治療院での施術中に許可なくブラジャーのホックを外されたこと

2019年10月
持病の治療のため、月に2回ほどのペースで1年間ほど通っていた自分のアパートの最寄駅にある東京都・世田谷区の鍼灸院にて、個室での施術中に男性施術師(以下A先生とします)に許可なくブラジャーのホックを外されました。施術前に「今日はご指名様が多くあなたもその1人です。今日自分は少しオフモードです」と言われました。この発言は「オフモードってなんだ」という疑念はあったものの、特に気には留めませんでした。その後、施術中に許可なくブラジャーのホックを外されました。頭が真っ白になりその後のことはあまり覚えていません。その後A先生は「うまく着けれるかな」と言いながら私のブラジャーのホックを着けました。そのあと規定通りの金額を払いA先生の「もっと頻繁に来てくださいね」という言葉を後にして院を出ました。

この院は、都内近郊に計8店舗を構えるグループ店の1つです。私は自身の治療内容と安全性を考慮し、保険適用が認められているこの院に通院していました。
同年11月の下旬、A先生の出勤していない日に治療に伺いました。その時初対面の施術師の男性に「施術中にブラジャーを外すことはあるのか」と聞いたら「普通はないです」という返答をもらい、A先生の施術中に起きたことを言いました。そしたら「それは絶対あってはいけないことなので僕から注意してもいいですか」と言われたので「お願いします」と伝えました。

これは施術の一環ではないという返答を得たので警察に連絡しました。その際に
・個室の大きさ
・ドアが閉められるか否か
を聞かれました。発生したのはドアが閉められる個室であったため、東京都迷惑防止条例の適用外だと言われました。カーテンやパーテンションで仕切られている場所(ドアが閉められない空間)で同じことが起きていた場合は同条例が適用されているそうです。また、起こった事例もブラジャーのホックを外された”だけ”なので強制わいせつにも当らず、刑事罰に問うこともできないと言われました。

11月末に院長にアポイントメントを取り、起きたこと、A先生との話の流れを伝えると「それは施術の一環ではない」「あってはいけない」と言われました。
それに加え、12月5日のグループ店代表と院長との対話の席にて、A先生のことを「異常者」「こんな人間はどこに行っても同じことをやりかねないのであなたには申し訳ないけれど異動はできない」などと表現されました。(A先生は私にした行為を認めています)。対話の席での録音データも残っています。雇用者として従業員への信用がないような発言、そして全てをA先生に押し付けるような責任のない発言に院への疑念が強くなりました。
この対話の席にて、私が「その治療院の近くにはスーパーも薬局もあり、でもそこに行くとフラッシュバックのような症状が起こって非常に辛い。あなたたちの言う"異常者"を早急に異動させてほしい。借りているアパートにも帰っていない」という現状を伝えると「持ち帰ります」と言われ、その後私から院長に連絡するまで1週間先方からの連絡もありませんでした。電話がかかってくる日にち・時間も全て先方の都合でした。私はこの話を一刻も早く終わらせたいという思いから12月の前半での対話を希望しました。でも何も明確な回答もないまま新年を迎えることになりました。

2020年1月、先方が代理人である弁護士を立てると態度は一変しました。送られてきた文書の中には「ブラジャーのホックを外すことはセクシャル・ハラスメントではなく、施術の一環である」「こちら(私)に謝罪をしなければいけないという思いから、施術の一環ではないと言ってしまった」という、今までの発言と矛盾し、前言撤回とも取れる文言がありました。これは私の思う治療院の倫理観と外れています。すなわちこの院は、ブラジャーのホックを患者の許可なく、また患者への説明もなく外すことをセクシャル・ハラスメントとせず、施術の一環であると定義する・・・・・ということなのでしょうか?

痴漢(今回の件と近い事例として、便宜上こう表現します)での逮捕が難しいのは、時間・場所・人物が特定されづらいからだと聞いています。今回のケースでは時間・場所・人物が特定され、加害者もブラジャーのホックを外したこと、そしてそれが施術の一環ではないということを認めており録音も残っています。法律で罰せられないと知ってから院の態度が変わったのではないか・・・・と、私は感じています。これはセクシャル・ハラスメント、性暴力にはならないのでしょうか?昨年11月に院に正しくこのことを伝えてから警察、院と何度もやり取りを続けてきました。法律で刑事罰に問えないからと言って治療院という場所で行われていいことなのでしょうか。大きな疑問です。

この件とは直接関係ないのですが、昨年姪が産まれまして。叔母としてとても愛おしく、姪に接する姉や義兄の表情を見ていると本当に幸せな気持ちになります。私は特に近年女性で産まれたことを悲しく思う時間が増えました。姪にはそんな思いをしてほしくない。女性であったから、男性であったなら・・・・なんて思ってほしくない。女性に起きてはいけないことは男性にも起きてもいけないし、子供に起きてはいけないことは大人にも起きてもいけないのです。

この件には、治療院の倫理観の問題もあるとは思います(私の思う治療院の倫理観とは、国家資格を持ち、「先生」と呼ばれる人たちである以上あるべき姿であらなければいけないということです。たとえ法律で取り締まれない箇所があったとしても患者と施術者という構図である以上患者の気持ちに寄り添うべきである、ということです)。
でもそれ以上に、法律の問題だと実感しました。本来信頼というもので成り立っている社会を裏切る人達の存在も強く感じました。このことに関し性犯罪に対する厳罰化、法改正を求める署名を集めたいと思います。たとえ個室であろうとそうでなかろうと他人の体に許可なく触れるというのは、あってはいけない行為なのです。この文を読んで私の意見に賛同してくれた方がいらっしゃったらお力をお借りできないでしょうか。よろしくお願いします。

こちらがオンライン署名のリンクになります。

http://chng.it/2hL6yYbV

#Metoo #性暴力被害





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