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#49 夜の向こうの蛹たち | 近藤 史恵

才能があるけど容姿にコンプレックスがある初芝と
初芝の才能に寄生している咲子と、
完璧な関係であるようで、実は細い糸でつながっているような、はらはらして、胃がきりきりとするような、そんないびつな関係だった。

「いつだって、自分のことがいちばんよくわからないのだ。」
最後の一言が本当に、この本を表しているようだった。
自分らしく、自由に、何を選択してもいい、と決めた二人の決意と、それに悟った妙のすがすがしさが気持ちいい。

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