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#29 あの日|小保方 晴子

当時、とても話題になって、たくさんのフラッシュがたかれるなかで、小保方さんが涙ながらに叫ぶシーンがよくメディアで報道されていた
そして、おもしろおかしく取り上げられていた
科学好き・科学ファンとして、一度読んでおこうと思った

確かに科学の世界では間違ったことをしたかもしれない
しかし、小保方さんの研究者としての道は、マスコミと社会によって断絶された
確かに彼女が勉強不足だったり、安易だったり、無知だったりしたかもしれない
確かに、彼女もどんどん進む周りの状況の中で、違和感を感じるポイントはいくつかあったかもしれない
でも彼女が知らないところで大事なことが決まっていったり、それをうまく転がそうとする世間とメディアがいたりする中で、どうくいとめることができただろうか
今回の騒動は、彼女だけの責任では決してない
意見したくても周りがそうさせなかった
自分の意に反して、間違った情報が独り歩きし、結果的に学位をはく奪されられる彼女の気持ちはどのようなものだっただろう
彼女は恐らく可愛すぎたのかもしれない
周りのおじさまたちにもてはやされ、彼女の知らないところでたくさんのことが動いていた
彼女に対する扱いは、不当で、平等ではなかった
彼女が自分の判断で訂正しようと思ったことも、周りに許されなかった
真実はなんだったのかわからないまま、本当に優秀な女性研究者を日本は失った
全て彼女に責任を押し付け、おもしろくそして悲劇的に描いた日本のメディアは、一人の優秀な研究者の道を断たせた
小保方さんの手記しか読んでいないので、他の関係者から見た話も読んで判断すべきであるし、彼女のやったことは確かに非難されるべき点が多いので、小保方さんからの視点が全てだとは思わない
それでも、簡単にマスコミを信じ、鵜呑みにして、世間一体となって、一人のひとを痛めつけることが現実に起こっていたのだし、今でもそれは変わらない感じた
これほどまでにマスコミが非人間的であるとは思わなかったし、また世間もそれに誘導された
彼女の信じた、美しく崇高で永遠のもの
変化のある不変のもの 科学
本当に研究が好きで、純粋に学びたい気持ち
のちにもっともっと優秀な研究者となったであろう若手を、日本全国民でどん底に陥れた
彼女の家族の気持ちを考えても、ほんとに読んでいて辛かった

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