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カトリーヌ・スパーク ~ LA RONDE(輪舞)

カトリーヌ・スパークという女優さんが大好きだった。
フランス・ギャルがあくまでも歌のアイドルとしてあるなら、カトリーヌ・スパークは少年に夢精の恋心を抱かせるのに充分な存在だった。
「太陽の下の18才」、「女性上位時代」、数々の出演作もあるなかで、ジェーン・フォンダも出演していたロジェ・バディム監督の「輪舞」には自分の青春のはけ口をほとんど持っていかれたと言っても間違いはないくらいやられてしまった。
戦争映画には必ず必要ないくらいなところで、ステキな女性が出てきて、兵士と絡むところが必ず出てくるものだが、映画「ダンケルク」も彼女が出演していることもあり、自分にとっては新しい2017年製作のものよりも1964年製作のジャン・ポール・ベルモンドも出ているほうがリアル体験しているもので印象が強いのだ。

そしてそこにカトリーヌ・スパークの登場、記憶のなかではなんの意味もなく登場し、瓦礫の中に立っている印象くらいしか残ってないくらいのどうでもいいものだったが、戦争映画のなかの女性はむさい男たちのなかで一瞬心をときめかせてくれるものがある。そう彼女は自分にとって当時、最高の理想の女性像だったのだが、後年、レコードも発売され、「MES AMIS MES COPAINS (若草の恋)/(カトリーヌ・スパーク)」などを聴けるようになると、これが死ぬほど下手で、とんでもない代物。しかし好きだった女優さんに「わたしの仲間、わたしの友達…」と唄われては仕方ないとけっこう怖いもの聴きたさでもないが、これが聴いてしまうようになってしまうのだ。ほんとうにバカな男だと思う。うまい下手は二の次で、これが良いのだと思ってもけっして人には薦められない。隠れて聴いているようなカトリーヌ・スパーク「メザミ メコパン」なのであった。


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