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「同志少女よ、敵を撃て」


凄まじい物語と出会ってしまった。
アガサクリスティー賞に選ばれた「同志少女よ、敵を撃て」という赤軍女性狙撃手を描いた小説。
小説なのだがどんな時事評論よりも近代東欧史、ロシア、ウクライナ、コサック、クリミア、スターリングラード、ケーニッヒスベルグ(現カリーニングラード)などの関係性が、まるで自分の見てきたセヴァストポリの戦争博物館のジオラマのように可視化されてくる。
それは見事な表現力。
怒り、悲しみ、敵味方、愛と憎悪の逡巡する中で引き金に指をかけるロシアンスナイパーの生き様をとくとご覧あれ。
圧巻のラストシーンにこめかみを撃ち抜かれること必至、「同志少女よ、敵を撃て」

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