感想に絶対うそをつかないところで、かっこいいと思うものはストレートに褒めるしダサいと思うものはボッコボコに貶す。知り合って最初

          ストローについて

          誕生日に寄せて

           椎名ちゃん(仮名)はわたしの10年来の友達で、この荒波渦巻く社会を共に乗り越えんとする戦友で、今は同じ家に暮らす同居人である。そしてこの4月3日にめでたく歳をひとつ重ねるスペシャルな女の子だ。誕生日というものにどんどん特別感がなくなっていくこの頃、26歳というまったく特別感のない年齢に少しくらいはスペシャルを添えるために、今日は彼女のことを書こう。  わたしが小学校から持ち上がった1学年1クラス制の私立女子校の中学部から、椎名ちゃんは入ってきた。髪の毛が真っ黒で真っ直ぐ

          卒業に際して

          2020年の秋、第1希望群の企業の最終面接に行った。年始にインターンで早期選考に進んだ企業の最終面接で落とされてからというもの私の打率は地を這っていて、数ヶ月越しにやっとたどり着いた最終面接だった。 内容は役員面接と、身近な社会問題を解決するアイディアをプレゼンするというもので、プレゼンは今考えても完璧だったと思う。しかし役員面接で社長らしき人に「卒論は何を書いているの?」と聞かれて頭が真っ白になり、ぼんやりした回答しかできなかった。本当なら夏までには終わっていたはずの就

          区役所

          区役所に転入手続きをしに行った。整理番号が100番でなんとなく当たりを引いた気持ちになり写真を撮った。 区役所は嫌いなものの一つである。理由は、不機嫌な人に出くわす確率が非常に高いからだ。同じ理由で警察と病院もあまり好きではない。客層というのは客側も店側もある程度コントロールすることができるものだがこの3つは避けて暮らすことができないので辛い。今日も区役所の窓口で不機嫌を振りかざしている男性がいて、自分の心にもじわじわとそれが侵食してくるのがわかったので速攻出たかったがマ

          水のかおる街

          自己紹介するときにボロ屋呼ばわりだと外聞が悪いので、古民家と表現することにした。下町の古民家での3人暮らしは拍子抜けするほど穏やかで、既に数年は経っているかのような肌馴染みの良さである。これであとは私がトイレの電気を消し忘れないことと料理の際に換気扇を回すことが習慣になれば、特に言うことがない。どんな寒さも高校時代の寮の朝食当番で立たされる真冬の台所よりましであり、どんな暑さも冷房設備がなく椅子のニスが溶けてシャツが汚れる真夏の教室よりましだ。最低を経験しているというのは、

          ソウルメイトとお嬢さん

          映画を2本観た。 1本目は韓国の映画「ソウルメイト」、済州島で親友として育った2人の女の子が、成長に伴って道を違えていくが……という話。ミソは器用で自由奔放、ハウンは優等生で臆病、全く違う個性を持っているけど常に一緒に行動していて、二人とも絵を描くのが好き。高校生のときにハウンに初めての彼氏ができて3人で仲良くなるのだが、彼氏のジヌがミソにキスをしてしまったことからハウンとミソはすれ違い始め、ミソはひとりで島を出ることを決めてしまう。あらすじだけ読むとなんだかぐちゃぐちゃして

          ソウルメイトとお嬢さん

          犬夜叉を写経する中学生

          1998年生まれなので、中学校に入学するのが2011年だった。かの震災があり入学式が2週間程度遅れ、暇を持て余して入り浸ったのは近所のブックオフ。ブックオフがわたしを人生初オタク・ロードへ誘ったのである。 巻数が揃っている比較的古めの作品をメインにあらゆる漫画に手を出したが、高橋留美子作品、特に犬夜叉はアニメの再放送時期とも重なってめちゃくちゃにハマった。何かを狂うほど好きになった体験はあれが初めてで、好きになったはいいが狂気の発散方法がわからなかった。当時は自由に使えるお金

          犬夜叉を写経する中学生

          引越し

          引越しをした。例の激古物件にシェアハウスである。土日2日間にわたって荷物の搬入やガスの開栓、買い出しなど最低限の生活を送るための準備をした。予想を超えてかなり綺麗な状態で引渡しになり、完全家事(上記記事参照)はしなくてよかった。 アイドルオタクなので頻繁に遠出をするのだが、帰ってきたあとの荷解きが面倒ゆえにしばらくキャリーケースに入れていたものだけで生活をすることがかなりあったので、本当に必要なものってめっちゃ少ないんだよな……という気持ちがあり、実際詰めてみたら大きめのダン

          飲み会

          クラスの人が企画してくれた飲み会に参加した。その日は財布をなくしたり提出の一時間前に撮影を始めたりとにかくドタバタした一日で、学校で人に会うまでそのことをすっかり忘れていたのだが、とくに行ってよかった会だった。 最後の授業を終えたあとなので、なんとなく締めくくるような話が多かった。先生もいらしていて、このクラスはこうだよね……というような言及をされていたのが面白かったような記憶。詳細は不明。 わたしはスーパー自己中心人間なので他の人と比べれば積極的にクラスの人と関わりに行

          財布をなくした話

          月曜日にタイから帰国して、雪で電車が止まり友達の家に泊まった。火曜日に自宅に戻り、始業して、終業して、寝て、起きて、学校で撮影をするための荷造りをしていたら財布がないことに気がついた。 モバイルPASMOには使用履歴がなかったので、火曜日少なくとも家近くのバス停を下りるまでは手元にあったはず。あらゆるところに問い合わせて、バス停から家までの道を探し回って、家の中の探し尽くしたが見つからない。パスポートを除く身分証の全てとクレジットカードとタイバーツが入っている財布……しかし

          財布をなくした話

          頭がおかしくなるイントロ

          キャンプに行くときはいつもレンタカーを借りて、免許を持っている2人が交代で運転してくれる。この点において役立たずの私と椎名ちゃん(仮名)はだいたい後部座席で音楽をかける係をやっている。 音楽の趣味に共通項もないので、セットリストはカラオケでよく歌われるような平成初期の楽曲群に自然となっていく。このあいだは80〜90年代のアニソンプレイリストをかけたのだが、勇気100%のイントロが最高すぎることに気がついて3回くらいかけてしまった。忍たまのアニメOPには乗らないフル版のイントロ

          頭がおかしくなるイントロ