![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142960578/rectangle_large_type_2_6f19b62271654d8003de8f3e42fdc6b3.png?width=800)
わたしのいいところ
昔おじいちゃんに何度も言われた言葉。
「それがあんたのええところや」
大好きだったおじいちゃん。
2年前に天国にいってしまった。
昔からいろいろなことに繊細で敏感で生きづらかった私。それは私がHSPだからなのだろうけど、HSPという単語を知るのはもっと大人に近づいてからの話。
できないことも多く苦しい思いをすることも多々あった。
私が少しおちゃらけて自分のダメなところを話していると、おじいちゃんは決まって「それがあんたのええところや」と言っていた。
勉強ができないからテストでも良い点が取れないとか、何でもかんでも細かく気にしすぎるとか、人よりずっとマイペースでいつも行動が遅いとか、いろんな話をしたけれど、おじいちゃんはどんな時も私にそう言ってくれた。
私のダメな部分を受け止めて褒めてくれるのは、おじいちゃんの良いところだった。
おじいちゃんには良いところがたくさんあった。
いろんな人から好かれていたし「勉強ができること」だけでない頭の良さもしっかりあって、そして誰よりも笑顔が素敵な人だった。
あの笑顔に何人の人が救われ、安心したことだろうか。
あぁ、こんな文を書いていたら涙が止まらなくなってしまった。
いやいや、でも書くぞ。
大好きなおじいちゃんのことを思い出すのは、決して悲しいことなんかじゃないはずなんだ。
特別書きたいことがあってこの文を書いているのではないのだけれど、先日少しおじいちゃんのことを色濃く思い出す日があったので、このフワッとした気持ちを残しておこうとnoteをひらいた。
離れてみて、いなくなって初めて大切さに気づくとか ありがたみがわかる、なんて話はよく聞く話だ。
おじいちゃんの大切さやありがたさは、ずっとずっと前から 離れてみずとも痛いほどに知っていた。
小さい頃から「おじいちゃんが死んじゃったらどうしよう」と、週末に遊びに行ったおじいちゃんの家から帰るときに毎回寂しくなって、半泣きになっていた。(大きい病気などもなくいつも元気ハツラツなおじいちゃんだったのに、なぜか私はいつかおじいちゃんが居なくなってしまった時のことをよく考えていた。)
寮生活をしていたときや、1ヶ月半ほどの短期旅行でひとり家を離れる時も、いつもおじいちゃんとおばあちゃんのことが頭に浮かび寂しかった。
いつも思い出すのは小さい頃の記憶。
たくさん遊んでもらって、たくさん笑わせてもらった宝物の日々。
私たち孫のことが可愛くて仕方ない様子と、何が起きても大丈夫だと思わせてくれる なんとも言えない雰囲気に、いつも守られている気がした。
けれどやはり、離れてみると今までともまた違った寂しさや大切さを実感する。
亡くなったことは十分理解していて、亡くなるまでの1ヶ月は心の準備をすることもできたので一応気持ちの整理はついている。
でもふとした時どうしても会いたくなり、けれど もうどうやっても会うことは叶わないのだという事実に心がついて行かず、涙が止まらなくなる夜が定期的に訪れる。
この気持ちをどう消化すれば良いのか、未だ答えは出そうにない。
こんなに心が締め付けられて苦しい日々を、みんなが経験しているのだと思うと、人間って強い生き物なんだなと思う。
人が亡くなるのがこんなにも言葉にできず苦しいことだとは思っていなかったから。
何事もなかったように笑っているあの人もこの人も、同じ悲しみを味わったことがあるのかもしれない。
それでも前を向いて今日を共に生きている。
そう思うと少し心強い。
私にはまだ免疫がなくて、居なくなってしまった人への想いをどうすれば良いのか戸惑ってばかりだけれど、この気持ちを何度も繰り返すことで慣れていったりするのだろうか。
その日が来るまで分からない。
けれど、大好きな人がいない日々が当たり前になるのは、悪いことではないと思う。
だってどうやってもあの人は返ってこない。
そして私があの人を大好きだった日々、一緒に過ごした事実は変わらないのだから、それで良いじゃないかと思う。
大切なのは事実。
私があの人のことを、どれだけ長い時間が経ってもずっと変わらず大好きだという事実。
あの日々が宝物だったという、ただそれだけの事実。
でもその事実さえあれば他のことはどうだって大丈夫。な、ような気がする。
「ような気がする」だけでも、この感覚は大切にしていきたい。
天国にいるわたしの愛するおじいちゃんへ
生きるのは苦しいことばかりだけど、私なんとか毎日過ごしてるよ。
おじいちゃんが居なくなってから、おじいちゃんのことを思い出して どうしようもなく会いたくなる日も、涙が溢れて止まらない日もあるけれど、私はおじいちゃんの自慢の孫だからきっと大丈夫。いつかこの気持ちを受け入れて、心から笑顔になれる日が来ると思うの。
この2年で話したいことが沢山増えたよ。
結婚することになったんだよ。家族が増えるんだよ。
いつか もし子どもがうまれたりしたら、もっと家族が増えるね。
おじいちゃんにひ孫見せたかったけど、それは間に合わなかったな〜笑
他にもたくさん言わないといけないことがあるんだよ。
これから先もずっとお空からちゃんと見ててね。
いつか絶対報告に行くからね。
大好きだよ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?