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夕刊フジロック 2019年11月25日 渋谷DUO


頭脳警察…1969年に結成し、アルバム二枚が立て続けに発禁になり、売れっ子アイドル並みに北は北海道、南は九州(まだ沖縄はアメリカの占領地で72年に返還)まで各大学の学園祭やらイヴェントに出まくっていた。
ライヴハウスなんてのは、71年に烏山ロフトが出来たくらい、渋谷にBYGはあって、その周りにもブラックホークなどのロック喫茶が百軒店にはあり、みんなその辺にウロウロしていたものだ。
そして「赤軍兵士の詩」を日比谷の革共同集会で演奏し、「世界革命戦争宣言」を野音で叫び、三里塚で「銃を取れ」と唄う、そんな政治の時代を突っ走ってきたおかげで頭脳警察は政治的過激なグループと認知され、色付けされたイメージは払拭できず、75年の解散までホントにつらい日々だった。
いままであまり取材でも語らなかったことだが、今回の50周年を迎えるにあたって、まずは原点のふたりにもどって裸になってみようというコンセプトが自分のなかにはあって、それをいまの黒猫チェルシーから参加してもらっている竜次、岳、元騒音寺の素之助、アーバンギャルドのおおくぼけいの若手と自分やトシがやり始めたころのがむしゃらな気持ちを共有し、刺々しくもピカっと光ってくれる閃光のようなライヴを一緒に出来たらと思い、いまのスタイルになっている。そしてアルバム「乱破」も発禁にならず無事にみんなに届けることが出来たいま、今度の11月25日 渋谷DUOの夕刊フジロックで、いま一度封印を解き、世間的に呼ばれているいわゆる革命三部作なるものを、2019年の渋谷で咆哮をあげてみようかと思っている。 
理屈だとかイデオロギーだとかはどうでもいい、非難されようが引かれようがいくらでも勝手にしてくれとほざきながら、とにかくこの日、封印を解いて頭脳警察というのはどういう存在だったのか、目に焼き付けてほしいと思っている日も短くなった霜月な夜。
夕刊フジロック 2019年11月25日 渋谷DUO


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