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登山記録1:石鎚山

【石鎚山】
2022.11.2


初の一人登山


 
西日本最高峰の1982mの石鎚山

初の1人登山 登頂まで2時間41分
かなり良いペースで登れたと思う。
途中ですれ違う人にも「ペース早いね」と言われる。

成就社まではロープウェイ。
そこから20分くらい歩き、
神社へお参り⛩️

鳥居をくぐると、
1kmはくだりが続き楽。

しかし、帰りの疲れた状態で、これを登るとなると、気が重くなる。。

石鎚山は修行の山。
途中で何人もの修験道の方とすれ違った。
すれ違いざまに挨拶をするだけだけど、
この人達はどういういきさつで修行をするようになったのか気になる。

修行の山とあって、鎖場が4ヵ所ある。

試しの滝
一の鎖
二の鎖
三の鎖

危険なので、どれも登らずにいようと思った。
試しの滝を見過ごし、
一の鎖を横目に見てぐんぐん進む。

すると、一の鎖をのぼってきたおじさんと出会う。
まゆ「鎖はやっぱり一人だと危ないでしょうか?」
おじさん「そうだねー。でもここは短かったよ。上るならここだったんじゃない?」と言われがっくり。

そのおじさんのペースがわりと近かったので、その人の背中を常に視界にとらえるようにして、休み休みひたすら登る。

二の鎖


そして二の鎖が見えて来た。
そこには、登山のおしゃれをした女性が、
鎖をもって「どうしよ~」とぶらさがっていた。

鎖は二本あるものの、
その女性は登れなさそうなので、
さっきのおじさんが声をかける。

「今なら引き返せるから、降りて迂回したらどうかな?」
「そうしますぅぅぅ」
と涙声で降りてくる。

体格的に私よりと同じくらいだったので、
これ、登れるの?と不安になる。

再度おじさんに声をかける。
「やっぱりここ上るんですよね?」
「そうだね。せっかく来たなら登りたいからね~」
と軽々登っていった。

確かに、明日死ぬかもしれないし、
持病がひどくなったら、もう二度と来られないので、
チャレンジすることにした。

無理だったら、さっきの女性のように引き返せばいい。

やるぞ!と決めたものの、
ボルダリングと違って自然物なので、
自分で足の置き場、手の握り場所を判断するしかない。

また、水がちょろっと流れていて、
足をかけてもすべるかもしれないという不安がでてくる。

さらに、高所恐怖症なのに、
のぼっている途中で後ろをみてしまい、
手も足もぶるぶると震えてくる。

「だめかもしれない・・・」

本気で命がかかっていると、こんなに震えるものなんだー。
という冷静な自分もいる。

そんな状態で、足の置き場がみつからず、
勇気もでず、
鎖にぶら下がって1分くらい。

引き返そうかな…とか
隣の鎖の方が登りやすそうとか、
選択肢がたくさんあるから登れないのだと思い、
「ここの鎖を必ず登り切る」
と決めて、それ以外の退路を経った。

登るためには、
どこに足をおけばいいのか?
手と両足で三点で支えられるポイントは?
を考える。

さらに、下から人が来てしまったので行くしかない。

と、どうやって登ったか、怖すぎて覚えていないけれど、
ボルダリングやってたのが活きた気がする。
人生に無駄なものはない。

それで、気合でなんとか二の鎖は登り切った。
登っている間に、なぜ迂回路をいかなかったのか?とか
なんでお金を払ってこんな怖い思いをしているんだろう?とか
色々考えちゃったけど、
過ぎ去ってみると結構楽しかったと思う。

自らを追い込むのがやはり好きなのかもしれない。

急激な負荷をかけたので、
二の鎖を登りきっても震えがまだ止まらない。
休み休み頂上を目指すと決める。

さっきのおじさんはゆっくりあがっていって、
なんとか頂上近くで追いつくことができた。

一期一会


まぶしいおじさん


「二の鎖登ったの?」
「はい!登りました!」
「それは頑張ったね~」

褒めて欲しかったわけでは全然ないけれど、
うれしかった。
その方はどうみても登山上級者といういでたちで、
同じペースでぐんぐん登っていたから。

そこから頂上はわりとあっという間。
しかし、ここがゴールではなく、目的地はその先にもあった。

頂上についたものの、
石鎚山はその先にある天狗岳までいくのが、醍醐味とされている。

ここも、鎖で降りて、
人が1人通れるか通れないかという岩場を歩いていく。

もう体力的に無理かも。
絶対に落ちたら死ぬところにわざわざ行くのか・・・
など葛藤はあったものの、
結局、「ここまで頑張ったんだから行こう!」と決めて
岩に手をかけ、降りていく。

高所恐怖症なので、
怖くて汗が止まらない。

1900m、横は崖。
そんな岩場で人とすれ違わなきゃいけない。怖すぎる。

少しでも滑ったり、一歩間違えば、
谷底に落ちて命は無くなる。

難しいことに挑戦するとかそういうことではなく、
物理的に人生でこんなに命を懸けたことない。

しかし、山は神聖な場所で、
人智の及ばないところだと思っているので、
この世に生きる意味があれば、崖からも落ちないだろうと思い歩を進める。

結果、こちらも無事に登頂。
達成感といったらない!
でもそれも、二の鎖を登り、天狗岳に行くという、
自分にはできなさそうなチャレンジをして、
無事にクリアできたからだ。



これだけ体を動かしたあとのご飯はおいしい。
景色がきれいなところで、
おにぎり一個食べるだけで幸せな気持ちになった。

おじさんも頂上にいたので、一緒にご飯を食べる。
とにかく景色がきれいなので、気分も最高だ。

登山初心者なので、持ち物も登り方も全て自己流なので、
上級者の方とご一緒できるのは、勉強になる。

今回は明らかに私は厚着すぎて、汗がとまらない。
標高が高かったとしても、
あれだけ運動しつづけると汗が止まらなくなる。

そして昼食などでその汗がひいてくると、
一気に寒くなる。着替えは必須だった。

頂上にいる人たちは皆楽しそうだった。
紅葉目的のひともいれば、
部活みたいに皆で登っている人たちもいた。

今まで東京で仕事に追われていたので、
こんな楽しいことがあるなんて知らなかったし、
自分がこんなに自然や体を動かすことが好きなんだと言うことも
初めて知ることができた。

帰りは、おじさんと一緒に下山。
おじさんの下りのペースも一定だ。
歩き方も勉強になる。

名前も知らない人だけど、
たまたま同じタイミングで登っていたから、
お互いの身の上話になる。

そんな経験から、登山って囲碁や経営と似ているな~と思った。
これはまた別の機会に書こうと思います。

来年は、山荘に宿泊して星空やご来光を見たいなと思った。
登山にはまる人の気持ちがわかった一日でした。

これからも、心身のリフレッシュのためにも
山登りはやってみたいと思います。

凝り性なので、一時はまって辞めるかもしれないけれど、
とても楽しい初一人登山でした。



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