見出し画像

大物

他人と異なることをしないと大物にはなれないと言う考えは、全てが正しいとは思わないのです。なぜなら大物とは器のでかい人、包容力が大きい人、影響力が大きい人のことを言うのであって他人と異なる人のことを大物とは言わないのです。つまり人間関係が大きいのです。

「大物」という言葉の定義は人によって異なり、必ずしも「他人と異なること」と結びつくわけではありません。

「大物」という言葉であなたがイメージされているように、多くの人にとって「大物」とは、

  • 器の大きい人: 多様な価値観や意見を受け入れ、寛容な心を持つ人

  • 包容力のある人: 相手の立場や気持ちを理解し、受け入れることができる人

  • 影響力のある人: 周囲の人々に良い影響を与え、導くことができる人

といったイメージが強いのではないでしょうか。

一方、「他人と異なることをしないと大物にはなれない」という考え方は、

  • イノベーションや創造性を重視する視点: 新しい価値観やアイデアを生み出すには、既存の枠組みにとらわれないことが重要であるという考え方

  • リーダーシップを発揮する上での視点: 周囲の人々を導くためには、独自のビジョンや信念を持つことが必要であるという考え方

といった背景に基づいていると考えられます。

どちらの視点も、ある側面では正しいと言えるでしょう。しかし、それだけが「大物」の条件であると断言することはできません。

最終的に「大物」と評価されるかどうかは、その人が周囲の人々や社会に対して、どれだけの価値を提供し、貢献できたかによるのではないでしょうか。

あなたが指摘されているように、「人間関係」も重要な要素の一つです。良好な人間関係を築き、多くの人々から信頼され、支持されることも、「大物」と呼ばれるための重要な条件と言えるでしょう。

これから先はドラマです。

ドラマシーン:レストランでの会話
登場人物

  • 勘違い大物男:芸能事務所社長。業界では有名だが、傲慢な態度で知られる。

  • 本物の大物女:世界的企業のCEO。穏やかで知的な雰囲気を持つ。

  • ウェイター:レストランの従業員。

シーン
高級レストラン。勘違い大物男が、ウェイターを呼びつけている。
勘違い大物男「おい、ウェイター!このワイン、なんだこれは?俺様の舌を満足させられるような代物じゃないぞ!」
ウェイター「申し訳ございません。こちらのワインは…」
本物の大物女(隣のテーブルから声をかける)「そのワイン、とても美味しいですよ。私も気に入って、いつもいただいています。」
勘違い大物男(本物の大物女を見て)「なんだお前は?俺様の会話に口出しするな!」
本物の大物女「失礼しました。ただ、せっかくの良いワインを貶めるのはもったいないと思いまして」
勘違い大物男「ふん!お前みたいなやつに、俺様の気持ちがわかるわけないだろ!俺は芸能界の大物だぞ!」
本物の大物女「そうでしたか。私は、○○社のCEOをしております」
勘違い大物男(驚き、態度を急変させる)「え、ええっ!?あの○○社の!?大変失礼いたしました!お名前は…?」
本物の大物女「○○と申します。ところで、あなたのお名前は?」
勘違い大物男「は、はい!私は芸能事務所の社長をしております、△△と申します!」
本物の大物女「△△さんですか。今度、うちの会社のCMに出演してもらえませんか?」
勘違い大物男「え、ええっ!?もちろんです!喜んで!」
本物の大物女(微笑みながら)「では、後日改めてご連絡いたします。今日は、美味しいワインを楽しみましょう」
勘違い大物男(平身低頭で)「はい!ありがとうございます!」
ウェイター(心の中で)「(本物の大物って、こういう人のことを言うんだな…)」
シーン終了

ドラマシーン:後日、同じレストラン
登場人物

  • 勘違い大物男:芸能事務所社長。前回、本物の大物と勘違いした女性に騙されたことにまだ気づいていない。

  • 詐欺師の大物女:前回、世界的企業のCEOを装った詐欺師。

  • 本物の大物ウェイター:実は、世界的に有名な投資家。普段はウェイターとして働いている。

  • 別のウェイター:レストランの新人ウェイター。

シーン
勘違い大物男が、レストランに入ってくる。前回と同じ席に座り、ウェイターを呼ぶ。
勘違い大物男「おい、ウェイター!この前の、あの素晴らしいCEOの女性は来てるか?」
別のウェイター「申し訳ございません。そのようなお客様は…」
本物の大物ウェイター(別のウェイターを押しのけ、勘違い大物男の前に立つ)「お呼びでしょうか?」
勘違い大物男「お前は…この前の…」
本物の大物ウェイター「ええ、この前のウェイターです。CEOの女性は、今日はいらっしゃいませんが」
勘違い大物男「そうか…残念だ。ところで、あの女性から連絡はあったか?」
本物の大物ウェイター「ええ、ありましたよ。実は…」
詐欺師の大物女(レストランに入ってくる)「あら、△△さん?こんなところで会うなんて奇遇ね」
勘違い大物男「おお!○○さん!ちょうどあなたのこと…」
本物の大物ウェイター「ちょっと待ってください。○○さん?あなたは、○○社のCEOでは…」
詐欺師の大物女(慌てて)「え、ええ、そうですけど…何か?」
本物の大物ウェイター「では、こちらの書類をご存知ですか?」(一枚の書類を取り出す)
詐欺師の大物女(書類を見て顔色を変える)「な、なぜそれを…」
本物の大物ウェイター「これは、私が投資している○○社の極秘資料です。一般人には知り得ない情報が書かれています。あなたは、一体何者ですか?」
詐欺師の大物女(観念したように)「…実は、私は…」
勘違い大物男(状況を理解できず)「一体何が起こっているんだ?」
本物の大物ウェイター「△△さん、この女性は詐欺師です。私は、このレストランのオーナーであり、世界的に有名な投資家です。彼女があなたを騙そうとしていることに気づき、止めに入ったのです」
勘違い大物男(驚き、言葉を失う)
詐欺師の大物女(逃げるようにレストランを出ていく)
勘違い大物男(本物の大物ウェイターに頭を下げる)「申し訳ございませんでした!騙されていたとは…あなた様には、感謝してもしきれません!」
本物の大物ウェイター「いえいえ、お役に立ててよかったです。これからも、美味しいワインと料理をご用意してお待ちしております」
別のウェイター(心の中で)「(やっぱり、この人はただ者じゃない…)」
  
シーン終了

ドラマシーン:数日後、高級ホテルの一室
登場人物

  • 勘違い大物男:芸能事務所社長。度重なる詐欺に遭い、精神的に不安定になっている。

  • 詐欺師の大物ウェイター:実は、国際的な詐欺グループのリーダー。

  • 別の詐欺師:詐欺師の大物ウェイターの仲間。

  • ホテルの従業員:高級ホテルの従業員。

シーン

勘違い大物男が、高級ホテルの一室で、詐欺師の大物ウェイターと向かい合っている。テーブルの上には、高額な契約書が広げられている。
勘違い大物男「これで、今度こそ間違いありませんね?あなたは、本当に世界的に有名な投資家なんですよね?」
詐欺師の大物ウェイター「もちろんですとも。この契約書にサインしていただければ、あなたの会社は必ず成功します」
別の詐欺師(ホテルの従業員に変装し、部屋に入ってくる)「失礼いたします。△△様、お電話でございます」
勘違い大物男「誰からの電話だ?」
別の詐欺師「警察と名乗っておられますが…」
勘違い大物男(顔面蒼白になり)「け、警察だと!?まさか、あの女が…」
詐欺師の大物ウェイター「落ち着いてください。ただのイタズラ電話でしょう。さあ、早く契約書にサインを…」
勘違い大物男(契約書にサインしようとする手を止める)「待てよ…もしかして、お前も…」
詐欺師の大物ウェイター(不敵な笑みを浮かべる)「気づくのが遅かったようですね。残念ですが、あなたには、もう利用価値はありません。」
別の詐欺師(変装を解き、本性を現す)「さようなら、△△さん。楽しい時間をありがとう。」
勘違い大物男(絶望の表情で)「嘘だ…みんな嘘つきだ…大物なんて、どこにもいないんだ…」
詐欺師の大物ウェイターと別の詐欺師は、高笑いしながら部屋を出ていく。勘違い大物男は、一人取り残され、虚ろな目で天井を見つめる。

シーン終了

エピローグ

数年後。勘違い大物男は、全てを失い、ホームレスとなっていた。ある日、彼は公園のベンチで、一冊の本を読んでいる老人を見つける。
老人「君も、大物になりたいのかね?」
勘違い大物男「大物?そんなものは、この世に存在しない。みんな、嘘つきだ。」
老人「そうかな?私は、大勢の大物を見てきたよ。彼らは、決して表舞台には出てこないけどね。」
勘違い大物男「どういう意味ですか?」
老人「本当に大物な人間は、自分の力を誇示したり、他人を騙したりしない。彼らは、静かに、そして謙虚に、世の中のために尽くしているんだ。」
勘違い大物男は、老人の言葉に深く考え込む。そして、初めて自分が、いかに愚かな勘違いをしていたかに気づく。

ドラマ終了


#創作大賞2024
#オールカテゴリ部門 #ショートショート#パンダ大好きポッさん #名も無き小さな幸せに名を付ける