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古き良きものとテクノロジーのはざま

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
カフェと囲碁ひだまりのDJ店主:Mayuです。

今日はこちらの記事を読んで思うところがあったのでnoteを書きました。

「先代から引き継いだ店の看板の価値を下げてまで店を続けたくない」と教えてくれた。看板の価値?「意味がわからないのですが」と僕が正直に打ち明けるとオヤジさんは説明してくれた。《世間のテイクアウトの相場にあわせて値段を下げたのは、これまでのお客さんをお客さんを裏切ってしまった気がしてならない。商売人として、一度下げたものを店を再開するからといって、何もなかったような顔であげられない》それがオヤジさんのいう「看板の価値を下げる」だった。「みんなわかってくれますよ」という僕のありきたりな言葉は、オヤジさんの「値段はさ、ただのものの値段じゃなくてお客さんとの約束なんだよ。約束は裏切れないよ」という言葉の前では無力だった。
フミコフミオ (id:Delete_All)

これは食品会社の営業マンの方のブログで、
コロナショックを受けた取引先の日本料理屋に対して、テイクアウトを推奨したところ、「実はもうここらで店をヤメようと思ってさ」と言われたとのこと。実際はまだ迷っているとのことなので、方針を変えて頑張って欲しい!

1.考察

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価格を下げてテイクアウトを始めたことで、
常連さんだけでなく、新規のお客さまも来はじめたのだと思います。
しかし、それは嬉しいことではあるけれど、自分のやりたいことではなかった。

オヤジさんの気持ちは良くわかる。
やりたくないことをやってまでお店を続けたくない。ということなのでしょう。

オヤジさんはいいものをそれなりの価格で提供してきたお店なのだと思います。しかし、コロナショックを受けた飲食店は、テイクアウトか宅配で売り上げを捻出するしかない。
なので、ブログの著者もそうアドバイスしたのでしょう。
間違っていないと思うし、オヤジさんがどういう想いをもってやっていたかは、よーく話をしないとわからないと思います。

しかし、オヤジさんはこだわりがあったから、「上質じゃないと思うものを、売り上げを立てるために低価格で出す。」ことが自分のスタイルではないし、事業を続ける唯一の道だったとしてもそれはどうなのか?今まで正規の金額を払ってくれたお客さまは裏切られた気持ちになるのではないか?と疑問を感じたのでしょう。

2.囲碁カフェに置き換えると?

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では、私のお店に置き換えるとどうか?
以前のnoteにも書きましたが、どんなに売り上げが悪かったとしても、
「囲碁カフェ」なので囲碁以外のボードゲームはやらない。というこだわりを持っています。

今回のコロナに関しては、どのジャンルも遊技場に該当するので関係ないけれど、それをやるくらいだったら辞めることを選びます。

このブログを読んで考えさせられ理由は、
私も囲碁屋の三代目オーナーであり、
囲碁はリアルな人のコミュニケーションで成り立ってきたビジネスだからです。

もれなく私の店もコロナショックで大打撃をうけているため、
オンラインレッスンを行い、オンラインで囲碁対局も行いました。
ではこの先オンラインだけでなりたつのか?
お客さまはそれで満足するのか?を考えました。

確かに、オンラインでなりたつ環境は十分にあります。
囲碁対局サイトは世の中に豊富にあり無料で使えます。
対話に関してもZOOMなどのチャットサービスを使えば可能でしょう。

しかしここで考えなければならないのは新規のお客さまです。
新規のお客様が例えば対局会などにどうやったら参加したいと思うのか?
そして、他の人との交流はどうするのか?

リアルであれば私たちは、いつも参加している方の紹介を私たちが行っています。しかし、新規のお客様は全く持って情報がありません。
参加する前に私たちとお話しする時間を設けてから、参加している方に紹介することは可能ですが、それでもリアルな場で、その人の持つ空気感や雰囲気を伝えるのと比較すると、確実に劣ってしまいます。

そして囲碁というのは物理的にスキという方もたくさんいます。
石をもって打つ、相手の視線、空気感、態度、姿勢。
そして対局後のコミュニケーション。
リアルとオンラインとでは比較になりません。

これは自分で行ったアンケートによって確信を得ました。
コロナショックが始まり、オンライン化が進むと私の事業はなくなってしまいます。

なので、世界31か国100人の方に、オンラインで囲碁を打つのと、リアルで人と打つのとアンケートをとったところ、89人の人が「リアルがいい」と答えました。

これに関してはYoutubeでお話しています。
興味がある方はぜひ。話だけなので倍速で見れます。
https://www.youtube.com/watch?v=vQj7OFWb7wg&t=4s

3.この先どうする?

名称未設定のデザイン

起きてしまったものは仕方がないので、
withコロナの道を探すしかありません。

でも、オンラインをメインにしてはいけないように思っています。
というか、したくない。

確かにメリットはたくさんあります。

私のお店は海外からのゲストがたくさんいたため、
どうしてもオンラインでしか繋がれない人たちも沢山います。
そういう場合にはいいと思います。

地方にいて私の店に来られない!
そういう方に対しても便利だと思います。

しかし、年配の方に対しての接し方はいまだに悩んでいます。
囲碁を楽しみにコロナ中も来てくれた年配のお客さま。
メディアリテラシーはもちろんありません。

ではそのような方に対して、お店でパソコンを用意して、
これでお店に来れない別の常連さんと対局できますよ。
というのは果たしてありなのか?

新しいものが大好き!抵抗もない!
そういう稀な方に対してはお勧めができます。

しかし、そうでないお客さまに対しては、
やっぱり人と対局するという選択しかないと思っています。
そのお客さまが望んでいるものは「人との対局」だったり、
打たなくても私たちの顔を見に来てくれるわけですから。

私自身も、はじめて顔を合わせる人とどんな話をしよう?
そう考える方がずっと楽しい。


4.まとめ

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メディアリテラシーがどうであれ、若い人でも年配の人でも、人と直接会って話しながら囲碁を打ちたい。そういう場を作ることが、やっぱり私はやりたいことなのだと書きながら気が付きました^^;

私が考えているビジネスモデルは未来の囲碁カフェです。
世界とつながることができる。
そんなサービスを実現させたいとは思っています。

しかし、あくまでもオンラインはリアルを補完するためのツールやコンテンツとして存在させるものにします。
めったに無いことだと思いますが、停電したりネットワークに障害があったら、何もできなくなるわけですから。

最終的にはやっぱり古き良きものも大切に。
人とのつながり、対局、飲食。
海外にいたとしても、ひだまりに行くために日本にいくよ。
そんな風にリアルにひだまりを体験したい!と言ってくれる店を作っていくことが、withコロナにつながっていくと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
いつかどこかでお会いしましょう。

サポートして頂いた皆さまには後悔させません!