2020.5.29 「茶聖」読了



Panta : 伊東潤さんの「茶聖」読了🎵
いま大河ドラマ「麒麟が来る」でも主人公となっている明智光秀の娘、珠子が細川忠興に嫁ぎ、従女との関わりでキリスト教に傾倒、堺で洗礼を受け細川ガラシャとなるミッシングリンクを探りたくて、千利休にその糸口があるとかねてから睨んでいた、それを確かめたくもあり伊東潤さんと千利休とキリシタンの話しも楽しみにしながら読ませていただいたのだが、重要な場面に夫細川忠興はたびたび登場するにも関わらず、ガラシャは一度も登場せずにまたあらたに糸口を探す旅が始まるのかと楽しみになって来てもいる♬
伊達政宗の上洛で、花押の鶺鴒の穴で終わるのかとドキドキしながら頁をめくっていたが、覇者、蜜月、相克、聖俗、静謐と五編でくくられた組曲は死へと向かうプロローグに始まり、永遠へつづくプロローグのまま生々流転と時代は変わる♬ 
尽きぬ欲と静謐を待つ安土桃山時代の終焉、天正19年(1591年)の利休の死、そしてその7年後の慶長3年(1598年)秀吉が病床にて息を引き取る、凄まじくも息を呑む茶人と武人の駆け引きと矜持、読み応えある520頁の茶聖と呼ばれた侘びな生きざまを見させてもらったむくつけきロック屋の読後感ww・・♬


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