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囲碁カフェ経営の2020年を振り返る(前編)

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
カフェと囲碁ひだまりのMayuです。
2020年も1年間ありがとうございました。

誰もが予想していなかった1年になりました。
今まで当たり前だったことが、当たり前じゃなくなりました。

それでも「それがあってよかった」と思える1年にできたのは、
たくさんのことに挑戦できたことと、挑戦できる環境を作ってくれたお客様や周りの友人のおかげです。

この先の未来に囲碁カフェをやりたいという方のためにも、
自分の備忘録のためにも、1年間を振り返ります。

【1月】


・初めての恵方巻
・常連さんはじめての香港ひとり旅

・初めての恵方巻

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昨年一緒にトリプル碁大会に出場してくれたLさん。
Lさんはアルゼンチンの出身なのですが、日本に40年住んでいて、日本人より日本人らしい紳士な男性。
恵方巻対局会に参加してくれて見事優勝されて、豪華な恵方巻を手にしたのですが、
「初めて恵方巻たべました」と言ってくれた笑顔が忘れられません^^

※恵方巻対局会とは、優勝した方には豪華海鮮恵方巻、それ以外のかたは普通の恵方巻が贈られる
節分イベントです。


・常連さん初めての香港ひとり旅

もちパーティーや恵方巻対局会など、
普通に囲碁のイベントを開催していました。

級位者による、級位者のためのイベント:級位者サロンも3回目を開催し、
軌道に乗り始めていました。

記憶に残っているのは年明けに70歳の常連さん(Mさん)が香港に生まれて初めての一人旅にでかけたこと。
香港からひだまりに通ってくれているKarlという青年とMさんが意気投合したことがきっかけとなりました。

Mさんは情に厚く、粋な江戸っ子なんです。
香港のデモのニュースをみて、Karlさんの住んでいる国を応援したい!
という熱い思いがわきおこり、香港に旅することを決めて生まれて初めてツアーではない旅にでかけました。

香港からたくさんの写真を送ってきてくれました。
そこには、楽しそうな2人の姿が写っていました。

ひだまりがなければ国際交流も生まれませんでした。
帰国したMさんのお土産話は、私に勇気を与えてくれました。

【2月】


・コロナ前の香港ひとり旅

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ひだまりを作って初めて海外にいくことができました!!

ひだまりを作る前までは、毎年一回は海外に行っていた私。
DJとして刺激をうけるためにも、ヨーロッパやアメリカへの旅行は欠かせないものでした。
しかし、ひだまりを作って現場にいるようになってから、自由に飛び立つことはできなくなりました。

2020年。私の大好きなオランダのDJが30歳にして引退することになりました。
彼のDJを見るためにオランダにいったこともあるほど、大好きなアーティストでした。
もう二度と彼のDJを見ることができない。。。

せめて最後の勇姿を見たい。
アジアでプレイするスケジュールを検索したところ、香港に来ることが判明しました。

香港。。
ちょうど友人のインスタを見ていたら、香港への飛行機のチケットが10円のセールをやっていることをしりました。
その週末はひだまりでもイベントがない。
そして、貯めていた500円玉貯金が満タンになりました。

貯金の話をさきほどのMさんにしたらこんな話をしてくれました。
「目的のない貯金は、消える」

Mさんは自身のエピソードを話してくれました。

昔、目的もなくただ貯金をしていた。
20万円くらいたまって、よし!なにかに使おうと貯めたあとに決めたら、歯が痛くなった。
歯医者に行ってみると、貯金額と同じくらいの金額の治療費がかかることがわかり、そのまま消えてなくなった。
お金は目的もなく貯めるのではなく、目的をもってちゃんと使った方がいい。周るものだから。

その話を聞き、「香港」というたくさん点を目にした私は、
お店を休んでいいか?という話をスタッフにして、香港に行く決断をしました。

その時は海外に行ける最後のチャンスでした。
出発前夜までちゃんと飛行機にのれるのか、帰国できるのか?
不安でいっぱいでしたが、今思えば思い切って行って本当によかったです。

香港のエピソードはめちゃくちゃ長いので、こちらからどうぞ

【3月】


・Youtubeを始める
https://www.youtube.com/watch?v=TB9EQY8KXuA


いよいよコロナウィルスが蔓延し始めてお客様が激減しました。
80歳以上のお客様は皆無に。

完全に未来への希望が閉ざされました。
オリンピックも開催されるのか全くわかりません。
イベントもできなくなってきました。

立ち止まっているだけでは解決にならない。
そう決めて、恥ずかしながら3/26からYoutubeを始めました。

なぜ始めたかというと、いつの日か囲碁カフェやりたいという人の力になりたかったからです。
この大変な時期に変わった業種を経験している人は少ないことでしょう。
私も開業するときに「囲碁カフェやっている人の話を聞きたい」そう思って検索して、
囲碁喫茶をやっている方の本がとても参考になりました。

一人語りなんてやったことなかったですが、
2020年始めたことで、よかったと思えることの一つです。
Youtubeを始めてたくさんの方と交流することもできました。

Youtube始めたら?と誰かにアドバイスするとたいてい「今から始めるのじゃおそい。芸能人がみんな進出してきている」という人が多いです。
しかし、そんなのってやってみなきゃわからないですよね。

私なんて囲碁強くないし、大きな成果を残している経営者ではありません。
それでも、私にしか語れないことがある。
そう信じて挑戦しました。

【4月】 


・緊急事態宣言
・電子書籍出版

緊急事態宣言が発令され、20時までしか営業ができなくなりました。
囲碁のお店は飲食業でないため、東京ではひだまり以外のお店は休業になりました。

「カフェと囲碁ひだまり」
その名前にずっと疑問をもってきましたが、
3年たって初めてこの名前にしてよかったと思いました。

しかし、囲碁のお客様は1日1人。1日1人でも来てくれたことに心から感謝しました。

そして逆にテレワークが増えたことにより、
カフェのお客様がぐんと増えました。
今まで入りづらいと思っていた街のひとたちも、
これをきっかけにたくさん利用してくれるようになりました。

大変な時期でしたが、来客ゼロがなかったことは感謝の一言につきます。

しかし、未来は見えない。どうすればいいのかわかりません。
すべての助成金等々を申請するものの、その保証もいつまでかわからない。

お店をやめるのかやめないのか、決断を迫られる毎日。
なにせ誰も経験したことがない。
先輩経営者に相談してもわからない。

最終的には自分がどうしたいか。それでしかない。

・電子書籍出版
いつの日か本を出したいなと思っていましたが、
ある方から、ひだまりについてのストーリーを本にしてみたら?という提案をいただく。

時間もあるし、今なら執筆できると思い、ひだまりを立ち上げるまでのストーリーを改めて文章にしました。
本が大好きなので、自分で出版することを夢見ていましたが、
コロナをきっかけにそのような機会を頂き光栄でした。

こちらの本は友人も翻訳してくれて英語バージョンでも出版しました。
もしよければ読んでいただけたらうれしいです。

日本語版:https://amzn.to/2KZYO0M
English:https://amzn.to/2KZABI6

【5月】


・お店をやめる決断からの持ち直し

家賃交渉も失敗におわり、もう家賃を払えないので撤退しようと決めました。
不動産屋にも解約届を提出。また落ち着いたころにやればいいや。

そんな矢先に、アメリカ人のひだまりファンの方や、香港のKarlから日本語の手紙をもらいました。
続けられなくってごめん。わたしの力不足です。。
この決断が正しいのかどうなのかはわからないけれど、もうどうしたらいいのかわからない。

そんな状態が続く中、
Talking About Goという囲碁の魅力について囲碁プレイヤーの皆さんに語っていただくというYoutubeコンテンツに
憧れのプロ棋士:マイケルレドモンド先生が出演してくれました。

そのコンテンツを囲碁のコミュニティにアップしたら、
「ひだまりは世界で一番の囲碁のお店だね!」と世界中、たくさんの方に評価されました。

そんな風に言ってくれてありがとう。
でも私はもうだめだよ。。もう頑張れない。
時間はたくさんあるけれど、心が疲れすぎて毎日泣いてました。

毎日毎日悩むことしかできないまま、ただ時が過ぎていく。

せめてこれからお店をやる人のために、閉店する道のりを、非公開でブログを毎日書き続けました。
今できることをやろう。続けられなくて情けないけど。

そこから友人の手助けがあり、結局お店をやめるのをやめました。
そのブログを閉店までの道のりとともに綴ったら、たくさんの方に見ていただくことができ、
この決断でよかったと少しだけ前向きになれました。

その時のブログはこちらから
コロナショックで閉店を考えている全ての飲食店の方へ(前編)|Mayu(囲碁カフェ店主)|note
コロナショックで閉店を考えている全ての飲食店の方へ(後編)|Mayu(囲碁カフェ店主)|note


【6月】


・クラウドファンディング2日で達成
・お店のPV完成


・クラウドファンディング2日で達成
緊急事態宣言は解除されたものの、売り上げは下がったまま。
なんとかしないとという思いで、カフェメニューを見直したり、Youtubeのコンテンツを考えてUPする毎日。
できることの積み上げしかない。

できることの一つにクラウドファンディングがありました。
友人のお店のクラウドファンディングを作ったこともあったので、
自分のところでも挑戦することに決めました。

6月5日にリリースして、2日で目標額に達成しました。
お客様だけでなく、音楽関係の友人や昔からの友人も支援してくれただけでなく、
見ず知らずの方、近隣に住んでいる方も支援してくれて、
あぁ、今は来たくても来れない人がたくさんいるんだな。ということがわかりました。

お店にお客様が少ないとそれが自分の価値のように感じてしまい、
つらくて辛くてたまらないと錯覚しがちですが、
今は状況が状況だから。と前向きに考えられるようになりました。

時間があったので、この期間にたくさんの本を読みました。
自分が生きる目的、どういう経営者になりたいか。
よくよく考えました。

世界で一番かっこいい女性経営者になりたいし、
挑戦できる世の中を作りたい。

それって具体的になんなの?
どんどん掘り下げていって、いろいろやることは見えてきました。

DJを始めたときからそう思って生きてきましたが、
やっぱりそれがわたしの生き方なんだなと覚悟を決めました。

・お店のPV完成

囲碁の魅力を伝えるのに、自分がなにができるのか?
DJもやってきた私としては、やはり音楽や映像は効果的なのではないか?
そう考え、お店のPVを作りました。
協力してくれたお客様に感謝。

音楽は20年来の知人にお願いし、
映像は仲良しのお姉さんのお父様にお願いしました。
音楽も映像も素晴らしい素材を作ってもらいました。


このPVができたからなんだってわけではないのですが、
映像として訴求できるものがあってもいいのではないかと思って作りました。
https://www.youtube.com/watch?v=TB9EQY8KXuA


まだまだ長くなるで、後篇につづきます。


サポートして頂いた皆さまには後悔させません!